前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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2018年7月12日 5時20分

■コーナン <7516>  2,235円 (-235円、-9.5%)

東証1部の下落率4位。コーナン商事 <7516> が4日ぶり急反落。同社は10日取引終了後、19年2月期の第1四半期(3-5月)連結決算を発表した。営業収益は834億6700万円(前年同期比4.2%増)、営業利益は48億6000万円(同9.4%減)、最終利益は27億6300万円(同23.1%減)だった。ペット用品、木材・建材、工具、金物・水道及び塗料・作業用品などが堅調に推移し営業収益は増加したものの、新規出店などに伴い、販管費及び一般管理費が増加したことが響き、営業利益は減益となった。なお、業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は営業収益3237億円(前期比2.4%増)、営業利益185億円(同6.5%増)、最終利益102億円(同1.7%増)を見込んでいる。

■プレナス <9945>  1,584円 (-141円、-8.2%)

東証1部の下落率6位。プレナス <9945> が続急落。同社は10日取引終了後、19年2月期の第1四半期(3-5月)連結決算を発表した。売上高は380億1500万円(前年同期比2.3%増)、営業利益は2億700万円(同89.9%減)、最終損益は200万円の赤字(前年同期12億500万円の黒字)となった。売上高は、既存店売上高が前年同期実績を下回ったものの、台湾子会社などの新規出店により店舗数が増加したことが要因で前年同期実績を上回った。利益面では、主に仕入コストの上昇、人材確保・育成への投資により前年同期実績を下回った。業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高1593億円(前期比9.3%増)、営業利益37億円(同25.7%減)、最終利益16億円(同32.0%減)を見込んでいる。

■サイゼリヤ <7581>  2,081円 (-142円、-6.4%)

サイゼリヤ <7581> が大幅安で8日続落し、連日の年初来安値更新となった。10日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年9月-18年5月)連結決算が、売上高1140億7600万円(前年同期比4.7%増)、営業利益64億2100万円(同20.1%減)、純利益40億2000万円(同27.2%減)と大幅減益となったことが嫌気された。既存店売上高は前年同期比0.6%減となったものの、継続的な新規出店効果で売上高は増収を確保した。ただ、円安による輸入食材価格の高騰に加えて、生産性の悪化による労務費の上昇などが利益を圧迫し減益を余儀なくされた。なお、18年8月期通期業績予想は、売上高1565億円(前期比5.5%増)、営業利益96億円(同14.4%減)、純利益62億円(同17.3%減)の従来見通しを据え置いている。

■コマツ <6301>  3,098円 (-80円、-2.5%)

コマツ <6301> 、日立建機 <6305> など建機株に売りが目立つ。トランプ米政権が中国に対し2000億ドル分の追加関税の原案を公表、これがリスク回避ムードにつながり、全体相場は輸出株中心に大きく売り優勢で始まった。米中貿易摩擦が貿易戦争へと発展するのではないかとの懸念が、中国向け輸出比率の高い建機株にはネガティブ材料となった。ただ、いずれの銘柄も株価は既に大幅な調整が進んでおり、時価は底値圏との判断から押し目に買い向かう動きも観測される。

■日本郵船 <9101>  2,095円 (-48円、-2.2%)

日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> など海運株が軒並み安。米中貿易摩擦懸念が再び高まっているが、トランプ米政権による保護主義政策がグローバルに物流需要を停滞させる要因となるとの思惑が海運セクターにはネガティブに働いている。直近では、自動車メーカーが世界各地に生産拠点を分散させる動きが強まったことから、輸送台数の減少をもたらしており、自動車専用船の運賃が低迷していることも買い手控え要因となっている。

■キーエンス <6861>  59,680円 (-1,310円、-2.2%)

キーエンス <6861> 、ファナック <6954> など設備投資関連の主力株に売りがかさんだ。トランプ米政権が2000億ドル相当の対中追加関税リスト(原案)を公表、10%の関税を上乗せする計画で、これによる中国の報復関税も予想されるなか、米中貿易摩擦問題への懸念が再び膨らんでいる。中国景気減速への警戒感からセンサー大手のキーエンスや産業ロボットを手掛けるファナックなどへの売り圧力が顕在化している。

※11日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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