24日の中国本土市場概況:上海総合0.2%高で6日続伸、貴州マオタイ最高値

市況
2019年6月24日 17時03分

週明け24日の中国本土市場は小幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比6.17ポイント(0.21%)高の3008.15ポイントと6日続伸した。上海A株指数も上昇し、6.47ポイント(0.21%)高の3150.70ポイントで取引を終えている。

海外マネーの流入期待が強まる流れ。英FTSEラッセルは21日引け後、エマージング・インデックスに中国A株の一部を組み入れた。今後も段階的に組み入れ比率を高める予定となっている。中国・香港間の相互取引スキームを通じた先週の売買では、香港経由の本土株売買が連日で大幅な買い越しだった。中国の政策期待も支え。米中貿易摩擦に端を発し、国内景気の先行き不安がくすぶるなか、当局は景気対策を強めるとの観測も流れている。

もっとも、米中対立の激化を警戒されるなかで上値は限定的。米商務省は21日、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(中科曙光:603019/SH)など中国企業・団体5社を「エンティティ・リスト」(米国からの輸出を規制する対象リスト)に追加すると公表した(曙光信息産業株は本日、取引を停止)。すでに米国は、中国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)などをリストに掲載している。指数は安く推移する場面もみられた。

業種別では、消費関連の上げが目立つ。なかでも、白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)は1.1%高の987.10人民元に上昇し、上場来高値を更新。節目の1000人民元に迫った。他の酒造株も軒並み値上がりしている。農業関連株も急伸。農業生産会社の新彊賽里木現代農業(600540/SH)とトウモロコシ加工の万向徳農(600371/SH)がそろってストップ高、種子卸売りの甘粛省敦煌種業(600354/SH)が7.0%高で引けた。このほか非鉄や鉄鋼、セメントの素材株、医薬品株、不動産株、銀行・保険株なども買われている。

半面、半導体関連株は安い。半導体回路(IC)設計の上海書爾半導体(WILLSEMI:603501/SH)が2.5%、フラッシュメモリ製造などの北京兆易創新科技(603986/SH)が2.2%ずつ値を下げた。空運株、ゼネコン株、発電株なども売られている。

一方、外貨建てB株はまちまち。上海B株指数が0.33ポイント(0.11%)高の298.12ポイント、深センB株指数が3.37ポイント(0.35%)安の959.69ポイントで終了した。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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