前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2018年11月20日 5時20分

■国際チャート <3956>  608円 (+92円、+17.8%)

国際チャート <3956> [JQ]が大幅高で4連騰、2007年3月以来11年8ヵ月ぶり高値圏に突入している。電力業界向け計測用記録紙のほか、スーパーや通販向けラベル事業などが好調で収益拡大に反映されている。1年前に同社を買収したナカバヤシグループとの協業体制が奏功している。直近はICタグ関連の一角として人気化素地に火がついた。株価は10月30日から約3週間でほぼ90%高という異彩の上昇パフォーマンスを演じている。

■ナビタス <6276>  550円 (+80円、+17.0%) ストップ高

ナビタス <6276> [JQ]がストップ高。熱転写装置やパッド印刷機など特殊印刷機を製造し、国内トップクラスの商品競争力を持つ。また、同社独自のアルゴリズムを使った画像検査装置「ナビタスチェッカー」に引き合いが旺盛、会社側では「国内だけでなくグローバル展開もにらむ」としており、中期的な収益寄与が期待される状況にある。足もとの業績も回復色を強め、19年3月期営業利益は1億5000万円と前期比8割近い増益を見込んでいる。

■RSC <4664>  1,061円 (+150円、+16.5%) ストップ高

アール・エス・シー <4664> [JQ]がストップ高。警備や清掃など建物の総合管理サービスを手掛けるほか、人材派遣事業も展開する。警備人員の需要旺盛ななか、今年1月に警備業界トップのセコム <9735> と業務提携しており、現在は定期的な会合を行っている状況で今後の業容拡大効果が期待されている。19年3月期は営業利益段階で前期比43%増益を見込んでいる。急騰習性も着目され、今年3月には1962円の高値まで一気に駆け上がった経緯があり、短期資金の物色対象となりやすい。

■多摩川HD <6838>  750円 (+100円、+15.4%) ストップ高

多摩川ホールディングス <6838> [JQ]がストップ高。19日付けの日刊工業新聞が、傘下の多摩川電子が、「電磁環境適合性(EMC)試験やアンテナ計測向けに、ケーブルに光ファイバーを採用した光伝送システムを開発した」と報じており、これを好感した買いが入った。記事によると、自動車の電子化に伴い、高精度なEMC試験が重要になっているが、電気モーターやインバーター装置などからは高電圧・大電流のスイッチングノイズが発生し、従来の金属製ケーブルではノイズを防げなかったという。今回、青山学院大学理工学部の橋本修研究室、神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)と共同で開発したシステムは、金属製ケーブルに比べてシールド性能が10倍以上向上したほか、周波数100キロヘルツ帯での電磁波の測定可能範囲を0~30デシベルから0~60デシベルに拡大したという。また、年内に発売し、初年度100台の販売を目指すとしており、業績への貢献が期待されている。

■ミタチ産業 <3321>  825円 (+102円、+14.1%)

東証1部の上昇率2位。ミタチ産業 <3321> が急反騰。16日大引け後、19年5月期上期(6-11月)の連結経常利益を従来予想の5.3億円→7.1億円に34.0%上方修正したことが買い材料視された。自動車関連向けに半導体や電子部品などの販売、受託製造が想定より伸びることが寄与。上期業績の好調に伴い、通期の同利益も従来予想の11.1億円→12.9億円に16.2%上方修正し、減益率が21.2%減→8.4%減に縮小する見通しとなった。前日終値ベースの予想PERが7.1倍→6.3倍に低下し、割安感がさらに強まったことも支援材料となった。

■島精機 <6222>  3,400円 (+315円、+10.2%)

東証1部の上昇率5位。島精機製作所 <6222> が急反騰。前週末16日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回発表された自社株買いでは、上限を100万株(発行済み株式数の2.74%)、または40億円としており、取得期間は11月19日から来年3月22日まで。株主還元の充実と資本効率の向上を図ることを目的としている。

■オプティム <3694>  4,440円 (+320円、+7.8%)

オプティム <3694> が急反発。同社が16日に発表した「遠隔服薬指導の実証実験に採択」が買い材料。愛知県での遠隔服薬指導の実証実験に「オンライン診療ポケットドクター」が採択された。

■フロンテオ <2158>  840円 (+60円、+7.7%)

FRONTEO <2158> [東証M]が続急伸。19日付けの日本経済新聞朝刊で、「人工知能(AI)開発を手掛けるFRONTEOの子会社FRONTEOヘルスケア(東京・港)は、新薬開発に必要な情報の収集をAIを使って効率化する技術を開発した」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、新薬候補に関する単語や文章を研究者が入力すると、関連が深い疾患や遺伝子などの情報を重要度に応じて点数付けして提示する仕組みだという。これを活用することで、従来なら1ヵ月程度かかっていた情報収集の作業が数日で済むとしていることから、製薬会社などへの販売が期待されている。

■ペッパー <3053>  3,760円 (+220円、+6.2%)

ペッパーフードサービス <3053> が急反発。19日付けの日本経済新聞朝刊で、「『いきなり!ステーキ』のサービス内容がビジネスモデル特許として認められたことが分かった」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると特許は、客の好みの量のステーキを安価に提供することを目的として、客を立食テーブルに案内し、量を聞いて肉をカットして焼き、テーブルに運ぶステップを含む「ステーキの提供システム」に関することで、チェーン店側の主張を認める知的財産高裁判決が確定したという。独自サービスとしてアピールできるようになり、一層の差別化につながるとの期待が持たれている。

■ソフトバンクグループ <9984>  9,250円 (+448円、+5.1%)

ソフトバンクグループ <9984> が急反発。前週末の米国株市場では画像処理半導体大手のエヌビディアが発表した収益先行き見通しが市場コンセンサスに届かなかったことで18.8%の大幅安に売り込まれた。ソフトバンクグループは「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を通じてエヌビディアに出資しており、保有株の含み益減少が嫌気される局面にある。一方、12月19日には通信子会社ソフトバンク <9434> が東証に上場する予定にある。これによる巨額の資金調達に伴い、新たな人工知能(AI)関連企業スタートアップへの投資などに期待がかかる状況で、足もとは強弱感が対立している。

■ユニシス <8056>  2,742円 (+107円、+4.1%)

日本ユニシス <8056> が大幅反発。19日、子会社ユニアデックスが、10月1日から東洋大学へ「クラウド型仮想デスクトップサービス」の提供を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。東洋大学では、近年パソコンを使った授業の増加やパソコン自習利用の増加によって、パソコン利用環境整備が課題となっているが、この課題解決に向けた取り組みの一つとして、ユニアデックスの「クラウド型仮想デスクトップサービス」を7月に採用。稼働試験期間を経てクラウド上に200台分の仮想デスクトップを構築し、アクセスできる環境を整備したとしている。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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