東条麻衣子:半導体と仮想通貨の連動性【FISCOソーシャルレポーター】

市況
2018年9月14日 15時37分

以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家東条麻衣子(ブログ「株式注意情報.jp」、ツイッター:@kabushikichuiを運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2018年9月13日10時に執筆

昨今、ビッグデータなどの普及により大量の半導体が必要となったことで人気化している半導体関連銘柄ですが、このところ半導体全体に関して証券会社の投資判断格下げが目立っています。

モルガンスタンレーが半導体業界に対し弱気な意見を発表したことに続き、CSLA証券やゴールドマンサックスも弱気姿勢を示したことで、SOX指数が軟調に推移。この動きを受けて、半導体関連銘柄の軟調さが目立ちます。

この背景には仮想通貨が関係しているとの見方が一部であります。そもそも仮想通貨のマイニングに相当量の半導体が使用されていたものの、このところ仮想通貨市場全体が軟調となっており、半導体需要に懸念が浮上しているようです。

とは言うものの今後、世界的に見てIot(アイ オー ティー)が更に普及することになるでしょうから、半導体の需要がなくなるわけではないでしょう。ですが仮想通貨のマイニングに使われていた半導体の量は莫大であったこともあり、今後の需要と減少する可能性が懸念される仮想通貨における半導体需要の見方がぶつかり合っていると見ると、SOX指数を含む半導体関連銘柄の動きに説明がつくように思えます。

それであれば、半導体関連銘柄の基調に変化が出るとすれば、仮想通貨市場の基調に変化が見えた時、もしくは決算発表で需給の状況を数字で確認できた時かもしれません。

仮想通貨についても需要の懸念が浮上しているとは言え、今年8月にはNY証券取引所の親会社が仮想通貨の新会社を設立し11月にビットコイン先物を上場させる計画、米国コーヒーチェーンのスターバックスも仮想通貨での支払いを導入するなど、低迷している仮想通貨市場にとって追い風となりそうな動きも出ています。

現在はマイニングに必要な半導体需要が減少していたとしても、ゼロになることは恐らくないでしょうし、仮想通貨市場への変調が見え始めれば、半導体市場も再び盛り上がりを見せるのではないでしょうか。

■半導体関連銘柄 半導体製造装置関連銘柄

・SUMCO<3436>

・ルネサスエレクトロニクス<6723>

・ローム<6963>

・東京エレクトロン<8035>

・日立ハイテクノロジーズ<8036>

・スクリン<7735>

・アドバンテスト<6857>

など

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執筆者名:東条麻衣子

ブログ名:株式注意情報.jp

《HT》

提供:フィスコ

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