前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年6月21日 5時30分

■サンオータス <7623>  434円 (+80円、+22.6%) ストップ高

サンオータス <7623> [JQ]がストップ高。前日に値幅制限いっぱいに買われる人気となっていたが、20日も大口の買い注文に気配値のまま水準を切り上げた。同社は神奈川県を地盤にガソリンスタンドを展開している。19日取引終了後に発表した20年4月期の連結営業利益は前期比2.5倍の1億8000万円と急回復を見込んでおり、これを評価する買いを呼び込んだ。前期は営業利益段階で前の期比46%減と落ち込んだが、株価には織り込みが進んでいた。

■ETS・HD <1789>  820円 (+76円、+10.2%)

ETSホールディングス <1789> [JQ]が続急騰、10.2%高に買われ5月28日につけた年初来高値790円を一気に上抜いた。送電線工事を手掛け、最近は通信向け分野も育成。次世代通信規格の「5G」では基地局工事の受注獲得に前向きに取り組んでおり、政府が基地局整備に政策的フォローの構えを見せるなか、関連有力株として頭角を現している。19年9月期は営業利益段階で68%増益を見込んでいる。

■三精テクノロ <6357>  1,134円 (+86円、+8.2%)

三精テクノロジーズ <6357> [東証2]が続急伸。同社は舞台装置や遊戯機械の大手で、国立劇場向けなどで高い実績を持つ。19日取引終了後、新たに中期経営計画を発表、22年3月期に経常利益60億円(19年3月期実績は42億8400万円)、ROE12%などを目標に掲げており、これを評価する買いを引き寄せた。

■セグエG <3968>  1,420円 (+105円、+8.0%)

セグエグループ <3968> [東証2]が続急伸。19日、東証が同社を26日付で市場1部に指定すると発表したことが買い材料視された。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■ワイヤレスゲート <9419>  488円 (+36円、+8.0%)

東証1部の上昇率7位。ワイヤレスゲート <9419> が急伸。同社とテラ(横浜市)は19日、チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ(イスラエル)が開発した個人向けモバイルセキュリティーアプリケーション「ZoneAlarm Japan edition」のAndroid版を20日にリリースすると発表。これが材料視されたようだ。「ZoneAlarm Japan edition」は、未知のマルウェアに対する世界最高レベルの検知性能を搭載したアプリ。iOS版は3月に先行リリースしている。

■明星工 <1976>  715円 (+43円、+6.4%)

明星工業 <1976> が続急伸。19日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.91%にあたる100万株(金額で8億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は6月20日から20年1月31日まで。

■パイプドHD <3919>  1,240円 (+70円、+6.0%)

パイプドHD <3919> が急反発。グループのパイプドビッツは20日、賃貸管理会社向け「滞納通知システムソリューション」の提供を開始したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。このソリューションは、自社情報資産プラットフォーム「スパイラル」と、AI CROSS(東京都港区)が提供するSMS配信サービス「AOSSMS」を連携したもので、家賃滞納者の手元へ確実にメッセージを届け、督促業務の負担を減らしながら入金見込を管理できるシステムとなっている。

■クロスフォー <7810>  346円 (+17円、+5.2%)

クロスフォー <7810> [JQ]が大幅4日続伸。同社は19日、株主優待制度を拡充すると発表。現行は100株以上保有株主に一律4500円相当の自社製品(Dancing Stone)を贈呈しているが、新制度では、保有株数500株以上の株主には1万円相当のDancing Stoneを贈呈する。

■UACJ <5741>  1,831円 (+88円、+5.1%)

UACJ <5741> が3日続伸。同社は19日取引終了後に、子会社UACJ銅管の全株式を豊川ホールディングス(東京都港区)に譲渡すると発表。これが評価材料となったようだ。同社は18年5月に公表した中期経営計画で、「先行投資の回収」と「資本効率の向上」を重点方針として掲げており、今回の譲渡は事業の選択と集中の観点からポートフォリオの見直しを図る一環。株式譲渡実行日は9月30日を予定し、譲渡価額は約240億円(株式譲渡額、知的財産権譲渡額、貸付債権譲渡額を含む)になるとしている。

■TDSE <7046>  3,125円 (+149円、+5.0%)

テクノスデータサイエンス・エンジニアリング <7046> [東証M]が続急伸。19日の取引終了後、ディープラーニング技術を活用した人工知能(AI)画像映像解析エンジンを活用した社会インフラ向け劣化検知ソリューションを7月に提供開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社が提供する社会インフラ領域向け劣化検知ソリューションは、橋梁や道路、コンクリート建造物などの画像・映像データを活用し、検査業務の効率化、精度向上を行うためのソリューション。先端のディープラーニング技術を活用した映像・画像を高度かつ迅速に解析できる同社独自のAI画像映像解析エンジン「scorobo for Infrastructure」を採用し、業務の効率化と最適化を目指したソリューションを実現したという。既に大手ゼネコンなど数社から引き合いがあり、同社ではこの3年間で5件、約3億円の売り上げを見込んでいるという。なお、20年3月期業績への影響は軽微としている。

■グリー <3632>  526円 (+23円、+4.6%)

グリー <3632> が大幅続伸。SNSサイト「GREE」を運営し、課金収入と広告収入を収益源としている。19日引け後に、同社とOurpalm(アワーパーム・本社北京)は、共同開発したスマホ向けゲームアプリ「ワンパンマン:最強の男(現地タイトルは一拳超人:最強之男)」を中国本土で同日にリリースしたことを発表、iOS無料ダウンロードランキングで早くも首位となったことが複数のメディアによって報道された。これが材料視される形で買いを呼び込んだ。

■協立電機 <6874>  2,517円 (+106円、+4.4%)

協立電機 <6874> [JQ]が大幅反発。19日大引け後、19年6月期の期末一括配当を従来計画の55円→60円(前期は50円)に増額修正したことが買い材料視された。好調な業績や財務状況を踏まえ、株主への利益還元を増やす。権利付き最終日の25日を目前に控え、配当取りを狙う買いなどが向かった。

■イワキ <8095>  524円 (+20円、+4.0%)

イワキ <8095> が大幅続伸。19日大引け後、19年11月期上期(18年12月-19年5月)の連結経常利益を従来予想の9億円→13.2億円に46.7%上方修正。従来の1.1%減益予想から一転して45.1%増益を見込み、3期連続で上期の最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。医薬FC事業で高薬価品の製造量が増加したほか、自社医薬品原料や電子・機能性材料、主力商品の販売が伸びたことが寄与。研究開発費や広告宣伝費が想定を下回ったことに加え、一部の経費が下期に後ろずれしたことも上振れに貢献した。なお、通期の経常利益は従来予想の20億円(前期は20億円)を据え置いた。

■平和不動産 <8803>  2,397円 (+83円、+3.6%)

平和不動産 <8803> が大幅続伸、一時4%近い上昇で2400円台に買われ、連日の年初来高値更新と気を吐いている。20日は世界的な金融緩和機運の高まりを背景に不動産株に買いが先行、日銀の追加緩和的政策への期待感も買いを誘導している。そうしたなか、同社は20日、19年4月1日から2年間について東京証券取引所ビルの年間賃貸料を30億円に引き上げることを発表、これによる収益メリットを好感する形で買いを引き寄せる格好となった。

■フィード・ワン <2060>  183円 (+6円、+3.4%)

フィード・ワン <2060> が大幅続伸、目先低位株物色の流れに乗り動意含みとなった。配合飼料の大手で全農に次ぐシェアを持つ。大型酪農家が増加するなか、畜産飼料の販売数量も増勢。同業界のシェアも全農から民間にシフトされる傾向が強まっており、同社の商機が広がっている。来年3月に北九州工場が竣工、利益率の向上も期待されている。20年3月期営業利益は前期比24%増益の51億円と大幅な伸びを見込む。PER10倍の時価は株価指標面からも割安感がある。

■ホトニクス <6965>  4,180円 (+120円、+3.0%)

浜松ホトニクス <6965> が3日続伸。同社は20日、光半導体事業の生産能力増強を目的に、新貝工場(浜松市)に新棟を建設すると発表した。新棟の建設は、量産性の高い樹脂モールド光半導体素子や放射線検査装置用のX線イメージセンサー及びX線フラットパネルセンサーの需要が拡大していることが背景。建築工期は19年7月から20年8月を予定し、総工費は約65億円を見込んでいる。

■ゴールドウイン <8111>  14,300円 (+370円、+2.7%)

ゴールドウイン <8111> が3日続伸。同社は20日、Spiber(スパイバー、山形県鶴岡市)と共同開発した構造タンパク質素材を使ったウェアを8月下旬に発売すると発表。今後の更なる展開などが期待されたようだ。Spiberは、新世代高機能素材として期待される人工合成クモ糸素材の開発などに成功している企業。ゴールドウインとSpiberは2015年に資本・業務提携し、構造タンパク質素材の実用化に向けた研究と製品の開発を進めてきた経緯がある。天然のクモの糸を模倣する技術から始まった研究開発は、現在ではより多様なタンパク質素材を作る段階に入っており、スポーツアパレルに求められるさまざまなニーズにあわせたタンパク質素材の開発を推進している。

■FUJIKOH <2405>  497円 (+13円、+2.7%)

FUJIKOH <2405> [東証2]が続伸、一時500円台に乗せるなど年初来高値圏で売り物を吸収している。建設廃棄物の中間処理を主力に食品系廃棄物処理も手掛ける。新電力分野にも参入しバイオマス発電への展開に厚い。来週行われるG20大阪サミットで海洋プラスチックごみの削減が重要議題に掲げられるなど、世界的に環境意識が高まるなか、時流に乗る銘柄として徐々に存在感を高めている。足もとの業績も好調が続いている。月次売上高は直近5月度が前年同月比25.3%増と大幅な伸び。月次では昨年9月以降、前年同月実績を上回る水準を続けている。日足一目均衡表でも雲のはるか上空を行く展開で、PERやPBRなど株価指標面からも割高感は感じられない。

■スクエニHD <9684>  3,465円 (+90円、+2.7%)

スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> が続伸。19日、スマートフォン向けカーアクションゲーム「爆走!テレビ野郎ナナーナ」を配信開始すると発表したことが買い材料視された。

■ビルファンド <8951>  770,000円 (+9,000円、+1.2%)

東証REIT指数が3日続伸。16年4月以来、3年2ヵ月ぶりの高値圏に上昇している。19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内の利下げが示唆された。これを受け、時間外取引で米10年債は2%割れへ急低下、日本の長期金利も低下基調を強めている。東証に上場するREITの平均の分配金利回りは3.9%前後と高く、金利低下が進むなか投資妙味が一段と膨らんでいる。日本ビルファンド投資法人 <8951> [東証R]やジャパンリアルエステイト投資法人 <8952> [東証R]、日本リテールファンド投資法人 <8953> [東証R]などREITは軒並み高となっている。

■三井不 <8801>  2,700円 (+27.5円、+1.0%)

三井不動産 <8801> 、三菱地所 <8802> など大手をはじめ不動産株が買いを集めた。世界的に金融緩和の流れが強まってきており、前日のFOMCではFRBのハト派姿勢が明確になったほか、20日の金融政策決定会合でも追加緩和的政策への言及に期待感が募る。有利子負債負担の大きい不動産セクターにとって収益環境に吹く追い風が意識され、目先買いを誘導する格好となった。

■スターゼン <8043>  4,035円 (+40円、+1.0%)

スターゼン <8043> が続伸。同社は20日、三井物産 <8031> 及び中国現地パートナー企業の拓源国際貿易(深セン)と合弁で、中国に畜水産物の加工・販売を手掛ける合弁会社を設立することで合意したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。同社と三井物産は2010年に業務提携、16年に資本・業務提携を行い、国内外で食肉事業の共同展開を進めており、合弁会社設立に向けた動きはその一環。新会社の運営開始は今年9月を予定し、出資比率は三井物産が55%、スターゼンが25%、中国現地パートナーが20%になるとしている。

■ファストリ <9983>  67,500円 (+660円、+1.0%)

ファーストリテイリング <9983> が続伸、一時1000円を超える上昇をみせ上場来高値更新と異彩を放った。20日は外国為替市場で急速に円高が進行しており、自動車株などがこれを嫌気して軟調な動きをみせたが、日経平均は強調展開を継続。その背景にあるのが同社株を筆頭とする日経平均寄与度の高い値がさ株の上昇。先物絡みでインデックス的な買いが流入し、同社株には浮揚効果が働いた。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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