来週の株式相場見通し=調整マインド継続し下値模索、日米長期金利の動向注視
来週(9~12日)の東京株式市場は、日米の長期金利上昇傾向という市場環境の変化を引き続き織り込む相場となりそうだ。日経平均株価は、きょうまでの3日続落で、合計486円の下落幅となったものの、値ごろ感からの押し目買い機運は盛り上がりそうにない。いまのところ、日米長期金利の先高観を背景に銀行、保険、証券といった金融株に買いの矛先が向いているものの、その他のセクターは売りの出やすい状態にある。来週の日経平均の想定レンジは2万3300円~2万4100円とする。
市場関係者からは「9月中旬以降の急ピッチで大幅な上昇の後だけに、きょうまでの3日続落を“当然の一服”と捉える見方はあるものの、日米の長期金利の上昇傾向に対する警戒感は根強い。来週は、3月期決算企業の9月中間決算の前哨戦ともいえる2月期決算会社の8月中間決算の発表が佳境を迎えることから、通期業績予想の上方修正に踏み切る企業が予想を上回るなどの好内容となれば、全般株価の下支え要因ともなりそうだ」との見方が出ていた。
日程面では、8月の国際収支、9月の景気ウォッチャー調査(9日)、8月の機械受注(10日)、9月の国内企業物価指数、9月の都心オフィス空室率、福島県知事選告示(28日投開票)、豊洲市場開場(11日)、9月のマネーストック、8月の第3次産業活動指数、オプションSQ(12日)に注目。
海外では、IMFが世界経済見通し(9日)、米9月の生産者物価指数(10日)、G20財務相・中央銀行総裁会議(11~12日)、米9月の消費者物価指数、米9月の財政支出(11日)、中国9月の貿易収支、米9月の輸入物価(12日)が焦点となる。
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)