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2019年3月25日 16時16分
特集

アルプス技研 Research Memo(6):2019年12月期も過去最高の業績を更新する見通し

■業績見通し

1. 2019年12月期の業績予想

2019年12月期の業績予想についてアルプス技研<4641>は、売上高を前期比8.2%増の35,470百万円、営業利益を同5.4%増の3,780百万円、経常利益を同7.1%増の3,860百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同0.5%増の2,680百万円と増収増益を見込んでおり、引き続き最高業績を更新する見通しである。

同社グループの主要顧客である大手製造業各社からの派遣要請が堅調であり、この傾向が継続することを想定している。なお、2019年新卒採用者は目標250名を上回る人数を見込むとともに、外国人材も質を重視しながら80名以上、キャリア採用は160名を計画している。また、先に立ち上がってきた農業関連事業については、本格的な業績寄与には時間を要する見込みであるが、新設在留資格※を想定し、アグリテック及び就農(アグリ)人材の営業強化に取り組む方針である。

※外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理法改正案の成立(2019年4月施行)により、新たな在留資格「特定技能」が2段階で新設されるもの。同社では、これまでのグローバルエンジニアの採用に加え、農業・介護関連事業を展開するに当たっては、新設在留資格の活用を図っていく方針である。

損益面では、新規事業にかかる先行費用等が増加するものの、増収により増益を確保する見通しである。

弊社でも、旺盛な研究開発投資を背景とした高度技術者への需要が高止まりしていることや、採用面でも順調に進んでいることから、同社の業績予想の達成は可能であるとみている。また、来期以降の成長加速に向けて、新規事業分野の進捗にも注目したい。

2. 活動計画

第2創業期(礎作り)が本格始動するに当たり、前期に引き続き、以下の施策に取り組む方針である。

(1) 次世代を創る施策(個別)

同社の成長を支える3本柱(採用・教育・営業)の仕組みを変革し、相互にプラスの効果を生み出す好循環を実現する。特に、技術や産業の変化を先取りし、成長分野への対応を図っていく方針である。

a) 採用

1)グループ各社との相互連携強化、2)学生の多様な就職ニーズへの対応、3)中国、ASEAN域内での採用体制構築などに取り組む。2020年新卒採用については、採用環境が厳しいなかで、引き続き質を重視した採用方針(人材の質はもちろん、十分な教育・育成ができる範囲内での採用)により280名を計画している。また、前述のとおり、外国人材の採用、キャリア採用にも積極的に取り組む方針である。

b) 教育

1)グループ全体の教育研修体系再構築(先端技術/アグリテック/アグリ/介護など)、2)幹部/ミドルクラスの人材育成強化などに取り組む。特に、第2創業期を担う未来思考の人材を育成する。

c) 営業

1)新規事業の優良顧客開拓、早期稼働、2)時流変化を捉えた提案の推進、3)技術者発信型マッチング※の推進などに取り組む。特に、AIやIoT、ロボットなど最先端技術(高単価ゾーン)の拡大やCS(顧客満足度)ブランドの確立を推進する方針である。

※同社では、技術者一人ひとりのキャリアプランをデータベース化した上で、顧客からの要請とマッチングさせることにより、技術者自身が成長を実感できるような仕組みを取り入れている。

(2) グループ施策

グループ連携を一層推進し、グループ一体となった採用・育成の強化や事業領域の拡大に取り組む。特に国内子会社及び海外事業とのシナジー創出や新規事業の立ち上げに取り組む。

a) 国内事業

アルプスビジネスサービスについては、グループ連携による人員増強や事業拡大(中・下流領域の派遣・請負・紹介事業によるワンストップサービスの提供など)を図るとともに、グループの人材育成のベースとなる教育整備(人間力をつくる研修など)や処遇改善などにも取り組む。一方、パナR&Dについては、受託部門の更なる強化や基盤環境の整備を推進する。

b) 海外事業

上海及び台湾の現地法人によるグローバル事業(日系企業等に対する生産設備等の据付、メンテナンス並びに人材サービス)をさらに拡大するとともに、ヤンゴン支店(ミャンマー)での人材育成を通じた新規事業(アグリ・介護)の立ち上げにも取り組む。また、引き続き、中国やベトナムにおけるグローバルエンジニア採用ルートの拡大も図る。

3. 業界動向と同社の位置付け

全国の派遣労働者数は、2008年リーマンショック時の202万人をピークに減少傾向にあったが、2013年に底を打ち、2017年時点では129万人となっている。また、労働者派遣法の改正(2015年9月30日施行)や同一労働同一賃金のガイドラインなどによって、派遣事業をめぐる環境は大きな転回点を迎えている。それは、派遣社員の有する技術力や専門性などと派遣先企業が何を派遣社員に期待するかによって、今後大きく変貌していくものと考えられる。端的に言えば、より新規で高度な技術力・専門性を持った人材へのニーズは堅調に推移するが、下流工程の作業については、景気動向などで大きく変動するだろう。

同社は、技術者の立場が無期雇用(正社員)で安定しており、高度な技術力と専門性を持つべく教育研修を受けているため、顧客企業からも信頼を得ている。無期雇用型技術者派遣に特化した同社の業績は、堅調に拡大していくものと期待される。もちろん、電気・機械、自動車、航空・宇宙など、技術力と専門性が活かせる業種の顧客ニーズをくみ取り、上流工程を任せられるためには、不断の努力が必要であろう。長期的な人間教育に支えられ、顧客の信頼を得ることによって継続的に事業が拡大できるものと考えられる。

また、足元では、「働き方改革」の影響を受け、一人当たりの工数が減少する一方、その代わりにエンジニア要請人数が増加しているところや、メーカーの人手不足を補うだけでなく、特定技術を必要とする先端技術領域においても要請が増えているところに特徴的な傾向が見られる。したがって、まさに同社が重点領域と位置付ける最先端技術の分野において、いかに優秀なエンジニアを確保(育成)できるかが、今後ますます重要な成功要因になっていくであろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《ST》

提供:フィスコ

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