【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 苦境の売り手が導く上昇相場

市況
2019年2月24日 9時30分

「苦境の売り手が導く上昇相場」

●不完全でも米中合意あれば市場は納得

絶好調。こんな言葉を使えるほどではないものの、順調な展開が続いている東京市場だ。

日経平均株価NYダウNASDAQに比べて回復ピッチが遅く、出遅れているのは明らかで、それに対する不満が聞かれるのも確かだ。

株式投資では、下げても上げても不満が出るもの。下げた時の不満というより不安感の裏返しによるそれは当然としても、上昇しても不満が出るのは妙ではある。

ところが、実際には上がり過ぎるとか、上昇ピッチが鈍いとか、先物主導による一過性の上げに過ぎない、などと不満の声が多くなる。

実はそんな状況ほど、株は上がりやすくなる。売り手がそれに引っかかり、売りを増やすことで売り手主導の展開になりやすいからだ。

売り手主導の相場には2種類がある。売り手が相場を売り崩す形と、売り手が見込み違いによって買い戻さざるを得なくなることで上がる形とだ。

いまは後者であり、多くの売り手が苦境にあると見てよい。もちろん、それはいつか売り崩すという形になることもあり得るが、いまのところすぐにそうなる兆候は見えない。

市場の最大の懸念材料である米中貿易協議に進展が見られるからだ。交渉期限の3月1日は目前。あと数日を残すのみとなっていて、期間中に協議がまとまらないことも十分あり得る。

しかし、それはトランプ大統領も示唆していること。大事なことは、完全な形でまとまることではなく、進展があること。

これであり、市場もそれで十分納得すると見てよい。

●「10連休」関連株で空想旅行を

そもそも論になるが、協議は単にモノの輸出入だけでなく、知的財産権保護や技術移転強要の見直し、為替など幅広い分野にまで及ぶのだ。

そのすべてで合意、なんてことはまずあり得ず、3割程度(多い場合半分)ほどが継続協議になると見ておきたい。

いまはこんな見通しを前提に、次のような銘柄に投資だ。

もうすでにホテルや列車などの予約をしておかねばならないのが、5月の10連休中の旅行だ。出かけたら混雑がひどいとわかりながらも出かけたくなるのが普通なので、旅行関係企業はすでに予約受け付けで超多忙となっている。

こんな状況を踏まえ、まずはオリエンタルランド <4661> だ。旅行会社大手でハウステンボスを運営するエイチ・アイ・エス <9603> も。

列車はもちろん、私なら新幹線となるためJR東海 <9022> も外せない。では、どこへ行くか。わが家の場合は奈良、伊勢となりそうなので近鉄グループホールディングス <9041> に興味が湧く。

ホテルはどこがよい? これは予約が難しく、残った部屋はべらぼーに高額になるので、ビジネスホテルを探したい。となると「ドーミーイン」を運営する共立メンテナンス <9616> でよい。

列車ではなく、海外旅行も含めた旅行となると、航空券予約サイト「エアトリ」を運営するエボラブルアジア <6191> が高値圏ながら続伸確率は高いと見る。

日本の10連休に外国人旅行者は無関係ながら、彼らは常時来日し続けている。富士山に異常なほど関心を示す人が多いことから、富士急行 <9010> も魅力的だ。

そのほか探せば他にも魅力的な銘柄があるのが「10連休関連銘柄」。自分はどこへも行かないにしても(実は私もそうなる可能性が高い)、投資すれば明日からでも空想旅行を楽しめる。

2019年2月22日 記

株探ニュース

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