豪ドル週間見通し:もみ合いか、中国経済の減速懸念などで買いづらい
■上昇、米中貿易摩擦への過度の警戒感は後退
先週の豪ドル・円は上昇し、82円台前半まで買われた。米トランプ政権が中国に対して第3弾の関税上乗せの発動方針を発表、中国も報復措置の実施を表明したことを受けて、豪ドル売りが先行した。しかし、双方の関税率は10%程度にとどまったほか、中国の李首相が「輸出促進のため人民元を押し下げることはしない」と述べたことで、貿易摩擦激化への過度の警戒感は後退し、豪ドル買い・円売りが優勢となった。取引レンジ:79円78銭-82円36銭。
■もみ合いか、中国経済の減速懸念などで買いづらい
今週の豪ドル・円はもみ合いか。米中貿易摩擦緩和への期待が浮上しているものの、米トランプ政権は通商分野における対中強硬姿勢を維持する可能性がある。この影響で中国経済の減速懸念や資源価格の先安観などが残されており、投機的な豪ドル買いがさらに広がる可能性は低いとみられる。豪準備銀行(中央銀行)は利上げを急がないとの見方も買い控えにつながる。
○発表予定の豪主要経済指標・注目イベント
・特になし
予想レンジ:81円00銭-83円00銭
《FA》
提供:フィスコ