米国株式市場見通し:7-9月期決算が山場

市況
2018年10月20日 14時49分

米長期金利が引き続き高水準で推移しているほか、米国経済の減速やイタリアの来年度予算案を受けたEU諸国との対立など金融市場の混乱につながるリスクが強まっている。さらに、サウジアラビアによる記者殺害疑惑を巡って、米国が何らかの制裁措置に踏み切れば、同国が原油供給を縮小する懸念があり、航空株など株式相場にも影響を与えるため、注意が必要だ。

今週は主要企業の7-9月期決算が山場を迎える。ハイテクセクターでは、通信のベライゾン(23日)、AT&T(24日)、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(24日)やインテル(25日)、ソフトウェアのマイクロソフト(24日)、検索大手のアルファベット(25日)、オンライン小売のアマゾン・ドット・コム(25日)、短文投稿サイトのツイッター(25日)、写真共有アプリを手掛けるスナップチャット(25日)などの発表が予想されている。ベライゾンは、1日より世界初となる第5世代(5G)対応の家庭向けブロードバンドサービスを一部地域で展開しており、今後の経営戦略や新サービスの発表に注目が集まりそうだ。

その他では、ファストフードのマクドナルド(23日)やチポトレ・メキシカン・グリル(25日)、オートバイメーカーのハーレー・ダビッドソン(23日)、複合企業のユナイテッド・テクノロジーズ(23日)、家庭用品のスリーエム(23日)、建設機械のキャタピラー(23日)、ホテル運営のヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス(24日)、航空機メーカーのボーイング(24日)、決済ネットワークのビザ(24日)、自動車のフォード・モーター(24日)、製薬のギリアド・サイエンシズ(25日)、航空会社のサウスウェスト・エアラインズやアメリカン航空(25日)、ケーブルテレビのコムキャスト(25日)などの発表が予定されている。ビザは、手数料徴収を巡る小売業者による集団訴訟で和解したものの、アマゾンなどの小売業者からも別件で複数の訴訟を起こされており、業績見通しが予想を下振れる恐れがある。

経済指標では、10月マークイット米国製造業PMI(24日)、9月新築住宅販売件数(24日)、9月耐久財受注(25日)、9月中古住宅販売仮契約(25日)、7-9月期GDP速報値(26日)などの発表が予定されている。24日にはFOMCでの基礎資料となるベージュブック(地区連銀経済報告)の発表が予想されている。7-9月期GDP速報値は年率3.3%成長が予想されているが、米中貿易摩擦の影響が表れているか注目したい。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

提供:フィスコ

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