ビーロット Research Memo(3):2018年12月期第2四半期の業績は前期並み。全国4拠点でバランスよく成約

特集
2018年9月21日 15時03分

■業績動向

1. 2018年12月期第2四半期の業績概要

ビーロット<3452>の2018年12月期第2四半期の連結業績は、売上高で前年同期比5.1%減の4,999百万円、営業利益で同7.4%減の573百万円、経常利益で同19.8%減354百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同27.1%減の221百万円とほぼ前期並みとなった。

主力の不動産投資開発事業が堅調に推移。売却件数は10件(前年同期11件)。物件種類別では住宅系不動産4件(同6件)、事務所・店舗ビル3件(同2件)、土地2件(同2件)、ホテルコンドミニアム1件(同1区画)と前期同様に多様だった。地域別では関東圏7件(同4件)、北海道圏2件(同1件)、九州圏4件(同3件)、関西圏3件(前年同期?件)と4拠点でバランスよく実績を上げた。平均売却単価は396百万円となるが、1,000百万円を超える案件も数件含まれている。当セグメントの利益率は前期から大きな変化はなく堅調だ。

不動産コンサルティング事業においては、関東圏を中心に成約が堅調に推移し、全国で16件(前年同期12件)と成約件数を伸ばした。一方で、販管費が増加したために、セグメント利益額は若干減少した。

不動産マネジメント事業では、管理運営受託件数が63件(前年同期54件)と増え、セグメント利益の大幅な増加につながった。販売用不動産の残高(仕掛用含む)が18,876百万円(同11,358百万円)まで増加し、過去最高を更新したことが主な要因である。

過去から同社の業績は下期偏重となっている。これは、期末に近づいて売却するほうが、賃料収入をより多く稼げるために有利であることが背景にある。今期も上期は前期並みの業績となっているが、下期に大きな売却案件を残したと見立てることができる。同社内の上期計画(非公開)をしっかり達成しており、順調に折り返したと言えるだろう。

資産規模が大きく拡大。固定負債(長期借入金等)で流動資産(販売用不動産等)を増やす財務戦略

2. 財務状況と経営指標

2018年12月期第2四半期末の総資産は前期末比7,586百万円増の26,696百万円となり、大幅に資産規模が拡大した。主な増加は流動資産の7,321百万円増であり、販売用不動産の3,747百万円増及び仕掛販売不動産の3,771百万円増が主な要因である。物件の開発及び土地の仕入れが順調に進んだことがわかる。現金及び預金は前期末比668百万円の減少となったが、2018年12月期第2四半期末の残高は4,186百万円であり余裕がある。

負債合計は前期末比7,336百万円増の22,436百万円となった。主な増加は固定負債の7,122百万円増であり、長期借入金及び社債による調達の増加が主要因である。

安全性に関する経営指標(2018年12月期第2四半期末)では、流動比率が257.5%と高い数値になっており、固定負債(長期借入金、社債)で長期に調達し、流動資産(販売用不動産、仕掛販売用不動産等)を増やす財務戦略を徹底する。自己資本比率15.8%と、レバレッジを効かせ成長を志向する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《NB》

提供:フィスコ

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