本日注目すべき【好決算】銘柄 イーレックス、SUMCO、ヤマダ電 (10日大引け後 発表分)

注目
2018年5月11日 7時00分

10日大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

イーレックス <9517>   ★今期経常は46%増で4期連続最高益へ

◆18年3月期の連結経常利益は前の期比41.0%増の45.4億円で着地。続く19年3月期も前期比45.7%増の66.1億円に拡大し、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期も電力小売の契約数と販売電力量の増加基調が継続し、47.8%の大幅増収を見込む。電力仕入価格の上昇や人件費など費用増加を増収効果で吸収する。

併せて、前期の年間配当を10円→12円(前の期は10円)に増額し、今期も12円を継続する方針とした。

予想PERが14.5倍→10.8倍に急低下し、割安感が強まった。

UT <2146> [JQ]  ★今期経常は32%増で2期連続最高益更新へ

◆18年3月期の連結経常利益は前の期比56.3%増の52.2億円で着地。続く19年3月期も前期比32.1%増の69億円に拡大し、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期も人手不足が続くなか、製造業向け人材派遣の好調が続く。正社員転籍型請負の受注獲得に注力するほか、海外人材の紹介・管理代行など新分野の開拓を進める方針。

併せて、41万5000株(10億6100万円)を上限に自社株買いを実施すると発表。株主還元の拡充を好感する買いも期待される。

SUMCO <3436>   ★非開示だった上期経常は2.7倍増益、18円増配へ

◆18年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比3.3倍の182億円に急拡大して着地。300ミリウエハーがデータセンター向けを中心に需要が供給を上回る状況が続いたうえ、200ミリ以下のウエハーも車載や産業、IoT向けに好調を持続した。値上げ効果も利益を押し上げた。

併せて、非開示だった上期(1-6月)の同利益は前年同期比2.7倍の377億円に拡大する見通しを示した。業績好調に伴い、従来未定としていた今期の上期配当を28円(前年同期は10円)実施する方針とした。

東洋炭素 <5310>   ★今期経常を42%上方修正

◆18年12月期の連結経常利益を従来予想の45億円→64億円に42.2%上方修正。増益率が21.0%増→72.1%増に拡大する見通しとなった。半導体用などのエレクトロニクス分野を中心とした特殊黒鉛の旺盛な需要を背景に、値上げをはじめとした採算改善が進んだことが利益上振れの要因となる。

同時に発表した第1四半期(1-3月)の同利益は前年同期比5.3倍の23.3億円に急拡大した。

アイオデータ <6916>   ★今期経常を一転14%増益に上方修正、配当も5円増額

◆18年6月期の連結経常利益を従来予想の20億円→27億円に35.0%上方修正。従来の15.3%減益予想から一転して14.4%増益見通しとなった。メモリーやストレージ、液晶モニターを中心に販売が想定より伸びることが寄与。円高進行による原価低減なども利益を押し上げる。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の20円→25円(前期は25円)に増額修正した。

予想PERが11.3倍→8.3倍に低下する一方、配当利回りは2.23%に上昇し、割安感が強まった。

ビジョン <9416>   ★1-3月期(1Q)経常は48%増益で着地

◆18年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比47.8%増の7.4億円に拡大して着地。四半期ベースの過去最高益を2四半期ぶりに更新した。学生の卒業旅行や桜シーズンの需要を取り込み、WiFiレンタル件数が大幅に増加したことが寄与。継続的な原価効率とオペレーションコストの改善が進んだことも大幅増益に貢献した。

上期計画の9.9億円に対する進捗率は75.2%に達しており、業績上振れが期待される。

ヤマダ電 <9831>   ★今期経常は69%増益、4円増配へ

◆18年3月期の連結経常利益は前の期比28.3%減の473億円になったものの、続く19年3月期は前期比69.2%増の801億円に拡大する見通しとなった。今期は4K・8K放送の開始や有機ELテレビの市場拡大を背景に映像機器の販売が伸びるほか、冷蔵庫や洗濯機など白物家電の買い替え需要を見込む。また、前期に新業態「家電住まいる館」への改装に伴う在庫入れ替えなどの費用を計上した反動も増益の要因となる。

併せて、今期の年間配当は前期比4円増の17円に増配する方針とした。

予想PERが15.7倍→10.1倍に急低下する一方、配当利回りは3.0%に上昇し、割安感が強まった。

イノテック <9880>   ★今期経常は66%増益、10円増配へ

◆18年3月期の連結経常利益は前の期比3.4%減の12億円になったものの、続く19年3月期は前期比65.6%増の20億円に拡大する見通しとなった。今期は設計開発ソリューション事業で組み込みソフトやLSI設計受託の好調が続く。プロダクトソリューション事業では半導体メモリー向けテスターやプローブカードの販売拡大を見込む。

併せて、前期の年間配当を20円→30円に増額し、今期も前期比10円増の40円に増配する方針とした。配当利回りは2.88%に上昇した。

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