【杉村富生の短期相場観測】 ─ トランプ大統領のマッドマン・セオリーに負けるな!

市況
2018年8月19日 9時15分

「トランプ大統領のマッドマン・セオリーに負けるな!」

●パニックは政策の母! 危機は必ず克服される!

全般相場は夏枯れ商状に陥っている。この動きはしばらく続くだろう。外国人はサマーバカンスに入っているし、国内勢はお盆休みだ。市場参加者は極端に少ない。個人は新興市場(マザーズジャスダック)不振のダメージを受けている。とりあえず、「暑いし、投資意欲がわかない」のが実情と思う。

米中貿易戦争の影響は深刻だ。これについてはFRBの利上げとともに、「軽視してはいけない」とずっと主張してきた。現状を正しく認識し、リスク・マネジメントを徹底すること、これが肝要である。なにしろ、トランプ大統領はマッドマン・セオリー(狂人戦略)を駆使している。トルコ・ショックはこの余波である。

もちろん、パニックは政策の母という。危機は必ず克服される。すでに、中国商務省の次官が急遽、訪米する、トルコのエルドアン大統領とドイツのメルケル首相が電話会談、といったニュースが伝えられている。世界の金融マーケットはあのリーマン・ショックを乗り越えたのだ。そう、安いところは断固、「買い」となる。

●バーゲン・ハンティングの準備を!

そう、バーゲン・ハンティングのチャンス到来である。ジョセフ・ケネディ、ジョン・テンプルトン、ピーター・リンチなど歴史に残る相場巧者はみんなバーゲン・ハンターだった。小説「大番」のモデルになった牛ちゃんこと、佐藤和三郎は1965年7月12日、日経平均株価が1020円の安値をつけた局面を死にもの狂いで買った。箱根の山を駆け降り、兜町にやってきた、といわれている。

青山財産ネットワークス <8929> [東証2]は6月12日に、2619円の高値をつけた。それが8月17日には1812円の安値まで売り込まれた。売られすぎだ。下落率は30.8%になる。こんなところは黙って買う場面ではないか。

年初以来、みずほFG系、三菱UFJFG系のファンドが計240万株買った。平均買いコストは2200~2300円とみられている。彼らは時価総額が500億円を超えるまで売る気はまったくないらしい。むしろ、買い増しの意向を示している。浮動株数が300万株ちょっとなのに、その8割を吸い上げた。いずれ、値幅効果が顕在化するだろう。

長期・逆張りはいかに、安いところを拾えるか、それが成否のカギを握っている。ひたすら値動きを追う短期・順張りとは根本的に違う。短期・順張りではオーガニック食品のネット販売を手掛けるオイシックス・ラ・大地 <3182> [東証M]、データサイエンティストのブレインパッド <3655> などに注目できる。

2018年8月16日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.