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2017年10月11日 19時30分
【特集】 祝・アベノミクス高値更新、大相場前夜「特選ワケあり10銘柄」 <株探トップ特集>


―IMF世界景気拡大宣言で株高の秋が始まった、2017年最終コーナー駆け抜ける精鋭株―

 強靭な米国経済が徐々にその影響力を世界に浸透させ、国際的な金融緩和政策の効果が顕著に株式市場に反映されている。世界景気拡大の潮流は東京株式市場にも押し寄せてきた。IMFの世界経済見通し上方修正が号砲となったかのように、日経平均株価は遂に2015年6月につけた“アベノミクス高値”である2万868円をクリアした。ここからは日経平均のフシらしいフシが見当たらない。次はアベノミクス高値から遡ることおよそ20年、96年6月につけた戻り高値2万2666円というはるか高峰を“業績相場”の名のもとに目指すことになる。

●個人投資家の土俵で騰がる株大集合

 こうなると個人投資家資金も黙ってはいない。9月最終週の時点では東証1・2部合算で3週連続の現物大幅売り越しとなっているが、10月に入ってからは値動きの良い中小型材料株に資金還流する動きが目立っており、この個人マネーを源流に売り物薄のなか株価の居どころを大きく変える銘柄が次々と出てくる状況にある。

 これまでは単発的な日替わり物色の動きを見せていたものが、にわかにトレンドとして上値を指向するものが増えてきた点は見逃せない。好業績銘柄が物色の軸になっているが、テーマ買いの流れと絡んで波状的な買いが入り、大相場の片鱗をのぞかせている銘柄も少なくない。先駆したシライ電子工業 <6658> [JQ]やこれに追随する栄電子 <7567> [JQ]などはその代表例で、時価総額の小さい銘柄がフル回転で売買高を膨らませ、つむじ風のように上昇アーチを描く。投資家サイドとしても足の速い好実態株に照準を合わせた戦略が有効となる。

 2017年相場も10月に入り、年末が意識される段階となった。第4コーナーに差しかかった晩秋の東京市場を駆け抜ける銘柄が今後も相次ぐ可能性は高い。別掲の10銘柄はその有力候補として要注目となる。

【仮想通貨と電子政府で注目のクロスキャット】

 クロスキャット <2307> [JQ]は金融関連分野のシステム開発に強く、フィンテック関連株の一角に位置づけられるほか、安倍政権が新IT戦略の柱として推進する「電子政府」実現に向けてもその一翼を担う。ブロックチェーン技術を持つカウラ社(東京都千代田区)と連携し、同分野の深耕により業容拡大の思惑を内包している。増配指向にあり前期実績ベースで年15円配当を実施、16%台の高ROEも評価され、株価は青空圏にあり戻り売り圧力から解放されている。9月23日配信の株探トップ特集「黄金セオリー“選挙は買い”、新アベノミクス『急騰当確ランプ』10銘柄」でも取り上げた銘柄だが、ここにきていよいよエンジンが掛かってきた状態にあり、改めて取り上げた。

【丸文は超割安で半導体復活の波に乗る】

 米国発の半導体大相場が復活している。2001年以降の最高値圏を走るフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は直近まで何と10連騰を記録、東京市場もこの流れに乗る形で出遅れていた半導体関連を物色する動きが加速している。丸文 <7537> は独立系半導体商社で米テキサス・インスツルメンツなど海外製品の取り扱いに強みを持つ。次世代半導体分野を育成し成長戦略にも余念がない。18年3月期は営業利益段階で2割強の増益予想、PERやPBRなど栄電子などと比較しても割負け感が際立ち、1000円大台ラインを単なる通過点とする上昇展開が見込まれる。

【北川精機はプリント基板真空プレスで成長シナリオ】

 北川精機 <6327> [JQ]はプリント基板 真空プレス機などを製造しており、CCL成形用真空大型プレスでは世界首位に君臨。スマートフォンの高機能化でプリント基板の需要は中期的に拡大が続く。また、産業機械も省力設備などの構造的な設備投資需要が収益に貢献する。半導体関連や設備投資関連の一角として評価不足だ。17年6月期営業利益は前期比7.7倍と急拡大、18年6月期営業利益は横ばいを見込むが上振れの可能性も指摘される。累積損失抱え無配ながら、ビジネスモデルに成長性を内包し30%を超える高ROEはポイントとなる。

【21年ぶり最高値が視界に入る藤田エンジ】

 総合設備工事を展開する藤田エンジニアリング <1770> [JQ]は、ビルや産業設備メンテナンスで優位性を持つ。出来高流動性に乏しいものの売り圧力がない点が強みでPER6倍台、PBR0.6倍台と超割安。前期実績ベースの1株純資産並み(PBR1倍水準)に買われたとして1090円までの上値が試算される。高配当利回りと合わせ、株価水準が見直される余地は大きい。IoT時代にも対応し産業IT化に向けた布石も入念だ。分割修正値で1996年8月につけた825円の上場来高値を視界にとらえている。

【日本ライトンは13週移動平均足場に突発高も】

 日本ライトン <2703> [JQ]は電子部品商社でスキャナーやカメラモジュールなど情報通信関連分野に強い。台湾ライトンの日本法人でライトングループ各社が開発製造するスイッチング電源、LED、カメラモジュール、イメージセンサーのほか、半導体ICや機構部品など幅広く取り扱っており、パナソニックグループを販売先としている。13週移動平均線を足場に上値慕いの展開で、突発高習性を持つ点も注目される。

【助川電は半導体向け高精度温度計測システムに期待】

 助川電気工業 <7711> [JQ]は温度測定技術や、熱制御技術で高い実績を有し、半導体や有機EL関連など産業システム分野向けで需要を取り込むことに成功している。強みとする原子力関連も足もと底入れの動きにあるほか、火力発電用各種プラント向け製品の拡販が全体に寄与する。17年9月期は売り上げ、利益ともに前期比横ばい圏にとどまる見通しだが、18年9月期は2ケタ利益成長が有力視される。半導体製造装置向けに開発した高精度温度計測システムに期待が大きい。17年9月期の年間配当は前期比1円増の24円を計画するなど、株主還元姿勢も高い。

【ビッグデータ時代の穴株として注目のアクモス】

 アクモス <6888> [JQ]は電子商取引支援や金融情報システム、医療系システム開発などを展開するITソリューション会社で、時流に乗ったビジネスモデルに中期成長期待が大きい。情報基盤サービスやセキュリティー関連の引き合いが旺盛で、ビッグデータ時代の到来により企業のIT投資意欲の拡大が、同社にとってフォローの風となっている。25日移動平均線をサポートラインとした300円近辺のもみ合いが長く、上放れの機が熟している。

【フージャースは野心的な中期計画に株高思惑募る】

 フージャースホールディングス <3284> は首都圏を中心に全国展開する独立系の分譲マンション・戸建てデベロッパー。M&Aに積極的で、買収したホテルやマンションの賃料収入が伸びているほか、スポーツクラブも収益に貢献している。地方のアクティブ・シニア向けにコンパクトシティーを提供する施策を背景として21年3月期連結経常利益100億円(17年3月期実績53億2500万円)目標と野心的な中期計画を進めている。PERも8倍弱と割安感が強い。

【建設コンサル好調で最高値圏を快走する日工営】

 日本工営 <1954> は建設技術コンサルティング大手で電力や灌漑のエンジニアリングに強みを持っている。国内は国土強靭化に対応した老朽化対策などの需要を取り込み、海外もODAの新規案件が拡大して好調。連結化した英国建築設計会社が英国会議事堂の本体改修工事コンサルタント受注に成功しており、数百億円規模の売り上げ寄与が見込まれている。18年6月期営業利益は前期比41%増益の77億円予想と高変化が予想されている。株価は実質最高値圏を走るが、機関投資家筋の買いが入っているとみられ日足陽線の多さが際立つ。売り玉が少なく株争奪戦の様相をみせている。

【イトクロは政策関連でさらなる飛躍チャンス】

 イトクロ <6049> [東証M]は学習検索サイトを展開、「塾ナビ」「家庭教師比較ネット」など塾や家庭教師などの口コミ評価サイトとしては断トツの実力を持つ。自民党や希望の党の重点政策となっている子育て・教育関連の恩恵を享受する政策関連銘柄として見直される可能性が高い。PERはやや割高ながら、それを拭い去る利益成長のスピードは特筆に値する。本業のもうけを示す営業利益は43%増益を達成した16年10月期に続き、17年10月期も27%増の17億4000万円を見込むなど飛ぶ鳥を落とす勢いで伸びている。

◆晩秋の東京市場を駆ける!大相場の片鱗「ワケあり騰勢株10選」◆

銘柄 <コード>        急騰性   中期的上値余地
藤田エンジ <1770> [JQ]  ☆☆☆    ◆◆◆◆
日工営 <1954>        ☆☆☆    ◆◆◆
クロスキャト <2307> [JQ] ☆☆☆☆☆  ◆◆◆◆
日本ライトン <2703> [JQ] ☆☆☆☆   ◆◆◆
フージャース <3284>     ☆☆     ◆◆◆◆

イトクロ <6049> [東証M]  ☆☆☆    ◆◆◆
北川精機 <6327> [JQ]   ☆☆☆☆   ◆◆◆◆
アクモス <6888> [JQ]   ☆☆☆    ◆◆◆◆
丸文 <7537>         ☆☆☆☆   ◆◆◆◆◆
助川電気 <7711> [JQ]   ☆☆☆    ◆◆◆◆

※急騰性は☆が多いほど強く、中期的上値余地は◆が多いほど大きい。

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