話題株ピックアップ【夕刊】(1):ABホテル、パークシャ、川重

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2017年12月27日 15時15分

■ABホテル <6565>  5,160円  +700 円 (+15.7%) ストップ高   本日終値

ABホテル<6565>は2日連続のストップ高。25日に東証ジャスダックと名証2部に新規上場した直近IPO銘柄で「ABホテル」のブランドで愛知県を中心にホテルチェーンを展開している。初値は公開価格(1500円)の約2.0倍となる3060円だったが、買い人気は強く翌26日に続き、上場3日目となるこの日も値幅制限いっぱいまで値を上げている。市場では、訪日外国人(インバウンド)関連の需要獲得に向けた期待も膨らんでいる。大和証券では、18年3月期の営業利益は前期比19%増の11億7000万円(会社予想11億6500万円)、19年3月期の同利益は今期推定比30%増の15億2000万円と連続2ケタ増益を見込んでいる。

■カーリットH <4275>  1,278円  +154 円 (+13.7%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ

カーリットホールディングス<4275>が急反騰。東海東京調査センターが26日付で投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を710円から1430円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同社は、爆薬技術を主要技術として、砕石用や土木工事用爆薬の製造販売や自動車の発炎筒、リチウムイオン電池の安全評価などに展開しているほか、ボトリング事業など幅広く手がける中小型の化学企業。第2四半期累計(4~9月)業績の好調を受けて18年3月期通期営業利益計画を15億円から19億円に上方修正したが、同センターでは同19億5000万円(前年比44.3%増)と会社計画を超過達成すると予想。また、続く19年3月期についても、18年3月期下期以降、受託評価分野における車載向け電池試験の増加が期待できるとして同28.2%増益を予想している。

■パークシャ <3993>  12,950円  +1,080 円 (+9.1%)  本日終値

PKSHA Technology<3993>は大幅高。同社は今年9月に上場したばかりの直近IPO銘柄の一角で人工知能(AI)開発を手掛ける。具体的にはマシーンラーニング・ディープラーニングを活用して業務効率化を実現するアルゴリズム製品を開発している。トヨタ自動車<7203>と連携している点もポイントで、トヨタが注力するコネクテッドカーや自動運転分野での新製品開発に期待がかかる。18年9月期営業利益は5億6000万円と前期比4割超の伸びを見込んでいる。

■川崎重工業 <7012>  3,940円  +290 円 (+8.0%)  本日終値

川崎重工業<7012>は大幅高。業績は18年3月期に回復を鮮明とし営業利益段階で35%増の620億円を見込んでいる。市場では「世界景気の回復を背景に設備投資関連株に国内外機関投資家の足の長い資金が向かっているようだ。同社は小型の汎用ロボットなどを手掛けており、その流れに乗る。きょうは国内大手証券が投資判断を最上位に引き上げ、目標株価も4300円から4800円に上方修正したことが人気に火をつけた」(国内証券ストラテジスト)としている。

■Jフロント <3086>  2,142円  +124 円 (+6.1%)  本日終値

J.フロント リテイリング <3086> が大幅続伸し、連日で年初来高値を更新した。26日に発表した18年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結税引き前利益が前年同期比25.7%増の377億円に伸びて着地したことが買い材料視された。インバウンド需要や富裕層による高額消費の回復を背景に百貨店事業の収益が拡大したことが寄与。4月に開業した商業施設「GINZA SIX」の賃料収入が伸びたことに加え、関係会社株式売却益が発生したことも大幅増益に貢献した。通期計画の470億円に対する進捗率は80.3%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■三益半導体工業 <8155>  2,157円  +99 円 (+4.8%)  本日終値

三益半導体工業<8155>は3連騰。26日の取引終了後、18年5月期の単独業績予想について、売上高を670億円から725億円(前期比20.3%増)へ、営業利益を41億円から44億3000万円(同20.0%増)へ、純利益を27億3000万円から29億5000万円(同20.6%増)へ上方修正したことが好感された。上方修正は、半導体業界の活況を背景に半導体事業部で300ミリウエハーを中心に高水準の生産が続いていることに加えて、産商事業部も好調な業績が見込まれることが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(6~11月)決算は、売上高337億8900万円(前年同期比11.2%増)、営業利益24億900万円(同15.9%増)、純利益16億5600万円(同21.0%増)だった。

■前田工繊 <7821>  2,145円  +92 円 (+4.5%)  本日終値

前田工繊<7821>が3連騰。東海東京調査センターが26日付で投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を1960円から2420円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同センターでは、自動車ホイールなどを展開するヒューマンインフラ事業で海外営業拠点の早期売り上げ寄与を見込んでおり、18年9月期営業利益は会社予想の44億円を上回る46億4000万円(前期比14.1%増)を予想。また、19年9月期は、生産能力増強、海外自動車メーカーへのOEM増加により自動車用BBSホイールの中期的な成長は続くとみており、営業利益は3.4%増を見込んでいる。

■村上開明堂 <7292>  3,420円  +130 円 (+4.0%)  本日終値

村上開明堂<7292>が急伸。26日の取引終了後、業界初の特殊ミラー素子を採用した電子ルームミラーの量産車両への搭載が決定したと発表しており、これを好感した買いが入った。新製品の電子ルームミラー「ハイブリッド インナーミラー」は、同社が16年6月に発表した、ルームミラーにカメラモニター機能を搭載した製品。車両カメラで撮影した後方の映像を室内ミラーに表示する機能があり、従来型ミラーより死角が減り、広範囲の状況が把握できるのが特徴。また、夜間はトンネル内でもはっきり画像が見えるようになり、安全性や視認性に優れた点が特徴としている。さらに、従来のルームミラーとカメラモニター機能を必要に応じて使い分けることができ、電源喪失時や乗車前後のエンジンオフ時でも、自動で従来ミラーに切り替わる「フェールセーフ機能」を有しているという。

■ニュートンF <7169>  1,884円  +63 円 (+3.5%)  本日終値

26日、ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング <7169> [JQ]が発行済み株式数(自社株を除く)の0.54%にあたる10万株(金額で2億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は18年1月4日から3月30日まで。

■オプティム <3694>  2,810円  +91 円 (+3.4%)  本日終値

オプティム<3694>が3日続伸。26日の取引終了後、AI・IoT・ドローンを活用したピンポイント農薬散布テクノロジーによる大豆の栽培に世界で初めて成功したと発表しており、農薬使用量の低減や収量品質の同等化に貢献するとの期待感から買いが入ったようだ。同事業は、スマート農業の取り組みの一環として行われたもので、大豆の生育管理にドローンを活用し、病害虫が検知された箇所のみにドローンでピンポイント農薬散布を実施。ここで栽培された大豆を第三者調査機関で検査した結果、残留している農薬が不検出相当であるとの検査結果が出たという。これにより、農薬を通常栽培で使用する量の10分の1以下に削減することができるようになり、生産コストを抑えられた栽培につながるとしている。なお現在、同取り組みに関連する特許群を出願している。

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