28日の米国市場ダイジェスト:NYダウ208ドル安、慎重な業績見通し相次ぐ

市況
2019年1月29日 7時42分

■NY株式:NYダウ208ドル安、慎重な業績見通し相次ぐ

米国株式相場は下落。ダウ平均は208.98ドル安の24528.22、ナスダックは79.18ポイント安の7085.68で取引を終了した。半導体や建設機械メーカーが相次いで慎重な業績見通しを示し、中国経済減速への警戒感から売りが先行。今週の主要企業決算や連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの思惑から、その後は緩やかに下げ幅を縮小する展開となった。セクター別では不動産や食品・飲料・タバコが上昇する一方で、半導体・半導体製造装置やソフトウェア・サービスが軟調。

半導体のエヌビディアは18年11月-19年1月期の売上高見通しを約15%(5億ドル)引き下げ大幅下落。同業のアドバンスド・マイクロ・デバイシズ(AMD)やインテル(INTC)にも売りが広がった。建設機械のキャタピラー(CAT)は10-12月決算が予想を下回ったほか、慎重な2019年の業績見通しを示し売られた。ブラジルの鉄鉱石・鉱山のヴァーレ(VALE)は鉱山ダム決壊により多数の死傷者が発生していることが嫌気され急落した。一方で原油価格の下落を受けてアメリカン航空(AAL)やジェットブルー(JBLU)など航空各社が堅調推移となった。

コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)創業者であるハワード・シュルツ氏が2020年の大統領選出馬を検討していることを明らかにした。同氏はリベラル派であるが民主党の政策も左傾化しすぎているとして、独立候補としての出馬を目指している為、反トランプ票が分散するとの懸念も広がっている。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ドル上げ渋り、米政治不安くすぶる

28日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円49銭から109円16銭まで下落し、109円35銭で引けた。トランプ大統領は、国境の壁建設資金に関して合意できなければ、再び政府を閉鎖する可能性を示唆しため、リスク回避の円買いが優勢となった。その後に発表された米12月シカゴ連銀全米活動指数や米1月ダラス連銀製造業活動指数の改善を受けて、ドル売りは後退した。

ユーロ・ドルは、1.1405ドルから1.1444ドルまで上昇し、1.1431ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は欧州連合(EU)議会証言で、「全ての手段を利用する準備がある」と発言し、ユーロ売りが加速した。しかし、ドラギ総裁は「成長鈍化に対処するための一段の刺激策は必要ない」との考えを示したため、ユーロ売りは後退。ユーロ・円は、124円65銭まで下落後、125円01銭へ反発。ポンド・ドルは、1.3137ドルから1.3180ドルまで戻した。ドル・スイスは、0.9927フランから0.9906フランまで下落した。

■NY原油:反落で51.99ドル、中国の原油需要減少の思惑残る

NY原油先物3月限は反落(NYMEX原油3月限終値:51.99 ↓1.70)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比-1.70ドルの51.99ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時51.33ドルまで売られた。中国の原油需要減少の思惑や原油在庫はやや増加する可能性があることなどが売り材料となった。米国株安も嫌気されたようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.63ドル +0.05ドル(+0.17%)

モルガン・スタンレー(MS) 42.65ドル -0.33ドル(-0.77%)

ゴールドマン・サックス(GS)199.72ドル -1.02ドル(-0.51%)

インテル(INTC) 46.71ドル -0.33ドル(-0.70%)

アップル(AAPL) 156.30ドル -1.46ドル(-0.93%)

アルファベット(GOOG) 1070.08ドル -20.91ドル(-1.92%)

フェイスブック(FB) 147.47ドル -1.54ドル(-1.03%)

キャタピラー(CAT) 124.37ドル -12.49ドル(-9.13%)

アルコア(AA) 27.98ドル -1.04ドル(-3.58%)

ウォルマート(WMT) 97.06ドル +0.12ドル(+0.12%)

スプリント(S) 6.04ドル -0.14ドル(-2.27%)

《SF》

提供:フィスコ

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