話題株ピックアップ【夕刊】(1):不二製油G、キャリインデ、東電HD

注目
2018年11月20日 15時13分

■不二製油グループ本社 <2607>  3,385円  +205 円 (+6.5%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

不二製油グループ本社<2607>が高い。同社は19日取引終了後に、業務用チョコレート製造を手掛ける米ブロマーチョコレートカンパニーを完全子会社化すると発表。同社は今後、得意とする油脂技術をブロマー社に提供するほか、原料調達面の統合などによってグループのチョコレート事業の強化を図り、またグループが持つ他の製品群の投入などを通じてブロマー社が持つ北米市場の幅広い顧客に販売していくことを目指す。なお、同社は創業者一族から全株式を19年1月に取得する予定で、取得価額は株式取得実行時の調整価格を実施した金額になるとしている。

■キャリアインデックス <6538>  2,100円  +75 円 (+3.7%)  本日終値

キャリアインデックス<6538>が全体下げ相場に逆行し5連騰と気を吐いている。ネット上で求人情報を取り扱うが、複数の求人ポータルサイトを一つにまとめて提供しているのが特長で、製造業向けを中心に派遣やアルバイトの応募が拡大しており、応募数に連動した成果報酬型課金で収益を伸ばしている。18年4~9月単独決算は、売上高12億300万円(前年同期比8.2%増)と増収を確保し、販管費抑制も効いて営業利益は4億5600万円(同28.2%増)と大幅な伸びを達成している。株価は25日移動平均線を足場に前日まで4連続陽線で一気に水準を切り上げており、短期値幅取りを狙った資金の流入を誘っている。

■東電HD <9501>  662円  +22 円 (+3.4%)  本日終値

東京電力ホールディングス<9501>が3日ぶりに反発し年初来高値を更新。きょう付けの日本経済新聞朝刊で、電力・都市ガス料金について、「暖房で使用量の多くなる2019年1月の料金を全社が値上げする見通しだ」と報じられており、これを手掛かりに買われた。値上げは、原油などの資源価格の高騰が背景にあり、実現すれば東京電力は12カ月連続で値上げすることになる。また、中部電力<9502>や中国電力<9504>など他の電力各社も採算改善への期待から買われているようだ。

■技研製作所 <6289>  3,840円  +105 円 (+2.8%)  本日終値

技研製作所<6289>が全体下げ相場に抗して反発。10月中旬を境に一気に水準を切り上げ、今月8日には4045円の上場来高値をつけたが、調整一巡後に再び最高値街道への復帰をうかがう。老朽化の進む社会インフラの補修需要は膨大であり、安倍政権でも第2次補正では「国土強靭化」を看板に掲げ、国策として橋梁やトンネルなどの補修・修繕に傾注する動きにある。そのなか、同社は油圧式杭圧入引抜機のトップメーカーで護岸耐震補強や防災関連工事に絡む高水準の案件を確保、今後も杭圧入機「サイレントパイラー」を主軸に収益を伸ばす公算が大きい。19年8月期は2ケタ増収見通しで、利益面でも営業利益段階で7%増益を見込んでいる。

■江崎グリコ <2206>  5,370円  +130 円 (+2.5%)  本日終値

江崎グリコ<2206>が6日ぶり反発。19日の取引終了後、来年3月1日出荷分からアイスクリーム製品を値上げすると発表しており、同部門の採算改善につながるとの期待から買われたようだ。原材料価格や物流コストが上昇するなか、経営の合理化や効率化でコストの吸収を図ってきたが、吸収が極めて困難な状況に達したことから値上げに踏み切るという。対象商品は14ブランド計55品目で、10円から50円値上げする。

■アドベンチャー <6030>  9,550円  +200 円 (+2.1%)  本日終値

アドベンチャー<6030>が底堅い動き。19日の取引終了後、運営する航空券予約販売サイト「skyticket」が、ベトナムのベトジェット社(ハノイ)の航空券予約システムと航空券におけるAPIの情報連携を行い、代理店契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが下値に入ったようだ。ベトジェットの航空券予約システムと「skyticket」でAPI情報連携を行うことにより、迅速な航空券料金や空席状況の確認、顧客のニーズに合わせたアンシェラリーサービス(手荷物など)の提供が可能になるという。また、予約の完全自動化が実現できるため、成約率の上昇と顧客満足度の増加による収益への貢献、拡大を続けているベトナムのインバウンド需要の取り込みなどが期待できるとしている。

■大日本印刷 <7912>  2,596円  +38 円 (+1.5%)  本日終値

大日本印刷<7912>が3日ぶりに反発。この日の午前中、「セールスフォース」のマーケティングクラウドプラットフォーム上で、同社が開発したダイレクトメール(DM)を自動で送付できるビジネスアプリ「DNPパーソナライズドオファーサービス」を19年春から提供すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。これにより、セールスフォースの顧客や開発者で形成する「Salesforce エコシステム」の利用企業は、国内の生活者に対して、電子メールやアプリなどのデジタルツールだけでなく、DMなどのアナログツールも提供できるようになる。セールスフォースのプラットフォーム上で、日本国内で生活者の嗜好に合わせたDMの生成から送付を自動で行えるアプリは初めてで、デジタルとアナログの双方の強みを生かすことで、生活者一人ひとりに対する企業のパーソナルなマーケティング施策のスピーディーな実施を支援するとしている。

■豊田自動織機 <6201>  5,730円  +80 円 (+1.4%)  本日終値

豊田自動織機<6201>が堅調に推移。同社はきょう、2018年末までにオーストラリアでFC(燃料電池)フォークリフトの実証実験を開始すると発表した。同社製FCフォークリフトは、トヨタ自動車<7203>の燃料電池車「MIRAI」と同じFCセルを使用し、発電効率の高いフォークリフト専用FCシステムを搭載。国内では既に工場や空港などに約100台の納入実績があるが、実証実験を海外で行うのは初めての試みとなる。

■東京急行電鉄 <9005>  1,899円  +19 円 (+1.0%)  本日終値

全体相場は下値模索となるなか、東京急行電鉄<9005>、京浜急行電鉄<9006>、小田急電鉄<9007>、京王電鉄<9008>、京成電鉄<9009>、JR東日本<9020>、JR東海<9022>など電鉄株が軒並み上値指向で目を引く。市場では「米株安や中国株安などリスク回避ムードが漂うなか、海外情勢に左右されにくい内需のディフェンシブセクターに目が向きやすくなっている。そのなか電鉄株は何か背景があって積極的に物色されている感触はないが、一部ハイテク株からの資金シフトの動きなど消去法的な買いが流入している」(準大手証券ストラテジスト)という。

■エレコム <6750>  2,865円  +27 円 (+1.0%)  本日終値

エレコム<6750>が3日ぶりに反発。19日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。今回発表した自社株買いでは、上限を37万100株(発行済み株数の0.89%)、または11億8400万円としており、取得期間は11月20日から来年5月19日まで。機動的な資本政策の一環として、第4回ストックオプション権利行使対応分を含めた自己株を取得するとしている。

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