前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2018年1月19日 5時30分

■コスモスイニ <8844>  818円 (+46円、+6.0%)

コスモスイニシア <8844> [JQ]が続急伸。安倍政権と日銀は日本経済のデフレ脱却に向け積極的に取り組んでいるが、ここ不動産市況にも局所的ながら回復色が強まってきた。そのなか、増勢の一途にある訪日外国人観光客の消費需要を取り込む形で訪日客向けホテルなどの開発を強力に推し進めているのが同社だ。2月にアパートメントホテル「MIMARU上野NORTH」がオープン予定にあるほか、18年中に上野で3棟がオープンする見込みにあり、パンダ人気にもあやかり業容拡大が期待されている。

■カイオム <4583>  413円 (+21円、+5.4%)

カイオム・バイオサイエンス <4583> [東証M]が3日ぶり急反発。17日の取引終了後、自社で開発を進めているDLK-1抗体に関して、日本における特許付与の決定通知を受領したと発表しており、知的財産戦略の強化につながるとの見方から買いが入った。同特許はヒトDLK-1を標的としたヒト化モノクローナル抗体LIV-1205に関連する特許で、既に米国、中国、欧州で特許が成立。今回の日本での特許付与決定により、スイスのADCセラピューティクス社におけるLIV-1205のADC(抗体薬物複合体)用途での開発や、自社での開発および導出活動を支える知財基盤を強化するとしている。なお、同件による18年12月期業績への影響はないとしている。

■Sシャワー <4838>  920円 (+41円、+4.7%)

スペースシャワーネットワーク <4838> [JQ]が続急伸。音楽チャンネルをCS放送ケーブルテレビに提供し、デジタル音楽配信やライブイベント、メイドカフェなどにも展開している。同社に所属するバンド「Suchmos(サチモス)」の人気が高いほか、これに続く「パエリアス」なども人気化の兆しにある。筆頭株主は伊藤忠商事 <8001> で3分の1以上の株式を保有するが、昨年10月には独立系投資顧問会社のRMBキャピタルが同社株を純投資目的で6%超まで買い増す動きなどをみせるなど海外ファンドなどからも注目されている。

■サンバイオ <4592>  3,950円 (+165円、+4.4%)

サンバイオ <4592> [東証M]が大幅続伸。ここバイオ関連株が総じて上値指向にあるが、そのなか再生細胞薬の開発を手掛け、慢性脳梗塞や外傷性脳損傷を対象とした治療薬開発など脳神経系疾患に強みを持つ同社株はマーケットの注目度が高い。脳梗塞などによる身体の麻痺を治療する他家由来の再生細胞薬「SB623」は、脳内の神経組織に投与して自然な再生機能を誘発し、その結果運動機能を回復させる効用が期待されている。人間が本来有する潜在的な回復機能に働きかけるもので、免疫抑制剤も必要としない点も評価されている。研究開発部門に米製薬会で実績を有する人材を確保して日米で鋭意開発中、その進捗動向に市場の熱い視線が注がれている。直近では、SB623の慢性脳梗塞を対象としたフェーズ2b臨床試験に対し、カリフォルニア州再生医療機構から総額2000万ドルの補助金を獲得し、株価の押し上げ材料となった経緯がある。

■京阪神ビル <8818>  921円 (+38円、+4.3%)

京阪神ビルディング <8818> が3日ぶり大幅反発。ストラテジックキャピタルが17日付で財務省に大量保有報告書(5%ルール報告書)を提出。報告書によると、ストラテジックキャピタルの同社株保有比率は5.04%となり、新たに5%を超えたことが判明した。これが手がかり材料となった。ストラテジックキャピタルは“物言う株主”として知られている国内投資ファンド。今回の保有目的は「純投資及び状況に応じて重要提案行為等を行うこと」と記載されていることから、株主発言による株主還元強化などへの思惑買いが向かったようだ。

■インタスペス <2122>  2,238円 (+75円、+3.5%)

インタースペース <2122> [東証M]が大幅続伸。17日の取引終了後、エニグモ <3665> の100%子会社で、女性向けメディアサービスを運営するロケットベンチャー(東京都渋谷区)の発行済み株式の100%を取得し、連結子会社化すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。ロケットベンチャーは「世界中の女性を可愛くする。」をコンセプトに、20代女性をターゲットにした「4MEEE(フォーミー)」や感度の高い主婦・ママをターゲットにした「4yuuu!(フォーユー)」などのメディアサービスを運営。一方、Iスペースは、日本最大級のママ向けコミュニティーサイト「ママスタジアム」の運営を行っており、ロケットベンチャーの実績を掛け合わせることで、女性向けメディアジャンルのさらなる拡大が期待できるとしている。なお、同件による18年9月期業績予想の修正はないという。

■アイリッジ <3917>  1,934円 (+59円、+3.2%)

アイリッジ <3917> [東証M]が反発。17日放送のテレビ東京系経済報道番組「ワールドビジネスサテライト」で電子地域通貨「さるぼぼコイン」などが紹介されたことで、これを好材料視した買いが入った。「さるぼぼコイン」は利用できるのが高山市周辺地域の店舗だけという地域限定のコイン。客は店舗にあるQRコードを読み取って金額を入力するだけという簡単さで、店舗側も専用の読み取り端末が必要なく初期コストがかからない、と利点を紹介。このシステムを開発した企業として同社が取り上げられた。また、伊予銀行が来月から始める電子通貨の実証実験に協力することも伝えていた。

■東エレク <8035>  22,850円 (+615円、+2.8%)

東京エレクトロン <8035> 、SCREENホールディングス <7735> 、アドバンテスト <6857> 、SUMCO <3436> 、信越化学工業 <4063> など半導体関連株が軒並み高に買われた。オランダの半導体ステッパー最大手のASMLが17日発表した17年12月期決算が大幅増収増益となったことを受け、米国株市場ではインテルやアプライド・マテリアルズ、エヌビディアなどの半導体関連株が買われ、半導体銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3%近い上昇で新高値をつけた。世界的な半導体市場拡大が意識されるなか、この物色の流れが東京市場にも波及した。

■ラクス <3923>  3,195円 (+85円、+2.7%)

ラクス <3923> [東証M]が3日ぶりに反発。17日の取引終了後に発表した12月度の月次売上高(単体)が、前年同月比33.1%増の5億5500万円となったことが好感された。IT人材事業で顧客ニーズに対応したエンジニアの増員を図ったことが寄与した。なかで成長牽引役の「楽楽精算」は、12月に「クラウドの活用による経理部門の働き方改革」にフォーカスした「RAKUS Cloud Forum」を開催したことや、昨年8月に実施したテレビCMの効果が継続し、前年同月比63.9%増と高成長が続いた。

■任天堂 <7974>  46,360円 (+1,070円、+2.4%)

任天堂 <7974> が5日続伸。18日朝方、段ボールの工作キットを組み立てて遊ぶ新商品「Nintendo Labo(ニンテンドーラボ)」を4月20日に発売すると発表しており、新商品への期待感から買いが入った。「ニンテンドーラボ」は、段ボール製の工作キットを組み立て、「ピアノ」や「つりざお」「バイク」「ロボット」など「Toy-Con(トイコン)」と呼ばれるコントローラーを自分の手でつくるところからスタート。これに「ニンテンドースイッチ」を組み合わせることで、新しい遊びを提供するとしている。

■ITbook <3742>  618円 (+12円、+2.0%)

ITbook <3742> [東証M]が反発。同社は17日取引終了後、ソフトウエア開発の人材派遣や建設コンサルタントを展開するコスモエンジニアリングの全株式を取得し子会社化することを発表。取得価額は概算1億1600万円で、同社の子会社化により人材紹介や技術者派遣事業などでシナジー発揮を見込んでおり、これを手掛かりとする投資資金を誘導した。

■ライク <2462>  2,172円 (+29円、+1.4%)

ライク <2462> が反発。岩井コスモ証券は17日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を2550円から2600円に引き上げた。人材育成を強みとした人材派遣を主力に、子会社を通じた児童保育や介護事業を展開。人材・保育・介護という、国策に沿う3本柱での成長力を評価している。総合人材サービスを主力に業績は好調。18年5月期は連結営業利益が会社計画17億8000万円に対し21億円(前期比38%増)への増額修正を予想。今期配当も会社予想20円に対し26円を見込んでいる。

※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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