11日の米国市場ダイジェスト:NYダウ14ドル安、貿易摩擦を巡る米中関係の緊張続く

市況
2019年6月12日 7時43分

■NY株式:NYダウ14ドル安、貿易摩擦を巡る米中関係の緊張続く

米国株式相場は下落。ダウ平均は14.17ドル安の26048.51、ナスダックは0.60ポイント安の7822.57で取引を終了した。中国がインフラ投資を目的とした地方政府による債券発行を促す投資奨励策を発表し、アジア・欧州株がほぼ全面高、米国株にも買いが先行した。しかし、トランプ大統領が6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて米中首脳会談で何らかの合意が無ければ、中国からの輸入品に対する追加関税を発動すると発言した一方で、中国政府は会談開催について言及しておらず、対立への懸念から引けにかけて弱含みとなった。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や電気通信サービスが上昇する一方で資本財や商業・専門サービスが下落した。

格安航空会社ジェットブルー(JBLU)は、シティグループによる投資判断引き上げを受け上昇。税務サービスのH&Rブロック(HRB)は、決算内容が予想を上振れ堅調推移。半導体のブロードコム(AVGO)は、携帯端末のアップル(AAPL)への2年間の部品供給契約を締結し買われた。一方で、薬剤給付管理会社のCVSヘルス(CVS)は、米連邦地裁が医療保険のエトナ(AET)買収を阻止するとの見方が強まり、軟調推移となった。

通信大手のTモバイル(TMUS)とスプリント(S)は、NYを含む複数の州が両社の合併計画阻止のために提訴し、ともに下落した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ユーロ反発、トランプ米大統領が米政策金利水準を批判

11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円80銭まで上昇後、108円44銭まで下落し、108円52銭で引けた。トランプ米大統領が「政策金利が高すぎる」と米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を批判したことに加えて、5月米生産者物価指数(PPI)が低迷し、米債利回りの低下に伴うドル売りが優勢になった。また、トランプ米大統領が中国との貿易協議で協定が良い内容でなければ合意しないと警告したため、リスク回避の円買いも観測された。

ユーロ・ドルは、1.1302ドルまで下落後、1.1337ドルまで上昇し、1.1326ドルで引けた。トランプ米大統領が「ユーロや他通貨は対ドルで切り下げられており、米国が不利になっている」と欧州の通貨政策を批判したため、ユーロの買戻しが優勢となった。ユーロ・円は、123円18銭まで上昇後、122円74銭まで反落。ポンド・ドルは、1.2692ドルから1.2736ドルまで上昇。ドル・スイスは、0.9937フランまで上昇後、0.9912フランまで反落した。

■NY原油:もみ合いで53.27ドル、需要拡大につながる材料不足

NY原油先物7月限はもみ合い(NYMEX原油7月限終値:53.27 ↑0.01)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比+0.01ドルの53.27ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは52.91ドル-54.04ドル。主要産油国による減産体制は維持されるとの見方は残されているものの、原油需要拡大に直結する材料は少ないことから、原油先物は主に53ドル台でもみ合う展開となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.24ドル +0.17ドル(+0.61%)

モルガン・スタンレー(MS) 43.67ドル +0.38ドル(+0.88%)

ゴールドマン・サックス(GS)194.73ドル +0.61ドル(+0.31%)

インテル(INTC) 46.85ドル +0.05ドル(+0.11%)

アップル(AAPL) 194.81ドル +2.23ドル(+1.16%)

アルファベット(GOOG) 1078.72ドル -1.66ドル(-0.15%)

フェイスブック(FB) 178.10ドル +3.28ドル(+1.88%)

キャタピラー(CAT) 127.28ドル +1.54ドル(+1.22%)

アルコア(AA) 21.67ドル +0.09ドル(+0.42%)

ウォルマート(WMT) 107.94ドル +0.42ドル(+0.39%)

スプリント(S) 6.58ドル -0.41ドル(-5.87%)

《SF》

提供:フィスコ

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