話題株ピックアップ【夕刊】(3):横河電、そーせい、大阪チタ

注目
2018年6月5日 15時20分

■横河電機 <6841>  2,064円  +11 円 (+0.5%)  本日終値

横河電機<6841>が4日続伸。4日の取引終了後、子会社で国内の制御事業を担う横河ソリューションサービスが、日本ゼオン<4205>およびディープラーニングによる音声処理について高い技術を保有するHmcomm(東京都港区)と共同で、経済産業省の補助事業「平成29年度補正予算 産業データ共有促進事業費補助金」に応募し、事業の執行団体である環境共創イニシアチブから採択されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回採択されたテーマは、「音声データを基にした製造業パイプラインのつまり予知・予兆診断事業」。日本ゼオンの製造プロセスで音声データを収集し、収集したデータをもとにHmcommがディープラーニング音声認識処理技術を用いて音声による「つまりモデル」を構築。さらにこのモデルを搭載したプラットフォームをクラウド上に展開し、その上に横河ソリューションがオンラインで音声データを収集・解析するシステムを構築するという。横河ソリューションでは今回の採択で、国内初となる音声データに基づくパイプラインのつまり予知・予兆診断事業の確立を目指すとしている。

■そーせいグループ <4565>  6,910円  -640 円 (-8.5%)  本日終値

そーせいグループ<4565>が大幅反落。4日の取引終了後、現執行役副社長CFO(最高財務責任者)のアンドリュー・オークリー氏が執行役を辞任するとの人事を発表。あわせて、6月22日開催予定の定時株主総会で付議する予定の「第2号議案 取締役7名選任の件」について、社外取締役候補だったマイケル・ヘイデン氏を候補から外すと発表しており、経営体制に先行き不透明感が生じているとして売られたようだ。なお、オークリー氏の辞任の理由は一身上の都合によるものとしており、後任として現企業戦略担当シニア・ヴァイス・プレジデント兼コーポレートコミュニケーション部長のクリス・カーギル氏を暫定CFOに選任したとしている。

■大阪チタ <5726>  1,761円  -139 円 (-7.3%)  本日終値  東証1部 下落率7位

大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が年初来安値を更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が4日付で、投資判断「ニュートラル」を継続し、目標株価を2390円から1910円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、国内外のスポンジチタン需要は回復基調になっているが、原料高の転嫁分を下回る価格上昇となった可能性が高いと指摘。株式市場がチタン銘柄に期待することは、「需給ひっ迫によるスポンジ価格上昇に伴う収益性改善」だが、需給環境が引き締まる環境下ではなく、従来は認められてきた原料価格上昇分の値上げすら厳しい状況であるとしている。それに伴い、19年3月期の営業利益予想を33億円から14億円へ、20年3月期を同39億円から24億円へ下方修正している。

■アダストリア <2685>  1,462円  -54 円 (-3.6%)  本日終値

アダストリア<2685>が6日続落。4日の取引終了後に発表した5月度の国内月次売上高で、既存店売上高が前年同月比14.1%減と2ケタ減となり2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。5月は前年に比べて休日が1日少なかった影響があることに加えて、4月中旬に投入した夏物商品の売れ行きが伸びなかったことが響いた。なお、全店売上高は同13.1%減だった。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,195.5円  -37 円 (-3.0%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株に売りが先行。原油市況は5月下旬を境に下落歩調を強めており、前日のWTI原油先物価格は前日比1ドル6セント安の1バレル=64ドル75セントと大幅3日続落で65ドル台を割り込み、終値ベースで4月9日以来約2カ月ぶりの水準まで下落した。前日の米国株市場は主要指数がいずれも上昇基調を強めたが、そのなかでエネルギー関連株のシェブロン、エクソンモービルはいずれも値を下げるなど全体相場に逆行した。東京市場でもこの流れを引き継ぎ関連銘柄への売りが優勢となった。

■トヨタ自動車 <7203>  7,345円  -56 円 (-0.8%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>は前日終値近辺で売り買い交錯。足もと対ドル、対ユーロともに円安に振れており、輸出採算改善への期待が引き続き追い風となっている。好調な米国経済を背景とした米長期金利の上昇は為替市場でドル買いの動きを誘発、欧州の財政不安も後退していることでユーロも買い戻しが続いている状況。ただ、米国の関税引き上げの動きなど、保護貿易主義への警戒感もくすぶっている。トヨタは前日までの3日間で560円の上昇を見せていたこともあって、目先は強弱感が対立している。

■アジュバン <4929>  1,141円  +150 円 (+15.1%) ストップ高   本日終値

アジュバンコスメジャパン<4929>がストップ高。再生医療ベンチャーのオーガンテクノロジーズ(東京都港区)と理化学研究所が4日、再生医療分野「毛包器官再生による脱毛症の治療」に向けた臨床研究の前段階である非臨床試験を開始すると発表。両社と16年に、毛質のメカニズムの化学的解析と新規ヘアケア剤候補物質の評価・探索で共同研究契約を締結している同社に思惑的な買いが入ったようだ。同試験では、男性型脱毛症(AGA)患者の正常な頭皮から採取した、髪の毛のもとになる「毛包(もうほう)」と呼ばれる細胞を培養し、マウスに移植するという。18年7月から非臨床試験用の製造を開始し、18年中に安全性試験を終了する予定で、19年にも人への応用で臨床研究計画を申請するとみられている。

●ストップ高銘柄

不二サッシ <5940>  128円  +30 円 (+30.6%) ストップ高   本日終値

理研グリーン <9992>  637円  +100 円 (+18.6%) ストップ高   本日終値

クラスターテクノロジー <4240>  569円  +80 円 (+16.4%) ストップ高   本日終値

バルクホールディングス <2467>  799円  +100 円 (+14.3%) ストップ高   本日終値

など、5銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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