11日の米国市場ダイジェスト:NYダウは53ドル安、政権運営の先行き不透明感が強まる

市況
2018年12月12日 7時41分

■NY株式:NYダウは53ドル安、政権運営の先行き不透明感が強まる

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は53.02ドル安の24370.24、ナスダックは11.31ポイント高の7031.83で取引を終了した。中国による米国車の輸入関税引き下げの検討が伝わると、米中貿易摩擦の先行き懸念が後退し、買いが先行。しかし、トランプ大統領がメキシコ国境の壁建設に関する予算確保を巡り、政府機関閉鎖も辞さない構えを示し、政権運営への懸念から下落に転じた。引けにかけて、再び上昇する局面もみられたが上値の重い展開となった。セクター別では、家庭用品・パーソナル用品や食品・生活必需品小売が上昇する一方で銀行や保険が下落した。

靴小売のDSW(DSW)は、決算内容が予想を上振れ上昇。自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)やフォード(F)は、中国による輸入関税引き下げへの動きから堅調推移。検索大手のアルファベット(GOOGL)は、グーグルのピチャイCEOがプライバシー問題に関して下院で証言し上昇。一方で、半導体のエヌビディア(NVDA)は、ソフトバンクが保有する同社株の全売却を検討していることが報じられ下落した。

モルガン・スタンレーは、融資拡大ペースや追加利上げペースの鈍化により、来年度は中堅銀行を中心に銀行株のファンダメンタルズが悪化すると警告した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米中貿易協議進展への期待でドル強含み

11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円12銭から113円47銭まで上昇し、113円38銭で引けた。米国の11月生産者物価指数(PPI)が予想を上回り、来週開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げを織り込むドル買いが再燃。米中首脳会談以降初めてとなるハイレベルでの米中貿易協議が再開されたため、協議進展への期待感も強まり米債売り(利回り上昇)やドル買いに繋がった。

ユーロ・ドルは、1.1387ドルから1.1306ドルまで下落し、1.1317ドルで引けた。ユーロ・円は、128円83銭から128円18銭まで下落。ポンド・ドルは、1.2619ドルから1.2480ドルまで下落。欧州連合(EU)が離脱協定案を修正しないことを明らかにすると、合意なしの離脱への警戒感がさらに強まった。英国与党がメイ首相の不信任投票の実施に動いているとの報道で政局不安を受けたポンド売りにも拍車がかかった。ドル・スイスは、0.9880フランから0.9939フランまで上昇。

■NY原油:反発で51.65ドル、主要産油国による減産実施への期待残る

NY原油先物1月限は反発(NYMEX原油1月限終値:51.65 ↑0.65)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比+0.65ドルの51.65ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて52.43ドルまで買われた。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国による減産実施への期待は残されているが、ドルが主要通貨に対して強い動きを見せていることや株安を意識して、原油先物の上げ幅は縮小した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 24.58ドル -0.18ドル(-0.73%)

モルガン・スタンレー(MS) 40.62ドル -0.09ドル(-0.22%)

ゴールドマン・サックス(GS)176.80ドル -2.03ドル(-1.14%)

インテル(INTC) 47.38ドル +0.17ドル(+0.36%)

アップル(AAPL) 168.63ドル -0.97ドル(-0.57%)

アルファベット(GOOG) 1051.75ドル +12.20ドル(+1.17%)

フェイスブック(FB) 142.08ドル +0.23ドル(+0.16%)

キャタピラー(CAT) 123.24ドル -0.15ドル(-0.12%)

アルコア(AA) 28.43ドル +0.11ドル(+0.39%)

ウォルマート(WMT) 93.85ドル -0.09ドル(-0.10%)

スプリント(S) 5.94ドル +0.01ドル(+0.17%)

《SF》

提供:フィスコ

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