前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年6月11日 5時20分

■Jエスコム <3779>  127円 (+30円、+30.9%) ストップ高

ジェイ・エスコムホールディングス <3779> [JQ]がストップ高。7日、中国市場における理美容事業の戦略的パートナーとして、中国最大級のインフルエンサーマーケティング企業と業務提携すると発表したことが買い材料視された。

■窪田製薬HD <4596>  398円 (+80円、+25.2%) ストップ高

窪田製薬ホールディングス <4596> [東証M]がストップ高。同社は10日の取引開始前、スターガルト病を適応症として開発する新薬候補「エミクススタト塩酸塩」が、欧州医薬品庁(EMA)からオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)としての指定を受けたと発表した。エミクススタトは米国・食品医薬品局(FDA)からもスターガルト病のオーファンドラッグ指定を受けている。スターガルト病は、徐々に光受容体が損傷し、視野の欠損、色覚異常、ぼやけなど様々な視力低下の症状が生じる遺伝性疾患で、8000~1万人にひとりが罹患すると言われている。

■日本テレホン <9425>  487円 (+80円、+19.7%) ストップ高

日本テレホン <9425> [JQ]がストップ高。同社は東京、大阪で携帯電話販売店を展開している。政府が検討する携帯電話の利用料を巡る対策について、2年契約の途中で解約する際の違約金を現在の9500円から1000円以下にする、と週末に複数のメディアが報道している。これを受け、利用者が乗り換えやすくなることから同社が恩恵を受けるとの思惑買いが流入しているようだ。

■ソフトマックス <3671>  3,265円 (+504円、+18.3%) ストップ高

ソフトマックス <3671> [東証M]がストップ高。7日、同社が6月30日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■セキド <9878>  979円 (+150円、+18.1%) ストップ高

セキド <9878> [東証2]がストップ高。同社は10日、中国の大学である北方黄金珠宝学院と提携することで合意したと発表。これが株価を刺激したようだ。この提携は、5月に業務提携した中国の新幹線教育グループ及び遼寧省選出の曲静議員の紹介によって実現。日本で仕事をしたい北方黄金珠宝学院の学生に対し、同社が運営するブランドショップ「GINZA LoveLove」への就職をサポートするほか、要望があれば自社以外にも紹介するとしている。

■アイル <3854>  1,390円 (+210円、+17.8%) 一時ストップ高

アイル <3854> [東証2]が続急騰、一時ストップ高。7日大引け後、19年7月期の連結経常利益を従来予想の7.2億円→9.5億円に31.9%上方修正。増益率が31.9%増→74.0%増に拡大し、従来の5期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。主力の基幹業務管理システム、複数ネットショップ管理システムの売り上げがともに堅調に推移する中、販管費が想定を下回ることが利益を押し上げる。同時に発表した19年7月期第3四半期累計(18年8月-19年4月)の同利益は前年同期比63.9%増の6.5億円だった。併せて、複数ECサイト一元管理ASPサービス「CROSS MALL」がAmazonが提供する商品の在庫保管・配送代行サービス「FBA マルチチャネルサービス」に対応したと発表。これにより、「CROSS MALL」に組み込まれた各ECサイトの注文データを一括で「FBA マルチチャネルサービス」へ出荷依頼することが可能となるという。

■電気興業 <6706>  3,045円 (+448円、+17.3%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率2位。電気興業 <6706> が続急騰。一気に3000円大台を回復、中長期波動の分水嶺である75日移動平均線まで一気に切り上げ戻り急となった。同社は7日取引終了後、不適切な会計処理の疑いに伴い延期していた19年3月期の決算を発表、売上高は前の期比4%増の447億5700万円と増収を確保し、営業利益は同77%増の26億9000万円と大幅な伸びを示した。営業利益は会社側の従来予想である16億円を大幅に上回る水準で着地した。更に同日、発行済み株式総数2.28%相当の28万株、6億5000万円を上限とする自社株買いを発表しており、これも株高を後押しした。なお、20年3月期業績については売上高が前期比0.5%増の450億円、営業利益が同0.4%増の27億円を計画している。

■No.1 <3562>  1,038円 (+150円、+16.9%) ストップ高

No.1 <3562> [JQ]が大幅高で4連騰、4ケタ大台を一気に回復した。OA機器やサーバーなどを販売するほか、利益率の高い自社企画の情報セキュリティー商品を取り扱い、業績を大きく伸ばしている。19年2月期は営業利益段階で前期比19%増の3億3000万円と2割近い伸びを達成したが、20年2月期以降も増益基調が続く見通し。光通信 <9435> とWebマーケティングによる各種情報通信端末の販売事業に関する提携を行っており、これも株価を強く刺激している。

■システムディ <3804>  693円 (+100円、+16.9%) ストップ高

システム ディ <3804> [JQ]がストップ高。7日大引け後、19年10月期上期(18年11月-19年4月)の連結経常利益を従来予想の2.3億円→3.5億円に52.8%上方修正。従来の21.2%減益予想から一転して20.5%増益を見込み、2期ぶりに上期の最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。パッケージソフトの高品質化による収益向上に加え、サポート・クラウドなどのストック収入が増えたことが寄与。なお、通期の同利益は従来予想の4.4億円(前期は3.8億円)を据え置いた。

■ポールHD <3657>  1,227円 (+170円、+16.1%)

東証1部の上昇率3位。ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス <3657> が急騰。7日大引け後に発表した20年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益が前年同期比33.6%増の7億円に拡大して着地したことが買い材料視された。主力のデバッグ・検証事業でアミューズメント機器向け受託案件が増加したことが寄与。ネットサポート事業ではECサイトのカスタマーサポートに加え、AI関連QRコード決済向けサービスが好調だった。

■日本通信 <9424>  227円 (+23円、+11.3%)

東証1部の上昇率6位。日本通信 <9424> が3連騰、全員参加型材料株の様相を一段と強めている。米国での5G商用基地局に関する認可取得などを材料に5月下旬を境に底値圏を大きく上放れ、10日は前週末比20%を超える上昇で、昨年9月の戻り高値214円を払拭して新局面入り。株価の値動きもさることながら、注目すべきは出来高流動性の高さ。10日は午前11時過ぎの段階で5000万株を突破、終日ベースで1億株商いとなった。信用取引は売り買いがっぷり四つで信用倍率は1.27倍と拮抗、日証金では貸株制限の取引規制がかかっている。

■カナモト <9678>  2,748円 (+248円、+9.9%)

東証1部の上昇率7位。カナモト <9678> が続急伸。同社は7日取引終了後に、19年10月期第2四半期累計(18年11月-19年4月)の連結決算を発表。営業利益は112億6600万円(前年同期比2.5%増)となり、通期計画184億円に対する進捗率は61.2%となった。売上高は918億5600万円(同7.6%増)で着地。東京五輪関連のインフラ整備や再開発事業など、大型プロジェクトが計画されている大都市圏及び、北海道や九州、西日本の災害復旧・復興工事が本格化していることを受け、建設機械のレンタル需要は底堅く推移した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■東レ <3402>  810.8円 (+47円、+6.2%)

東レ <3402> が急反発。9日付の日本経済新聞は、「東レは血液1滴からさまざまながんを発見する検査キットについて、2019年中に厚生労働省に製造販売の承認を申請する」と報じた。これを材料視する形で買いを呼び込む格好となった。現在、遺伝子検査でがんを発見する方法は米国で実用化されているが、血液は数十ミリリットル以上必要で発見できる割合も低い。東レの場合は血液が1滴と利用者の負担が少なく、がんの有無の判定精度も95%以上となり、承認されれば、数万円で複数のがんを一度に調べられる見通しとも報じられている。

■NSW <9739>  2,798円 (+144円、+5.4%)

日本システムウエア <9739> が大幅高で5連騰。組み込みソフトやデバイス設計で優位性を持つシステムインテグレーターだが、業績の成長トレンドが鮮明。11年3月期以来、前期まで9期連続で2ケタ営業増益を続けており、20年3月期も増収増益基調に変化はないとみられている。この高成長の背景には同社が独自に培った高い技術力がある。現場で書き替え可能な電子回路FPGAにヘイズ・リダクションという画像処理ソフトを実装しフルハイビジョンサイズの動画で鮮明映像を送る技術を有しており、国土強靱化の国策を背景にドローン分野などで同社の画像分析ソリューションが活躍の機会を得る可能性が高い。

■FFRI <3692>  4,770円 (+235円、+5.2%)

FFRI <3692> [東証M]が大幅高で5連騰。連日の年初来高値更新と気を吐いている。近年、深刻化するサイバー犯罪だが、急増傾向にある標的型攻撃への対策が急がれている。そのなか、同社は、未知のウイルス検知に強いヒューリック技術を駆使した「FFRI yarai(ヤライ)」で標的型攻撃に対応、官公庁や大手企業をはじめ広範囲にニーズを取り込んでいる。同社の最大の特長はソフトを輸入販売ではなく自社開発に特化しているという点であり、同業他社と一線を画す。この技術力に目をつけたのが、NEC <6701> で5月中旬に国産技術によるサイバーセキュリティー製品の共同開発を目的に協業を発表している。

※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.