パラジウム需要増が白金価格の重しに サンワード貿易の松永氏(三井智映子)

経済
2019年2月14日 10時21分

皆さん、こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子の気になるレポートです。今日は白金市場についてのレポートをご紹介します。NY金とNY白金の価格差と同様に東京金と東京白金の価格差も過去最高水準の大きさとなっていますね。白金価格がなかなか上昇しないのはなぜなのでしょうか?

松永さんのブログ「松永総研」では、『南アフリカの鉱物協議会は先週6日、「現在の価格では、同国のプラチナ鉱業の60%以上が損失を出しているか限界に近い」との分析結果を公表しました』と伝えており、価格が白金生産コストを割り込む、という様相を呈しているようです。

しかし、世界最大の白金生産であるアングロ・アメリカ・プラチナ社の利益は大幅増の見通しとなっているようで、『先週6日、2018年の1株当たりの企業利益が前年の1482セントから2715セントまで大幅増加する見通しであることを公表』とのこと。加えて『白金生産世界2位のインパラ社は先週11日、2018年7~12月で黒字転換したことを公表しました。更に、白金生産大手のノーザム・プラチナ社は、2018年7~12月の中間利益が前年比約190%増となる見通しとなった事を公表しました』と伝えており、白金関連企業の利益は軒並み大幅増となっているようです。

また、自動車触媒におけるパラジウムが中国市場で需要が急増していますが、パラジウムの価格については、『パラジウムやロジウムが生産コストを大幅に上回る水準』と分析、『白金価格が生産コスト割れの水準まで下落しても、パラジウムとロジウムの高騰を受けて黒字転換する南アフリカの白金鉱山会社が続出しているようです』と伝えています。

続けて、『それにより南アフリカの白金鉱山の多くが今後も白金鉱石をより多く採掘釣ることになり、そうしたことが白金価格を今後も圧迫しそうです。特にパラジウムの高騰が続く限りは、白金価格の低迷が続くと考えるべきかもしれません』との見解を述べています。

上記の詳細コメントは、ブログ「松永総研~北浜の虎と呼ばれた男~」の2月12日付『白金市場パート2「白金価格が低迷する理由」』にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子

《HH》

提供:フィスコ

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