前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

注目
2018年12月19日 5時20分

■GMO-PG <3769>  4,990円 (-830円、-14.3%)

東証1部の下落率2位。GMOペイメントゲートウェイ <3769> が大幅に7日続落。親会社のGMOインターネット <9449> が17日の取引終了後、GMOPG株式720万株をSMBC日興証券に売却すると発表。SMBC日興証券は株式取得後、直ちに転売する予定としていることから、需給悪化懸念が台頭したようだ。売却額は383億6300万円で、受渡日は12月21日の予定。なお、売却後のGMOのGMOPGに対する議決権比率は51.7%から42.0%に低下する。

■パーク24 <4666>  2,660円 (-380円、-12.5%)

東証1部の下落率6位。パーク24 <4666> は急反落。17日の取引終了後に発表した19年10月期連結業績予想で、売上高3200億円(前期比7.2%増)、営業利益226億円(同0.3%増)、純利益128億円(同7.6%減)と最終減益を見込むことが嫌気された。引き続き収益貢献を意識した駐車場開発を推進し、国内駐車場の運営台数の増加を見込むほか、カーシェアの拠点拡大などで売上高は増収を確保する見通し。ただ、新本社ビルへの移転費用などで最終減益を余儀なくされる見通しだ。なお、18年10月期決算は、売上高2985億1700万円(前の期比28.1%増)、営業利益225億3900万円(同9.9%増)、純利益138億5100万円(同3.1%増)だった。

■武田 <4502>  3,590円 (-353円、-9.0%)

武田薬品工業 <4502> が続急落、年初来安値を更新した。市場では「ムーディーズが同社の発行体格付けを一気に3段階引き下げたことで、アイルランド製薬大手シャイアーの巨額買収に動く同社にとって、インパクトの大きいネガティブ材料」(準大手証券ストラテジスト)としている。また、18日は同社株を含め医薬品株が全般売り込まれ、業種別値下がり率でもトップとなっている。これについては「これまで比較的値もちの良かったディフェンシブセクターを売り急ぐ動きで、全体地合いの悪さを反映している」(同)という見方が示されていた。

■SBI <8473>  2,286円 (-150円、-6.2%)

SBIホールディングス <8473> が急反落。大和証券は17日、同社株のレーティングを新規「2」でカバレッジを開始した。目標株価は3000円とした。推奨ポイントとして、(1)最大手オンライン証券としての競争力の高さ(2)FinTech企業を中心にIPOが本格化していく中で投資先の評価益計上への期待(3)仮想通貨を含むブロックチェーンの活用で先行している点ーーなどを挙げている。なお、19年3月期連結最終利益は前年同期比で16%減の390億円と予想。この理由には公正価値評価の変動に伴う一過性利益の縮小を挙げている。また、20年3月期連結当期利益は435億円を見込む。来期以降も高水準の評価益を想定し増益を予想している。

■ファンコミ <2461>  591円 (-36円、-5.7%)

ファンコミュニケーションズ <2461> が大幅3日続落。17日の取引終了後に発表した11月度の月次業績速報で、連結ベースの売上高が前年同月比8.1%減となり、14ヵ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。主力でアフィリエイト広告サービスのCPA型アドネットワーク事業が同7.3%減と前年割れが続いたほか、アドネットワークや行動ターゲティングなどCPC/ターゲティング型アドネットワーク事業が同11.6%減となったことが響いた。なお、その他売り上げは同8.9%増とプラスに転じた。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,259円 (-281円、-3.3%)

ソフトバンクグループ <9984> が大幅反落、12月に入り下値模索の動きを続けている。テクニカル的には11月1日につけた安値8224円を下回ると7700円台までフシがなく下放れが鮮明となる。前日の米国株市場ではNYダウが500ドル超の下落をみせたが、ハイテク株比率の高いナスダック指数は150ポイントを超える下げでさらに下落率が大きい。ソフトバンクグループはビジョン・ファンドなどを通じ米国でハイテク企業に投資しており、ナスダック安は東京市場に上場する銘柄の中でも株価の逆風要因として強く意識されやすい。一方、あすに通信子会社ソフトバンク <9434> の上場を控えており、約2兆6000億円を調達する。8300円近辺では子会社上場を見込んだ押し目買いも観測される。

■アークランドサカモト <9842>  1,405円 (-42円、-2.9%)

アークランドサカモト <9842> が反落。17日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2月21日-11月20日)連結決算は、売上高830億1900万円(前年同期比4.1%増)、営業利益77億5700万円(同6.2%増)、純利益47億3200万円(同8.2%増)と増収増益となったが、全般市場が軟調ななか好反応は限定的のようだ。第3四半期は引き続き外食事業の積極的な事業展開が業績を牽引した。また、主力の小売り事業では、ホームセンター部門の既存店売上高がほぼ前年並みとなったことに加えて、販管費を減少させたことが貢献した。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高1070億円(前期比1.7%増)、営業利益97億円(同3.3%増)、純利益55億円(同1.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■国際石開帝石 <1605>  1,084円 (-32円、-2.9%)

石油関連株が軒並み安。国際石油開発帝石 <1605> や石油資源開発 <1662> 、JXTGホールディングス <5020> などが値を下げ年初来安値を更新している。17日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近1月物が前週末比1.32ドル安の1バレル49.88ドルと17年10月以来、1年2ヵ月ぶりに50ドルを割り込んだ。18日の時間外取引では49.30ドル台へ下落している。世界経済の減速懸念が強まるなか、原油需要が減少することへの懸念が浮上。原油価格の下落に伴い、石油関連各社の業績悪化懸念が強まっている。

■すかいらーく <3197>  1,903円 (-42円、-2.2%)

すかいらーくホールディングス <3197> が反落。全般相場の下落に加えて、ドイツ証券が17日付で投資判断「ホールド」を継続し、目標株価を1800円から1700円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。18年12月第3四半期決算や10~11月月次売上状況を踏まえて、同証券では店舗数及び既存店売り上げに関する想定や粗利率の想定を引き下げたほか、人件費・株主優待費用などの想定を引き上げ、18年12月期営業利益予想を288億円から243億円へ、19年12月期を同297億円から261億円へ下方修正している。

■三菱UFJ <8306>  575.4円 (-8.5円、-1.5%)

三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> などメガバンクが軟調。米株急落に伴う全体リスクオフ相場で買いが入りにくいなか、米10年債利回りが、前日終値ベースで2.85%台まで急速に水準を切り下げており、米国事業における運用環境の悪化が嫌気されている。18日、あすの日程で行われるFOMCでは来年の利上げペースが鈍化するとの観測が強く、米長期金利低下に対する思惑が改めて強まっている。

※18日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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