前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年4月26日 5時30分

■Vコマース <2491>  2,714円 (+500円、+22.6%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。バリューコマース <2491> がストップ高。24日大引け後に発表した19年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益が前年同期比51.3%増の12.4億円に拡大して着地したことが買い材料視された。「Yahoo!ショッピング」出店者向けCRM(顧客管理)ツールの導入が拡大したことに加え、成果報酬型広告やクリック課金型広告も好調で、34.7%の大幅増収を達成したことが寄与。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の41億円→43.3億円に5.6%上方修正し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。併せて、上期配当を従来計画の12円→14円(前年同期は7円)に増額修正したことも評価材料となった。年間配当は28円になる。

■大興電子 <8023>  716円 (+100円、+16.2%) ストップ高

大興電子通信 <8023> [東証2]がストップ高。24日大引け後、19年3月期の連結最終利益を従来予想の4.9億円→26.3億円に5.4倍上方修正。増益率が13.2%増→6.1倍に拡大し、27期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。ソフトウェアなどの受注が増加したうえ、販管費やコストの低減で採算が上向いたことが寄与。繰延税金資産の計上に伴い、税金負担が20億円減少したことも最終利益を大きく押し上げた。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の4円→6円(前の期は4円)に大幅増額修正したことも支援材料となった。

■アマノ <6436>  2,908円 (+305円、+11.7%)

東証1部の上昇率2位。アマノ <6436> が続急騰。就業情報管理システムの最大手でソリューション分野も手掛けるが、安倍政権が推進する働き方改革を追い風にビジネスチャンスを広げている。24日取引終了後に発表した20年3月期の連結業績予想は、売上高が1380億円(前期比4.8%増)、営業利益は165億円(同8.8%増)、最終利益は110億円(同20.3%増)と大幅増益を見込んでおり、成長トレンド継続に対する評価が株価を押し上げた。

■航空電子 <6807>  1,854円 (+172円、+10.2%)

東証1部の上昇率3位。日本航空電子工業 <6807> が急騰し、年初来高値を更新した。24日大引け後に発表した19年3月期の連結経常利益は前の期比3.9%増の180億円で着地。続く20年3月期は横ばいの180億円を見込み、市場予想の153億円前後を大幅に上回ったことを好感する買いが向かったようだ。今期はスマートフォンの販売停滞や産業機器の回復遅れなど厳しい市場環境が続くなか、受注・売上の確保に努めるとともに、合理化投資の推進や諸費用抑制など徹底した効率化を進める方針としている。想定為替レートは1ドル=110円に設定した。併せて、前期の年間配当を30円→35円(前の期は30円)に増額し、今期も前期比5円増の40円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■イビデン <4062>  1,976円 (+177円、+9.8%)

東証1部の上昇率4位。イビデン <4062> が急反発。24日大引け後に発表した19年3月期の連結経常利益は前の期比28.4%減の126億円になったものの、続く20年3月期は前期比34.9%増の170億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。今期は5GやIoTの普及によるデータセンターの高機能化を背景に、電子部品事業で最先端分野のICパッケージ基板などの販売が伸び、V字回復を見込む。

■日立化成 <4217>  2,877円 (+256円、+9.8%)

東証1部の上昇率5位。日立化成 <4217> が急反発、年初来高値を更新した。日本経済新聞・電子版は25日、「日立製作所 <6501> はグループ中核子会社で東証1部に上場する化学大手、日立化成を売却する方針を固めた」と報じた。5月にも売却先選定に入るという。買収方法としてTOB(株式公開買い付け)などが実施されることも予想されている。TOBが実施される場合、株価に一定のプレミアムを乗せる必要があり、買収総額は6000~7000億円に達する可能性もある、と伝えている。

■HMT <6090>  957円 (+79円、+9.0%)

ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ <6090> [東証M]が急反発。同社は25日、子会社のHMTバイオメディカルが、シリコンバイオ(広島県東広島市)が開発した研究用途のエクソソーム精製試薬キット「ExoIntact Exosome 精製試薬キット」の国内独占販売権及び海外での非独占販売権を取得し、販売を開始したと発表。これが株価を刺激したようだ。この製品は、高価な機器を必要とする従来の超遠心法に比べ、簡便かつ短時間でエクソソームを精製することが可能。現在、エクソソームに含まれる物質やエクソソームそのものが疾病の診断に役立つバイオマーカーとして機能する可能性や、さまざまな疾病治療に利用できる可能性があることから、世界中でエクソソームに関する多くの研究が行われている。

■Fスターズ <3687>  1,425円 (+116円、+8.9%)

東証1部の上昇率7位。フィックスターズ <3687> が急反発。24日大引け後、19年9月期上期(18年10月-19年3月)の連結経常利益を従来予想の5.6億円→6.7億円に20.7%上方修正したことが買い材料視された。主力とするソフトウェア開発の受注が拡大したうえ、ハードウェア基盤事業で大型スポット案件を受注したことも収益を押し上げた。通期の連結経常利益も従来予想の11.7億円→12.2億円に上方修正し、従来の9期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。通期増額分が上期を下回るのは新規事業への投資拡大を行ったことによるもの。

■熊谷組 <1861>  3,265円 (+265円、+8.8%)

東証1部の上昇率8位。熊谷組 <1861> が急反発。同社は24日取引終了後に、19年3月期の連結業績予想を修正。営業利益は前の期比14.6%増の264億円(従来予想は250億円)になったようだと発表した。完成工事高は建築事業の工事出来高が一部翌期に繰り越されたことなどから同4.0%増の3891億円(従来予想は3955億円)にとどまる見通しだが、追加変更工事の獲得などで土木事業及び建築事業ともに手持ち工事の採算改善が進んだことが営業利益を押し上げるとしている。なお、純利益については子会社における特別損失を計上することから同15.7%減の133億円(従来予想は165億円)に引き下げた。

■山洋電気 <6516>  5,330円 (+415円、+8.4%)

東証1部の上昇率9位。山洋電気 <6516> が続急伸、年初来高値を更新した。同社は25日午前11時に、20年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを73億円(前期比10.8%増)としていることや、年間配当計画を前期比5円増配の115円としていることが好感されたようだ。売上高は872億円(同3.0%増)を見込む。グローバル化に取り組むとともに、業界トップの高性能・高信頼の製品の製造販売を推進するとしている。

■富士通ゼ <6755>  1,678円 (+122円、+7.8%)

富士通ゼネラル <6755> が急反発し、年初来高値を更新した。同社は24日取引終了後に、20年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを175億円(前期比20.0%増)としていることや、年間配当計画を前期比2円増配の28円としていることが好感されたようだ。売上高は2850億円(同12.8%増)となる見通し。主力の空調機事業は、北米や欧州、インド向けをはじめ各地域で新機種投入や営業体制強化により販売拡大を図るとともに、販売低迷が続いた中東向けも下期からの出荷回復を見込んでいる。

■キング <8118>  681円 (+48円、+7.6%)

キング <8118> が3日ぶりに急反発。24日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の13億円→14.8億円に13.8%上方修正。減益率が13.8%減→1.9%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。消費者の節約志向が根強く、売上高は計画を若干下回ったものの、経費抑制を進めたことで採算が大きく改善したことが利益を押し上げた。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の16円→20円(前の期は20円)に増額修正したことも支援材料となった。

■サンバイオ <4592>  4,420円 (+255円、+6.1%)

サンバイオ <4592> [東証M]が急反発。同社は25日、開発を進めている脳神経再生細胞薬「SB623」が欧州医薬品庁より先端医療医薬品の指定を受けたことを発表。これを材料視する買いが集中した。同社はSB623の慢性期外傷性脳損傷を対象にした日米グローバルフェーズ2臨床試験の良好な結果を受け、日本では国内の再生医療等製品に対する条件及び期限付承認制度を活用し、20年1月期中に再生医療等製品としての慢性期外傷性脳損傷適応SB623の製造販売の承認申請、グローバルにおいては、慢性期外傷性脳損傷プログラムのフェーズ3臨床試験を20年1月期末までに開始することを計画している。同社株は昨年秋以降に急騰し、今年1月21日に1万2730円の高値まで買われたが、その後はSB623の慢性期脳梗塞を対象とした米国フェーズ2bの臨床結果が不調に終わったことを受け、波乱安の展開となり2月5日には2401円の安値まで売り込まれた経緯がある。株価は4月に入ってから急速な戻りをみせていたが、今回の発表で更に上げ足を加速させる格好となった。

■ディーエヌエ <2432>  1,805円 (+98円、+5.7%)

ディー・エヌ・エー <2432> が大幅に5日続伸。同社は25日、AGC <5201> 及びNTTドコモ <9437> 、セコム <9735> と共同で、人工知能(AI)を活用した警戒監視などの警備や受付業務が提供可能な「バーチャル警備システム」の試作機を開発したと発表。2020年の発売に向けて実用化を進めているとしており、これが材料視されたようだ。

■スリープロ <2375>  966円 (+50円、+5.5%)

スリープログループ <2375> [東証2]が4日ぶり急反発。法人及び個人向けIT関連機器サポート事業やIT系人材派遣を手掛ける。人工知能(AI)IoT分野に照準を合わせた経営戦略で、人材派遣は単価上昇で利益採算が改善している。また、次世代通信規格5Gでも基地局工事の受託業務を手掛けており、5Gでは多くの小規模基地局が必要となることで、来期以降の業績に反映される可能性が高い。2月21日に997円の高値をつけた後は利益確定売りに値を崩したが、ここにきて再び買いに厚みが加わってきた。

■花王 <4452>  8,584円 (+428円、+5.3%)

花王 <4452> が急反発。24日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の1.4%にあたる700万株(金額で500億円)を上限に自社株買いを実施すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。同時に発表した19年12月期第1四半期(1-3月)の連結税引き前利益は前年同期比0.2%減の386億円だった。ベビー用紙おむつの売り上げ減少や原材料価格の上昇が響いた。中国で施行された電子商取引法の影響や転売を目的として購入された日本製「メリーズ」の中国での価格下落などで、日本と中国での売り上げが大きく減少した。

■日立建機 <6305>  2,982円 (+139円、+4.9%)

日立建機 <6305> が急反発。同社は24日の取引終了後、決算発表を行い20年3月期の連結営業利益は前期比26.4%減の860億円との見通しを示した。中国などでの油圧ショベル販売減少を見込んでいる。ただ、SMBC日興証券は24日、決算内容を「ポジティブ」と評価した。今期の想定為替レートは1ドル=100円と円高水準に置かれていることに加え、今期会社予想のマイニング事業の売上高は前期比15%増と同証券予想の6%増を上回ったことを評価している。同証券では今3月期の同利益は前期比4.2%減の980億円と会社予想に対する増額修正を見込んでいる。

■ニチイ学館 <9792>  1,357円 (+60円、+4.6%)

ニチイ学館 <9792> が4日ぶり大幅反発。同社は24日取引終了後、19年3月期の連結業績予想の下方修正を発表。営業利益を147億円から100億円(同31.1%増)へ大幅減額した。ただ、市場には前期営業利益は100億円前後との見方が出ていたため、下方修正は織り込み済みで悪材料出尽くしとの見方が広がった。また、修正された内容をもとに試算される第4四半期(19年1-3月期)の営業利益は26億円と前年同期比59%増、第3四半期(18年10-12月期)は同44%増であり業績のモメンタムが引き続き改善方向にあることが手掛かり材料となり、買いが流入したようだ。

■ソフバンテク <4726>  2,497円 (+83円、+3.4%)

ソフトバンク・テクノロジー <4726> が3日続伸。24日大引け後に発表した19年3月期の連結経常利益は前の期比4.5%減の22.9億円にだったが、続く20年3月期は前期比26.6%増の29億円に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期はクラウド案件やセキュリティ関連の強い需要が継続し、7.1%の増収を見込む。サービス販売体制の整備を進め、採算が改善することも大幅増益に貢献する。併せて、前期の年間配当を15円→20円(前の期は15円)に増額し、今期も20円を継続する方針としたことも支援材料となった。併せて、22年3月期に営業利益43億円(19年3月期は25.1億円)を目指す中期経営計画を発表している。

■アドバンテスト <6857>  3,445円 (+110円、+3.3%)

アドバンテスト <6857> が3日続伸と上値指向継続、東京エレクトロン <8035> も4日ぶりに反発に転じるなど半導体製造装置関連に買いが先行。米株市場では半導体の設計・開発・販売を手掛けるザイリンクスが1-3月期決算発表を受け時間外取引で急落、東京市場でも半導体セクターにその余波が警戒されたが、足もとは頑強な値動きをみせている。アドバンテ、東エレクともに信用取組が売り長で19日申し込み現在の信用倍率は前者が0.4倍台、後者が0.7倍台となっている。半導体関連株は依然として先高観が強く、10連休を前に空売り筋の買い戻しを誘発しているもようだ。

■リックソフト <4429>  15,790円 (+390円、+2.5%)

リックソフト <4429> [東証M]が5連騰で連日の上場来高値更新。2月26日にマザーズ市場に上場したパッケージソフト販売会社で自社開発も行う。ソフトウェアを迅速かつ継続的に提供する「アジャイル開発」のツールベンダーとしてマーケットの注目を集め公開価格4000円に対し、25日の高値まで既に4倍強に買われる人気となっている。19年2月期営業利益は前の期比2.8倍の3億7100万円、20年2月期も4億600万円予想と続伸を見込むが上振れる可能性も意識されている。大手資産運用会社のアセットマネジメントOneが同社の5%超の大株主に入っていることが今週22日の大量保有報告で判明しており、これも株高を後押しした。

※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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