前週末29日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年4月1日 5時20分

■住石HD <1514>  127円 (+27円、+27.0%)

東証1部の上昇率トップ。住石ホールディングス <1514> が急反騰。29日午前11時10分ごろ、子会社住石マテリアルズが保有している豪州の炭鉱会社(ワンボ炭鉱)発行のBクラス株式について、配当金2000万豪ドル(約15億6300万円)を受領したと発表しており、これを好感した買いが入った。なお、19年3月期業績への影響は現在集計中としている。

■シリコンスタ <3907>  2,664円 (+500円、+23.1%) ストップ高

シリコンスタジオ <3907> [東証M]がストップ高。同社は29日、4月3日から5日に、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される日本最大のコンテンツビジネス総合展「コンテンツ東京2019」の「映像・CG制作展」に出展すると発表しており、ビジネスチャンス拡大に期待した買いが入ったようだ。同イベントは映像・CG制作会社が一堂に出展する展示会。同社ではリアルタイム3DCG向けミドルウェアのほか、住宅・建築業界向け3DCGプレゼンテーション事例、自動車業界向け3DCGビジュアライゼーションなどを展示するとしている。

■ハピネス&D <3174>  1,030円 (+150円、+17.1%) ストップ高

ハピネス・アンド・ディ <3174> [JQ]がストップ高。同社は宝飾品やバッグなどブランド品販売を手掛け、イオンでの出店を主軸に展開している。28日取引終了後、株主優待制度を拡充することを発表。現行の割引券と優待券に加え、優待商品を追加で贈呈し、今年度の優待商品は1万円相当のネックレスを予定している。これを手掛かり材料に投資資金が一気に流入した。なお、19年8月期中間期の営業利益は前期比5%増の4億4300万円と増益を確保している。

■アクセル <6730>  552円 (+80円、+17.0%) ストップ高

アクセル <6730> がストップ高。29日正午ごろ、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公募した「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発/研究開発項目(1)革新的AIエッジコンピューティング技術の開発」事業に採択されたと発表しており、これを好感した買いが入った。同事業は、エッジコンピューティングにおけるAI処理を実現するための小型かつ省エネルギーながら高度な処理能力を持った専用チップと、それを用いたコンピューティング技術に関する研究開発及びエッジコンピューティング技術の普及に欠かすことができないセキュリティー基盤技術の研究開発を行うのが目的。今回採択されたアクセルのテーマは、「完全自動運転に向けたシステムオンチップとソフトウェアプラットフォームの研究開発」で、AIエッジコンピューティングにおける限られた計算資源下において、リアルタイム性の実現と従来比10倍以上の消費電力対性能の達成を目標にするという。なお同社では、東京大学・埼玉大学・ティアフォー(名古屋市)と共同で研究開発を推進するとしている。

■第一三共 <4568>  5,100円 (+700円、+15.9%) ストップ高

東証1部の上昇率3位。第一三共 <4568> がストップ高。29日の寄り前に、開発中の抗がん剤「トラスツズマブ デルクステカン」(DS-8201)に関して、英アストラゼネカ社とグローバル開発及び商業化契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回締結した契約により両社は、第一三共が独占的権利を有する日本を除く全世界において、同剤の単剤療法及び併用療法を共同で開発し商業化することを目指すという。これに伴い、アストラゼネカは第一三共に13.5億ドル(約1485億円)の契約一時金を支払うほか、開発マイルストンの達成などにより最大38億ドル(約4180億円)と、販売マイルストンの達成により最大17.5億ドル(約1925億円)を支払うとしており、全ての開発及び販売マイルストンなどが達成された場合、第一三共は最大で69億ドル(7590億円)を受け取ることになる。

■アスカ <7227>  1,125円 (+125円、+12.5%)

アスカ <7227> [名証2]が続急騰。同社は28日取引終了後、19年11月期通期の連結業績予想の増額修正を発表。売上高を309億円から317億円(前期比14.6%増)へ、最終利益を8億円から10億円(同26.6%増)へ修正した。営業利益は14億円(同9.1%増)で据え置いた。自動車部品事業において、国内ではトヨタ系向け、海外では三菱系向けの部品売上高が前回予想に対し増加したほか、外貨建債務にかかる為替差損が、従来予想に対し減少する見通しとなったことが増額修正の要因のようだ。

■イマジカG <6879>  669円 (+74円、+12.4%)

東証1部の上昇率4位。IMAGICA GROUP <6879> が急反騰。28日の取引終了後、ハリウッドメジャースタジオ向けにメディアローカライゼーションとディストリビューションを統合したEnd to End(E2E)サービスを提供する米Pixelogic社の株式39.6%を取得し、持ち分法適用関連会社化すると発表しており、これを好感した買いが入った。今回の株式取得は、グローバルでの映像制作サービス事業、メディア・ローカライゼーション事業の拡充を図るのが狙い。取得価額は2450万ドル(約26億9500万円)。なお、株式取得は4月1日以降を予定している。あわせてイマジカロボは、19年3月期の連結業績予想の修正を発表。最終損益を7億円の黒字から22億円の赤字(前期29億3700万円の黒字)へ下方修正したが、これに対する反応は限定的のようだ。なお、売上高900億円(前期比1.5%減)、営業利益5億円(同79.4%減)は従来見通しを据え置いている。

■医学生物 <4557>  1,900円 (+196円、+11.5%)

医学生物学研究所 <4557> [JQ]が続急騰。28日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の1.7億円→4.2億円に2.5倍上方修正。増益率が15倍→38倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期投入した体外診断用医薬品2品目の販売が好調なうえ、中国臨床検査薬メーカー向けマテリアルが伸びることが寄与。販管費の抑制に加え、円安による為替差益の増加なども利益を押し上げる。

■SI <3826>  926円 (+85円、+10.1%)

東証1部の上昇率5位。システムインテグレータ <3826> が3連騰。3月中旬まで底値模索の動きにあったが、その後は売り物が枯れ急浮上、5日移動平均線が25日線と75日線を一気に上抜く形で底離れを明示している。日本国内でも景気減速懸念が強まるなかで、企業のIT投資需要は高水準を維持、四半期ベースで前年同期を上回る動きが続いている。独立系ソフト開発会社の同社にも追い風は強く、主力のERPパッケージなどが収益を牽引している。ディープラーニング技術を活用した製品を展開し、生産現場での品質検査を行う新AIサービス「アイシア アノマリー ディテクション」などへの引き合いが旺盛だ。

■菱友システム <4685>  8,090円 (+710円、+9.6%)

菱友システムズ <4685> [JQ]が急伸。28日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の18億円→22億円に22.2%上方修正。増益率が9.0%増→33.3%増に拡大し、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。Windows10更新の大口案件やサーバー更新案件などの受注が想定以上に伸び、売上高が計画を上回ることが寄与。システム開発案件の生産性向上や販管費の削減も利益を押し上げる。前日終値ベースの予想PERが8.5倍→6.7倍に低下し、割安感がさらに強まったことも支援材料となった。

■ネットマーケ <6175>  500円 (+38円、+8.2%)

ネットマーケティング <6175> [東証2]が大幅に3日続伸。28日、東証が同社を4月4日付で市場1部に指定すると発表したことが買い材料視された。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■ソルクシーズ <4284>  882円 (+62円、+7.6%)

ソルクシーズ <4284> が急反発。29日正午ごろ、従業員向けに発行した第3回新株予約権について、その全てが消滅することとになったと発表。それに伴い、19年12月期第1四半期に新株予約権戻入益329万円を計上することになったとしており、これを好感した買いが入った。

■駅探 <3646>  893円 (+59円、+7.1%) 一時ストップ高

駅探 <3646> [東証M]が大幅3日続伸、一時ストップ高。既存の交通インフラを変革する「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)」関連が市場の注目を集めており、同社株に物色の矛先が向かったようだ。MaaS関連では、26日にアプリの企画切符や高速バス切符などの機能がスマホで完結できる新MaaSサービスを5月より提供すると発表したジョルダン <3710> が連日の急騰に沸いているほか、日商エレクトロニクス(東京都千代田区)とMaaS分野での協業を深化させているエコモット <3987> [東証M]も4日続伸している。駅探は鉄道やバス、飛行機などの乗り換え案内、時刻表、地図を中心とした行動支援サービスを手掛けていることから、MaaS関連での展開への期待が膨らんでいるようだ。

■トランザク <7818>  781円 (+38円、+5.1%)

トランザクション <7818> が急反発。28日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(18年9月-19年2月)連結業績について、売上高が80億3400万円から81億4400万円(前年同期比5.8%増)へ、営業利益が9億100万円から10億4200万円(同23.2%増)へ、純利益が6億300万円から7億1000万円(同31.5%増)へ上振れて着地したようだと発表した。「エコプロダクツ」で主力のエコバッグやタンブラー・サーモボトルなどの売り上げが前期に続き伸長したことや、「ライフスタイルプロダクツ」でエンタテインメント業界における顧客が拡大したことが寄与した。また、「ウェルネスプロダクツ」で取り扱い製品を拡充したことも貢献した。

■HMT <6090>  965円 (+46円、+5.0%)

ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ <6090> [東証M]が急反発。理化学研究所は29日、千葉大学やヒューマン・メタボなどが参加する研究チームが、植物が産出する多様な代謝物(メタボローム)を包括的に捉えるための新たな「質量分析インフォマティクス」技術の開発を行い、複数の代謝物を新たに見いだすことに成功したことを明らかにした。この研究成果は、創薬研究でのシード探索や新しい代謝物の発見、および代謝物を起点とした生命現象の理解に貢献することが期待されるもので、植物だけでなく、さまざまな生物にも応用可能だという。

※29日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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