前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2018年1月19日 5時20分

■ヨコオ <6800>  2,087円 (+400円、+23.7%) ストップ高

東証1部の上昇率2位。ヨコオ <6800> がストップ高。SMBC日興証券が17日付で新規に投資評価「1」、目標株価3000円でカバレッジを開始しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同証券では、同社を5G(第5世代移動通信システム)期待の高まりに伴って注目度が増す「5G関連銘柄」であると評価。5Gによってもたらされる変化のなかでも、特に、コネクティッドカー自動運転 の実現や、高周波数帯域の利用、などは同社にとって大きなビジネス機会になると指摘している。また、中長期では、22年3月期に売上高606億円、営業利益51億円(5年平均成長率で15.2%増)と株式市場が期待する業績成長よりも高い成長性を示すと予想。トップラインの成長に加えて、根本的に収益性が改善していく局面にあることを認識すべきとしており、18年3月期営業利益29億5000万円(会社予想28億5000万円)、19年3月期同34億円、20年3月期同38億円を予想している。

■アクロディア <3823>  445円 (+80円、+21.9%) ストップ高

アクロディア <3823> [東証2]がストップ高。同社は17日、ユニヴァ・ペイキャスト(東京都・港区)と提携し、中国最大の決済サービス「アリペイ」の提供を開始すると発表した。これを材料視する買いを呼び込んだ。ユニヴァ・ペイキャストは、インターネット決済代行・Webマーケティングツール・業務基幹システムなどでのソリューションを提供しており、中国市場向けの越境ECや、訪日中国人向けのインバウンドビジネスに有効的な課金決済サービスを、国内企業向けに提供している。この提携に伴い、拡大一途にある訪日客消費の取り込みが進むとの思惑が働いた。

■ナノキャリア <4571>  954円 (+150円、+18.7%) ストップ高

ナノキャリア <4571> [東証M]がストップ高。17日の取引終了後、耳鼻咽喉科領域に特化したスペシャリティファーマとして、抗菌剤、抗アレルギー剤、めまい治療剤などを中心に基礎的医薬品を製造販売するセオリアファーマ(東京都中央区)と、業務提携に向けた検討を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。ナノキャリアでは、がん領域における開発を推進する医薬品候補の上市後の販売体制の構築に向け、資本・事業提携などを検討してきたが、セオリアは既に医薬品の販売網を持っていることや、耳鼻咽喉科領域に加えて、その重点領域を頭頸部領域に拡大し新薬開発を行っており、それぞれの経営資源や両社の強みを融合することで、相互補完効果が期待できると判断したという。今後は、将来的な資本提携なども視野に入れ、医薬品の販売、研究開発などにおける協働の可能性について半年内をメドに提携内容を具体化し、業務提携契約を締結することを目指すとしている。

■和井田 <6158>  1,068円 (+150円、+16.3%) ストップ高

和井田製作所 <6158> [JQ]がストップ高に買われた。時価総額100億円以下の軽量材料株として短期資金の注目度が高いが、ここ設備投資関連株人気の波及でエンシュウ <6218> など小型の工作機械株に値を飛ばすものが目立っており、切削工具と研削盤分野で高い商品競争力を有する同社にも投資マネーが攻勢をかけた。ナノ・ミクロン単位に特化した技術力は群を抜く。ここ環境規制の強化を背景に世界的なシフトが進む電気自動車(EV)向けに半導体需要が増加、そのなか同分野向け研削盤の投入などに思惑が膨らんでいる。

■ルーデン <1400>  740円 (+100円、+15.6%) ストップ高

ルーデン・ホールディングス <1400> [JQG]がストップ高まで買われ、昨年来高値を更新した。同社は17日、仮想通貨 「ビットコイン」での不動産決済サービスを19日から開始すると発表。これが株価を刺激したようだ。サービスの導入は、国内外で仮想通貨が主要な決済手段のひとつとして確立されつつあるなか、顧客の利便性向上を図ることが主な目的。サービス内容は、不動産の仲介手数料や物件代金の支払いに利用できるとしている。なお、同社は10日に、訪日中国人向けの旅行事業で中国中信集団(CITIC)グループの上海中信国際旅行社と、不動産事業で上海徳威企業発展と業務提携したと発表しており、これも引き続き材料視されたようだ。

■原田工業 <6904>  1,050円 (+101円、+10.6%)

原田工業 <6904> [東証2]が急反騰し、1000円台を回復。同社は昨年11月6日にジャスダック市場から東証2部指定となった自動車用アンテナの国内トップメーカー。いよいよ一般公道での遠隔型自動運転システムの実証試験がスタートするなど、“自動運転車社会”の到来が間近に迫っている。これを実現するためのキーワードが、V2X(Vehicle to Everything)と呼ばれるもので、車と車、車と道路、あるいは家庭も含めたありとあらゆるモノと車をつなぐ無線通信システムだ。このシステムこそが自動運転の実用化をもたらすもので、必要不可欠なのが、高性能な自動車アンテナの普及で、同社のビジネスチャンス拡大が見込まれる。

■東京一番 <3067>  760円 (+68円、+9.8%)

東証1部の上昇率3位。東京一番フーズ <3067> が4連騰し、昨年来高値を更新。18日朝のテレビ東京系報道番組「Newsモーニングサテライト」で同社が紹介されており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同番組の中で、「フグの流通革命」のテーマで取り上げられ、日本でとれたフグは全て山口県下関の市場に集められるが、同社では自社の養殖場から直接出荷することで、新鮮なものを提供できるとという。また、昨年10月、米ニューヨークに鮮魚レストランを出店したことなども紹介された。

■ダイヤ電機 <6895>  8,450円 (+710円、+9.2%) 一時ストップ高

ダイヤモンド電機 <6895> [東証2]が4連騰。同社株は17日もストップ高(1000円高)に買われていた。自動車エンジン用の点火コイルを製造するほか、冷暖房用制御装置なども手掛けている。世界的に普及期に入った電気自動車(EV)分野への展開に思惑が高まっている。17日に名刺サイズで薄型の絶縁双方向電力変換器を開発したことを発表、これを材料視する形で投機資金が集中した。同商品はEVやスマートグリッド向けで需要を取り込むことが期待されている。

■寺岡製 <4987>  973円 (+77円、+8.6%)

寺岡製作所 <4987> [東証2]が急反発で昨年来高値を更新した。同社は17日、同日から19日まで東京ビッグサイトで開催されている「第9回 EV・HEV 駆動システム技術展」に出展していることを明らかにした。展示会では、同社の自動車採用製品や技術などを紹介。具体的には、車載用高耐熱絶縁テープや車載用ハーネス固定・結束テープ、車載モニター・計器類用粘着テープなどを出品している。

■ランシステム <3326>  1,112円 (+81円、+7.9%)

ランシステム <3326> [JQ]が3日ぶり急反発。同社はネットカフェ(複合カフェ)「自遊空間」やカプセルホテル「コミカプ」を全国展開している。マンガやカプセルホテルは日本が誇るカルチャーで訪日外国人観光客にも人気が高い。同社は昨年9月から通訳ソリューションを展開するインバウンドテック(東京都・新宿区)の映像通訳サービスを導入し、通訳サービスの導入店舗を既存店舗から、直営店全店へ拡大するなど積極的な布石を打っており、訪日客数の急増が伝わるなか、関連有力株として頭角を現している。業績面も回復基調にあり、18年6月期営業利益は前期比2.7倍の2億5000万円を見込んでいる。

■ハナツアーJ <6561>  2,540円 (+181円、+7.7%) 一時ストップ高

HANATOUR JAPAN <6561> [東証M]が一時ストップ高。韓国からの日本向け旅行の手配業務などを手掛けており、インバウンド関連株の物色人気に乗っている。同社は昨年12月15日に東証マザーズ市場に新規上場した。初値は公開価格(2000円)を10%上回る2200円だった。18日は2800円台まで値を上げたが、公開価格からの上昇率は40%程度であり、直近IPO銘柄のなかでの出遅れ感が指摘されている。

■グローバル社 <3271>  1,122円 (+76円、+7.3%)

東証1部の上昇率6位。THEグローバル社 <3271> が続急伸、上場来高値を更新した。首都圏を中心にマンション開発や戸建て事業を手掛けている。18年6月期は戸建て販売が業績を牽引し、営業利益は前期比69.5%増の31億1400万円を見込んでいる。インバウンド需要を意識して外国人に人気の高い京都にホテルを積極展開、東京では羽田空港に近い蒲田にホテル用事業用地を取得し訪日需要に備えている。PER8倍台は割安感が強い。

■アストマックス <7162>  442円 (+25円、+6.0%) 一時ストップ高

アストマックス <7162> [JQ]が3日ぶり急反発し、一時ストップ高まで買われた。18日付の日本経済新聞で「ヤフーは投資信託の販売事業に参入する」と報じられており、子会社のアストマックス投信投資顧問がヤフー <4689> と資本・業務提携関係にある同社にも思惑的な買いが入った。記事によると、取り扱う投信はAIを活用して運用する「Yjamプラス!」と、バランス型の「Yjamライト!」の2種類という。アストマックス投信投資顧問は「Yjam投信シリーズ」の資産運用を担当しており、ヤフーの投資販売参入でメリットが大きいとの見方が強まったようだ。

※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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