話題株ピックアップ【夕刊】(1):サンリオ、WSCOPE、島津
■ジンズ <3046> 6,030円 +500 円 (+9.0%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
ジンズ<3046>が大幅反発。5日の取引終了後に発表した2月度の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比6.9%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。前年12月から続いていた、スリムエアフレームなど人気の高い商品の欠品が解消されたことが貢献。また、前年と比べて花粉の飛散が早まったことから、新モデルの「JINS 花粉CUT MOIST」「JINS 花粉CUT KIDS」など花粉対策用商品が好調に推移したことも寄与した。なお、全店売上高は同9.1%増だった。
■サンリオ <8136> 2,518円 +172 円 (+7.3%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
サンリオ<8136>は急伸。同社はきょう、ハローキティ初のハリウッド映画化が決定したと発表。米ワーナー・ブラザーズ・エンターテイメント傘下の映画製作会社である米ニュー・ライン・シネマ社と、映画製作プロダクションの米フリン・ピクチャー社とのパートナーシップで、ハローキティをはじめとしたサンリオキャラクターの全世界映画デビューの企画を進行中。なお、世界配給は米ワーナー・ブラザーズ映画が担当するという。
■ダブル・スコープ <6619> 1,495円 +82 円 (+5.8%) 本日終値
ダブル・スコープ<6619>、ステラ ケミファ<4109>、古河電池<6937>、第一工業製薬<4461>などリチウムイオン電池関連に位置付けられる銘柄に軒並み投資資金が流入。世界的な自動車の環境規制強化の流れを背景として、欧米や中国を中心に電気自動車(EV)シフトの流れが加速している。直近では、独フォルクスワーゲンが基幹技術を外販して生産規模を広げる戦略を打ち出すなど、欧州勢がEV分野開拓に向け事業展開を加速させる動きが伝わっている。また、国内ではホンダ<7267>が2025年までに欧州で販売する自動車すべてをハイブリッド車(HV)もしくはEVなどの電動車にすることを発表、こうした流れを受け、EVの基幹部品であるリチウムイオン電池関連銘柄に物色の矛先が向く形となっている。
■島津製作所 <7701> 2,968円 +138 円 (+4.9%) 本日終値
島津製作所<7701>が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が5日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を3600円から3900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、「計測機器事業の質量分析計を中心としたラインアップ拡張に伴う安定的な利益成長の継続による過去最高益連続更新を予想。中期経営計画における20年3月期の目標営業利益450億円を1年前倒しで達成する可能性が高いとしている。
■アインホールディングス <9627> 7,970円 +340 円 (+4.5%) 本日終値
アインホールディングス <9627> が大幅反発。5日大引け後に発表した19年4月期第3四半期累計(18年5月-19年1月)の連結最終利益は前年同期比14.5%減の67.8億円に落ち込んだが、会社計画の66.5億円を上回って着地したことが好感されているようだ。前期出店した店舗の売り上げが伸長したことに加え、薬剤料が想定を上回ったものの、新規出店の時期遅れや診療報酬改定の影響が利益を圧迫し、経常利益段階では計画を1.6%下回った。会社側が開示した決算資料で最終利益への言及はないが特別損益または税金負担の好転があったようだ。
■オンコリス <4588> 2,405円 +95 円 (+4.1%) 本日終値
オンコリスバイオファーマ<4588>が物色人気。同社は腫瘍溶解ウイルス技術に特化したがん治療薬や重症感染症治療薬の開発を手掛けるバイオベンチャー。腫瘍溶解ウイルス「テロメライシン」の国内臨床試験を進捗させている。また、がん免疫治療剤「キイトルーダ」との併用試験(フェーズ1)のデータ結果が今月29日から米国で開催される癌学会で開示される予定で、これに対する思惑が物色人気の背景にあるようだ。
■JCRファーマ <4552> 6,510円 +210 円 (+3.3%) 本日終値
JCRファーマ<4552>は4連騰、昨年10月初旬以来の6500円台を回復した。ホルモン製剤を収益の主柱としているが、遺伝子組み換え天然型ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」が好調で19年3月期は営業利益段階で13%増と前期の大幅増益に続き2ケタ成長を見込んでいる。バイオ新薬は希少疾患分野に力を入れており、再生医療分野では間葉系幹細胞を使った細胞医薬品である「テムセル」で実績を伸ばしている。バイオ関連株人気のなかでも、同社は13年3月期以降、今期予想を含め7期連続で増収増益という抜群の好業績は特筆される。
■フルキャスト <4848> 2,328円 +65 円 (+2.9%) 本日終値
フルキャストホールディングス<4848>が反発。2月以降、株価水準を大きく浮揚させている。2月12日にマドを開けて上放れ、同日は長い陰線を引いたものの押し目では買い板が厚く、窓埋め拒否の強い足で下値を切り上げてきた。1月の有効求人倍率は高止まりが続いており、労働市場は依然として人手不足の状況が続いている。同社のアルバイトを主軸とする人材紹介サービス事業に吹く追い風は強く、営業利益は前期に続き19年12月期も2ケタ成長が見込まれている。4月施行の「改正出入国管理法」で創出される外国人就労拡大に対応した需要取り込みにも態勢は万全。同社では、昨年10月からフルキャストグローバルを設立し外国人に特化した紹介ビジネスを開始しており、人材サービス業界でも先駆した存在だ。
■丹青社 <9743> 1,348円 +27 円 (+2.0%) 本日終値
丹青社 <9743> が反発。5日大引け後、19年1月期の連結経常利益を従来予想の45億円→52億円に15.6%上方修正。従来の5.1%減益予想から一転して9.7%増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。良好な市場環境を背景に商業その他施設事業、チェーンストア事業が堅調に推移するなか、想定していたコスト上昇リスクが顕在化せず、採算が改善したことが寄与。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の34円→37円(前期は36円)に増額修正したことも支援材料となった。
■光通信 <9435> 20,640円 +410 円 (+2.0%) 本日終値
光通信<9435>は反発。SMBC日興証券が5日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を2万4000円から2万5000円へ引き上げたことが子材料視されたようだ。同証券によると、過去4~5年にわたって先行投資期が続いていたウォーターサーバーや電力小売など新規商材の利益貢献が本格化しているほか、主力の回線事業を中心とした新規契約獲得1件あたりのコスト効率化などによって、利益が拡大する局面が続いていることを評価。業績はコンセンサスを上回り好調に推移しているとして、19年3月期営業利益予想を580億円から615億円へ、20年3月期を同645億円から680億円へ、21年3月期を同720億円から750億円へ上方修正している。
株探ニュース