来週の株式相場見通し=不透明要因多く下値模索、FOMC後の議長会見に関心
来週(19~23日)の東京株式市場は、G20やFOMCなど経済関連の重要イベントの内容を見極めたいとの姿勢から手控えムードが継続しそうだ。16日の東京外国為替市場でも、1ドル=105円台後半へと円高・ドル安が進行しており、今後も日本の輸出関連の19年3月期の業績減速を想定した海外投資家の売りが懸念される。来週の日経平均株価の想定レンジは2万1200~2万1900円と下値模索の推移となりそうだ。
市場関係者からは「来週の焦点はFOMCだが、今回の利上げは既定路線で織り込み済みとの見方が多い。関心は、就任後初となるパウエル議長の会見で、どの程度今後の利上げシナリオを示すかに集まりそうだ。国内では、一部報道で安倍内閣の支持率急落が伝えられるなか、19日からの参院予算委員会で、森友学園への国有地売却に関する決裁文書の改ざん問題を巡る集中審議が行われるが、その行方次第では波乱展開も予想される」との見方が出ていた。
日程面では、2月の貿易統計、3月8~9日開催の日銀金融政策決定会合の主な意見(19日)、2月の訪日外国人客数、2月のコンビニエンスストア売上高(20日)、東京市場は春分の日の祝日で休場(21日)、1月の全産業活動指数、京都府知事選挙告示(22日)、2月の消費者物価指数(23日)に注目。
海外では、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(19~20日)、米連邦公開市場委員会(FOMC、20~21日)、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長会見、米10~12月期の経常収支、米2月の中古住宅販売件数(21日)、EU首脳会議(22~23日)、独3月のIfo景況感指数、米2月のCB景気先行総合指数(22日)、米2月の新築住宅販売件数、米2月の耐久財受注(23日)が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)