前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年3月5日 5時20分

■ピーエイ <4766>  280円 (+80円、+40.0%) ストップ高

ピーエイ <4766> [東証2]がストップ高。求人情報サイトの運営や無料求人誌発行を行い、人材派遣事業や保育関連事業にも展開する。4月からの「改正出入国管理法」施行に伴う外国人就労拡大では、早い段階からベトナムでの展開を強化している同社に恩恵が大きい。同社はベトナムに100%出資の現地法人を2社設け、日本でもアルバイト中心にベトナム人の紹介及び斡旋ビジネスで実績が高い。株価は今年1月31日につけた高値215円を大幅に上抜き、新局面入りを明示している。

■双信電機 <6938>  504円 (+80円、+18.9%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。双信電機 <6938> がストップ高。フィルターやコンデンサーなどを手掛ける電子デバイスメーカーで、半導体製造装置や工作機械など産業機器向けのほか情報通信機器向けで強さを発揮する。米中貿易協議への進展期待が高まるなか、中国経済が復調すれば工作機械向け部品需要への影響は大きく、同社にとっても追い風要因として意識される。また、5G関連分野では、5Gのマクロセル(屋外基地局)やスモールセル(小規模基地局)向けに積層誘電体フィルターを手掛けており、今後の収益成長に貢献する可能性が高い。

■免疫生物研究所 <4570>  960円 (+150円、+18.5%) ストップ高

免疫生物研究所 <4570> [JQG]がストップ高。4日正午ごろ、医薬品開発を進めている遺伝子組み換えカイコを用いた抗HIV抗体などに関して、最も懸念されていた遺伝子組換えカイコの系統・バンク管理などに関する計画について、医薬品医療機器総合機構(PMDA)から同意を得ることができたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社が進めている遺伝子組み換えカイコを用いた医薬品原薬の生産については、製造および品質管理のガイドラインが存在せず、原薬の品質を確保するために独自の製造・品質管理システムを構築し、その妥当性を評価する必要があった。特に、原薬品質の恒常性を保証する遺伝子組み換えカイコの系統管理や、出発基材となるトランスジェニックバンクの管理システムを構築することは、カイコを用いた医薬品原薬生産の根幹に関わる極めて重要な開発課題だったが、PMDAとの戦略相談でいくつかの指摘はあったもの、基本的な品質管理の考え方については「異論なし」との回答を得て、適切性が認められたとしており、開発の進捗加速が期待されている。

■DNAチップ <2397>  1,039円 (+150円、+16.9%) ストップ高

DNAチップ研究所 <2397> [東証2]がストップ高。同社はDNAチップを使ったマイクロアレイ受託解析サービスと次世代シークエンサーを使った受託解析サービスが収益の主柱を担う。高速で大量に解析できる次世代シークエンサーを活用した解析への引き合いは旺盛で、今後の収益貢献が期待されている。さらに、同社が診断事業として注力姿勢にある肺がんの遺伝子変異検査については、今期末までに薬事申請を行う予定にあることを会社側では明示している。

■サンバイオ <4592>  2,959円 (+221円、+8.1%)

サンバイオ <4592> [東証M]が続急伸。開発中の再生細胞薬「SB623」の慢性脳梗塞を対象とした米国フェーズ2bの治験結果が不調に終わったことが嫌気され、株価は1月末から2月初旬にかけ暴落したが、2月5日の2401円を底値に足もとでは戻りを試す動きとなっている。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は1日、同社株の目標株価を6100円(従来1万2500円)に引き下げたものの、レーティングの「オーバーウエイト」は継続した。同証券では再生細胞薬「SB623」による中長期の利益成長は可能とみている。特に株価は慢性期脳梗塞(stroke)での上市の可能性を織り込んでいない水準まで下落していると分析しており、strokeの開発継続が確定すれば、株価は上昇すると予想している。strokeフェーズ2b試験の主要評価項目未達の原因は、単にSB623の有効性の問題ではなく、(1)対象患者層の問題(2)投与箇所の問題(3)細胞の活性の問題などがあったのではないか、と指摘。これらが原因だった場合、それぞれ対策は必要だが、試験継続の可能性があるとみている。

■ツガミ <6101>  805円 (+45円、+5.9%)

ツガミ <6101> 、オークマ <6103> 、東芝機械 <6104> など工作機械株が軒並み高。米中貿易協議の進展期待が急速に高まりをみせている。工作機械受注額は1月まで4ヵ月連続で前年実績を割り込んでいるが、これは中国向け需要減速の影響も大きい。米中貿易摩擦問題が解決の方向となれば、その恩恵は日本の工作機械メーカーにも及ぶ。また、あす5日からは中国全人代が開幕するが、中国政府による新たな景気対策への思惑もポジティブ材料となっている。

■ユーザベース <3966>  2,679円 (+106円、+4.1%)

ユーザベース <3966> [東証M]が大幅反発。4日午前9時ごろ、ソーシャル経済メディア「NewsPicks」において、女性をはじめとする多様な人々の幸せな働き方を応援するプロジェクト「カラフルワーク」をスタートさせたと発表しており、特集記事などによる利用層の拡大を期待した買いが入った。同プロジェクトの第1弾として、国際女性デーに向けて3月10日までの7日間、NewsPicks内に「カラフルワーク」タブを新設し、多様な働き方、豊かな人生にするためのワークライフバランスの実現をテーマとする記事を紹介。また、オリジナル特集記事として、片付けコンサルタントとして米国でも人気の近藤麻理恵氏や、アフリカをはじめとする世界中の少数民族を撮影しているフォトグラファーのヨシダナギ氏、働き方や食品ロス改善に取り組む国産牛ステーキ専門店「佰食屋(ひゃくしょうや)」のオーナー中村朱美氏など、自由かつ柔軟に自分らしい生き方を追求している人々にフォーカスした記事を掲載するとしている。

■UT <2146>  2,663円 (+100円、+3.9%)

UTグループ <2146> [JQ]が大幅続伸。同社は2万人以上の労務管理ビジネスを手掛けている。そのノウハウを生かし、外国人のサポートビジネスとして、外国人実習生の労務管理業務に力を入れていく構え。4月からの「改正出入国管理法」の施行に伴い、外国人労働者の労務管理に対するニーズは大きく高まることが予想され、同社の活躍余地は広がる。19年3月期は営業利益段階で従来予想の70億円から80億円(前期比54%増)に上方修正、20年3月期も増収増益基調の継続が見込まれる。

■伊藤園 <2593>  5,200円 (+190円、+3.8%)

伊藤園 <2593> が大幅反発。1日大引け後に発表した19年4月期第3四半期累計(18年5月-19年1月)の連結最終利益が前年同期比14.6%増の102億円に伸びて着地したことが買い材料視された。飲料部門で主力の日本茶・健康茶の販売が増加したほか、「タリーズコーヒー」を展開する飲食関連事業の収益が伸びたことが寄与。為替差損が減少したことに加え、税金負担が軽くなったことも増益に貢献した。上期(5-10月)時点の同利益は5.4%減益だっただけに増益に転じたことが好感されたようだ。

■東エレク <8035>  15,905円 (+520円、+3.4%)

東京エレクトロン <8035> 、SUMCO <3436> など半導体製造装置や半導体材料を手掛ける銘柄に買いが優勢となった。前週末の米国株市場ではマイクロンテクノロジー、アプライドマテリアルズ、インテルなど半導体関連株が広範囲に買われ、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も続伸となった。東京市場でもこの流れを引き継いでいる。米中貿易摩擦の問題は解決に向け期待感が高まっており、足もと進むドル高・円安も支援材料に半導体関連株は水準訂正高を狙った買いが流入した。

■Rフィールド <2910>  1,619円 (+53円、+3.4%)

ロック・フィールド <2910> が3日ぶりに大幅反発。1日の取引終了後、19年4月期連結業績予想について、売上高を520億3000万円から514億8000万円(前期比0.1%減)へ、営業利益を30億700万円から26億6900万円(同14.4%減)へ、純利益を20億8000万円から19億1100万円(同8.4%減)へ下方修正したが、アク抜け感台頭から買いが入ったようだ。クリスマスや年末年始における特別メニューの展開などで“ハレ”の日の売り上げは堅調だったものの、昨秋来の株価下落などを背景に来店客数が想定より減少したことが響いたことが下方修正の要因という。なお、同時に発表した第3四半期累計(18年5月-19年1月)決算は、売上高388億2300万円(前年同期比0.9%減)、営業利益19億4400万円(同18.0%減)、純利益14億1900万円(同10.9%減)だった。

■東芝テック <6588>  3,170円 (+100円、+3.3%)

東芝テック <6588> が大幅反発。日本経済新聞電子版が4日、「商品を自動スキャンするセルフレジを開発した」と報じており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、品物をベルトコンベヤーに流して、読み取り機がひとつひとつを認識して会計まで進めるという。スーパーマーケットなどで導入が進むセルフレジだが、来店客が操作するため時間がかかり、レジ待ちが増えるなどの課題があった。自動スキャンにより処理能力がアップすれば混雑の解消になるとの期待から、注目されているようだ。

■サカイ引越センター <9039>  7,060円 (+220円、+3.2%)

サカイ引越センター <9039> が大幅反発。4日午前11時ごろに発表した2月度の月次売上高(速報)が前年同月比13.3%増の64億7600万円と2ヵ月連続で2ケタ増となり、また7ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。関東地区や近畿地区、北海道・東北地区、中国・四国地区、九州・沖縄地区で2ケタ増となるなど、全国的に好調に推移した。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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