話題株ピックアップ【夕刊】(2):武田、クレオ、ODK
■武田薬品工業 <4502> 5,120円 -412 円 (-7.5%) 本日終値 東証1部 下落率3位
武田薬品工業<4502>が急落。同社は28日、アイルランドの製薬大手「シャイアー」のM&A(合併・買収)を検討していることを明らかにした。シャイアー社は英ロンドン証券取引所に上場し、時価総額は4兆円強。同社のM&A金額は5兆円規模に上る可能性があるとみられている。実現すれば、日本企業による海外企業の買収では過去最大となる。この日の武田薬の株価は、超大型買収に伴う財務体質悪化を懸念し、売りが膨らんでいる。なお、武田薬では「シャイアー社に対して、何らかの提案を行うことを検討していることは事実だが、その検討はごく初期かつ調査段階」とコメントを出している。
■クレオ <9698> 1,006円 +150 円 (+17.5%) ストップ高 本日終値
クレオ<9698>が急騰。中段もみ合いを一気に上放れてきた。法人向けに特化して開発受託とERP販売などを手掛けているが、人工知能(AI)搭載の業務自動化支援システムへの期待が大きい。ここAI関連株に動意をみせるものが増えているが、その流れに乗る形で買いを集めている。業績も18年3月期は急回復、営業利益は前期比35%増の4億円を計画。また年間配当も期初予想に1円上乗せし前期比2円増配の15円を計画するなど株主還元姿勢にも厚い。
■ODKソリューションズ <3839> 548円 +80 円 (+17.1%) ストップ高 本日終値
28日、ODKソリューションズ <3839> [JQ]が18年3月期の連結経常利益を従来予想の2億円→3.8億円に90.0%上方修正。増益率が9.3%増→2.1倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。学校法人向け業務の処理件数が増えたことに加え、採点や合格判定などの追加処理を受託したことが寄与。退職給付費用が想定を下回ったことも上振れに貢献する。
■メンバーズ <2130> 1,162円 +108 円 (+10.3%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
メンバーズ<2130>が急反騰したほか、FRONTEO<2158>、ALBERT<3906>、ホットリンク<3680>、テクノスジャパン<3666>など人工知能(AI)関連株が買われた。ここ業態を問わず大手企業のAI活用の動きが活発化していることに加え、4月20日にAI開発を手掛けるHEROZ<4382>が株式新規公開を控えていることなどから、AI関連に位置づけられる銘柄の株価を刺激している。メンバーズはきょう前場取引終了後にフリーランス支援子会社を設立することを発表、これも株価上昇を後押しした。
■C&R <4763> 1,060円 +95 円 (+9.8%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
クリーク・アンド・リバー社<4763>は大幅反発。28日の取引終了後、集計中の18年2月期連結業績について、純利益が従来予想の10億円から11億円(前の期比23.3%増)へ上振れたようだと発表しており、これを好材料視した買いが入った。持ち分法適用関連会社の業績が期初想定を上回って推移したことに加えて、税金費用が期初想定を下回ったことなどが寄与した。また、業績上振れに伴い、従来10円を予定していた期末一括配当を11円に引き上げるとあわせて発表した。前の期実績の9円に対しては2円の増配となる。
■アジア航測 <9233> 799円 +69 円 (+9.5%) 本日終値
アジア航測<9233>が続急伸。28日取引終了後、同社を含め4社がドローンによる水中レーザー測量システムなどの実証試験に成功したことを発表、これが材料視された。また、4月18日から幕張メッセで「国際ドローン展」が開催予定であることも手伝って、同社株以外にもイメージ ワン<2667>など同関連に位置づけられる銘柄群の一角に買いが入った。
■オプトエレクトロニクス <6664> 775円 +59 円 (+8.2%) 本日終値
オプトエレクトロニクス<6664>は上昇加速。国内大手ドラッグストアが全店舗に無人レジを導入すると報じられたことを契機にセルフレジ関連銘柄が物色人気を集めるなか、レーザー式バーコード読み取り装置を製造する同社株にも投機資金が流入した。週足チャートでも3週連続しての大陽線を示現、13週・26週移動平均線のゴールデンクロスも接近しており、中期的にも上昇トレンドが鮮明だ。
■クロスマーケ <3675> 638円 +42 円 (+7.1%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
ネット市場調査などマーケティングを手掛けるクロス・マーケティンググループ <3675>は大幅反発。同社は2月14日、18年12月期通期の連結業績予想を発表した。売上高186億1400万円(前期比11.1%増)、経常利益11億7200万円(同95.6%増)、最終損益6億円の黒字(前期7億300万円の赤字)と、利益のV字回復を見込んでいる。今期の見通しについて同社では、主力の国内リサーチ事業の収益力回復および堅調な成長を推進するとともに、海外リサーチ事業、ITソリューション事業、その他の事業の継続的な業容拡大を推進し、グループ全体として強固な収益基盤を確立するとしている。
株探ニュース