NYの視点:米イラン核合意離脱、最悪のシナリオでNY原油100ドルとの見方も

経済
2018年5月9日 7時37分

トランプ大統領は米国がイラン核合意を離脱する方針を発表した。同時に対イラン制裁を再開するほか、さらに、追加制裁で制裁を最大規模にすると発表した。ムニューシン米財務長官はイラン制裁を速やかに再開することを発表。企業が現在のビジネスを閉鎖する猶予期間として、90日から180日与えられるとした。原油取引にも90日から180日の猶予期間が与えられることになる。制裁はイランが核兵器開発を停止するまで維持される。また、同盟国とは、包括的な合意に関し協力していく。また制裁は全ての産業が対象になるとした。

イスラエルやサウジアラビアが速やかにトランプ米大統領のイラン核合意離脱発表を支持する姿勢を発表。3国同盟が表明された。イスラエルやサウジアラビア両国とも、長年にわたり、イランの敵国だ。トランプ大統領の発表を控え、イスラエ軍はイランに不規則な行動が見られるとし、空爆に備え、ゴラン高原(イスラエルとシリアの間に位置)の市政機関に避難所、シェルターを開くよう命じた。

状況はかなりの緊張下にあるとし、原油にとっては「最悪のシナリオ」でNY原油先物は85ドル、100ドルを目指す展開になると、アゲイン・キャピタルのパートナー、ジョン・キルダフ氏は述べた。

一方、トランプ大統領のいつものゲーム理論で、猶予期間中に交渉が進められ、結果は当初に警戒されたものよりも柔軟なものになると、ささやかな期待も見られる。一部には、イラン核合意離脱と制裁を発表するが、一時的に残留し、猶予期間に交渉するシナリオも期待されていた。ムニューシン米財務長官はトランプ大統領がイランと2国間協議を行うかどうかには言及できないとした。

《CS》

提供:フィスコ

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