ドル/円は113円台を目指すのか? 住信SBIネット銀行(三井智映子)

経済
2019年4月23日 14時04分

皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター三井智映子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

先週は中国の第1四半期のGDPが前年比6.4%増と予想を上回ったことや、ドイツの景況感指数の改善が材料視されました。米経済指標では3月の米小売売上高が市場予想を上振れし、2017年9月以来となる良い結果となり、米主要3指数は今年の高値圏となっています。18日のダウ平均は前日比110ドル00セント高の26,559ドル54セントと高値を付け、昨年10月3日の史上最高値の更新も目前というところで、19日はイースター前のグッドフライデーで米市場は休場でした。

日経平均は週明けに22,000円を突破して年初来高値を更新、同時に200日線を抜けました。日米通商交渉の行方については、初日の協議では、為替条項について直接的な要求はなかったと伝えられる中で、円相場は1ドル112円台で推移するなど円安基調につながりました。火曜以降の日経平均は小動きとなったものの、19日の日経平均株価は、前日比110円44銭高の22,200円56銭と反発し、22,000円台をキープしています。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

まずレポートでは、一時年初来高値を更新し高値を回復したドル/円の先週の値動きについて、『日米通商交渉での為替条項への警戒感のほか、米10年債利回りも2.60%台を大きく上抜けるには至らず、世界的な低インフレの状況が強まりつつある中、米FRBも年内利上げ見送り観測も根強い状況にあるだけにドル/円の一段高につながる次のエンジンがなかなか見当たらない状況が続いています』とまとめています。

また、『5月27日の米メモリアルデーでの米中首脳会談での調印など6月のG20前にも合意がなされるとの観測に加え、中国経済に対する過度な景気減速懸念も緩和』となりつつある環境に加え、米国経済の好調な経済指標発表によるNYダウの上昇も、リスク回避を背景とした円買いが限られている状況につながっていると分析しています。

このような中で注目されるのは、『今週のドル/円は、昨年12月20日の高値(112円60銭)を更新し113円台を目指すのか、イースター明けの英議会でのEU離脱を巡る動きのほか、週末の日米首脳会談と同時に今週中に開催される日米財務相会合での為替条項を巡る協議を経て、通商交渉への懸念が後退するか』ではないかと考察しています。

今週の米経済指標については、『米3月耐久財受注や3月中古・新築住宅販売や住宅価格指数のほか、26日発表の1-3月期GDP速報値は昨年10-12月期の前期比+2.2%から減速が予想されるものの米潜在成長率の2.0%を上回るかがポイントとなりそうです』との見解です。

そのほか、ユーロについては『英議会でのEU離脱協定案を巡る協議の行方に進展が見られるか』『独トルコ4月IFO景況指数に対するユーロの反応』、豪ドルについては『24日発表の豪1-3月期消費者物価指数が5月7日の豪中銀政策委員会の声明に影響を及ぼす可能性も含め、豪ドルの対ドル、対円での動き』、また、『25日のトルコ中銀政策委員会での金融政策の行方』にも注目とレポートでは伝えています。

また、25日に開催される日銀政策会合について、『今秋の消費税増税に向けた何らかの金融緩和策の可能性を示唆するか注目です』とも伝えています。

国内市場では今週が平成最後のマーケット。頑張ってまいりましょう!

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子

《CN》

提供:フィスコ

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