話題株ピックアップ【夕刊】(2):ダイキン、アンリツ、住友化

注目
2019年7月1日 15時17分

■日本調剤 <3341>  3,455円  +120 円 (+3.6%)  本日終値

日本調剤<3341>が後場上げ幅を拡大。この日午後、ヘルスケア通販サイト「日本調剤オンラインストア」をオープンしたと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。「日本調剤オンラインストア」は、薬剤師や管理栄養士など調剤薬局に在籍するプロが厳選した高機能・高品質な商品を取り揃えた、ヘルスケアを総合的にサポートする通販サイト。医薬品や医療機器をはじめ、コスメ商品、健康食品、癒し用品、衛生用品など約2000点の商品を取り扱うほか、オンラインストア限定のオリジナル商品も販売する予定で、商品数は今後順次拡大させていくとしている。また、電子お薬手帳「お薬手帳プラス」と連携しており、オンラインストアでの商品購入履歴をアプリ上で確認することで、「処方薬との飲み合わせのチェック」や、「服薬アラーム」機能による飲み忘れ防止などの機能も利用できるとしている。

■オープンドア <3926>  2,884円  +97 円 (+3.5%)  本日終値

オープンドア<3926>が3日続伸。6月28日の取引終了後、神戸観光局(神戸市中央区)が運営する神戸公式観光サイト「FeelKOBE」に対して、ホテル検索・比較システムの提供を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。「FeelKOBE」は、神戸市観光局が日本語、英語、韓国語、簡体字、繁体字中国語で運営する神戸公式観光サイト。今回提供したシステムでは、オープンドアが運営する旅行比較サイトで培ったノウハウをもとに、「FeelKOBE」の運営目的に合わせて掲載対象を神戸市観光・ホテル旅館協会の会員施設のみに限定した上で日程、人数、予算、部屋タイプ、食事の有無などの細かな条件を指定して検索する機能の利用が可能で、じゃらん、楽天トラベル、一休.comなどの複数のホテル予約サイトが取り扱う神戸のホテル、旅館などの宿泊プランを一括で検索・比較した上で、条件に合うプランを選択すると予約サイトへ移動してそのまま予約手続きが行えるようになる。

■大日本塗料 <4611>  1,075円  +35 円 (+3.4%)  本日終値

大日本塗料<4611>が大幅高で3日続伸。きょう付けの日刊工業新聞で「中国浙江省平湖市に塗料の生産工場を新設する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、新工場は溶剤・水系・粉体の各塗料を生産し、年産能力は計3500~4000トンを予定。また、生産効率の高い設備を導入することで、現状比約2倍の能力増を図るという。総投資額は約23億円で、20年10月の稼働を予定しているようだ。

■ダイキン工業 <6367>  14,520円  +455 円 (+3.2%)  本日終値

ダイキン工業<6367>が反発。フランス南部で6月28日、同国の観測史上で最高となる気温45.9度を記録するなど、欧州各地が熱波に見舞われていることから、エアコンの需要が伸びるとの思惑が働いているようだ。なお、富士通ゼネラル<6755>も3日続伸となっている。

■アンリツ <6754>  1,933円  +60 円 (+3.2%)  本日終値

アンリツ<6754>が商い増勢のなか上昇。株価は5月21日に1600円を割り込んだが、そこをターニングポイントに1カ月半にわたり下値切り上げ波動を継続、きょうはマドを開けて買われ、中期波動のポイントである75日移動平均線とのマイナスカイ離を解消する動きをみせている。2020年の東京五輪・パラリンピックを控え、次世代通信規格「5G」の国内整備が今後加速する可能性が出てきた。5Gに関して地方の基地局整備を促進するため、総務省は通信キャリア4社を資金面で支援することを前週に発表、これは同社の5G向け計測器需要を喚起することにつながるとの思惑にもつながっている。

■住友化学 <4005>  515円  +15 円 (+3.0%)  本日終値

住友化学<4005>が3日続伸。同社はきょう、有機光ダイオード(OPD)を用いたスマートフォン用の指紋センサー及び有機CMOSイメージセンサーの開発で、仏イゾルグと提携契約を締結したことを明らかにした。この契約は、両社が2013年にスタートさせた協力関係をより深化させることを目的としたもの。住友化は指紋センサーや有機CMOSセンサー用のOPD材料を製造し、イゾルグ社に供給するとともに、イゾルグ社の生産技術とマーケティングを支援するとしている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,874円  +186 円 (+2.8%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が買い優勢。6月29日に行われた米中首脳会談でトランプ米大統領は貿易協議を再開するとともに対中追加関税の見送りを表明、これが全体相場にリスク選好の流れをもたらしている。また、足もとは外国為替市場で急速にドル買い・円売りが進み、1ドル=108円台40銭前後まで円安に振れていることで、為替感応度の高い自動車セクターは輸出採算改善期待から買いを引き寄せる形となった。

■日本郵船 <9101>  1,776円  +47 円 (+2.7%)  本日終値

日本郵船<9101>が9連騰と異彩の戻り足をみせている。このほか商船三井<9104>、川崎汽船<9107>なども上昇基調を鮮明とし、業種別上昇率で「海運」は電機や機械などのハイテクセクターをおさえ33業種中トップに買われた。米中貿易摩擦の協議再開や米国による対中制裁関税引き上げの見送りが、リスクオン相場形成につながった。とりわけ米中摩擦が緩和するなかで、海運株のように中国関連に位置付けられる銘柄群には買いが目立つ。ばら積み船の運賃市況を表すバルチック海運指数も前週末6月28日時点で11連騰を記録。昨年12月以来の高値水準である1354まで水準を切り上げており、これも追い風材料として意識されている。

■コマツ <6301>  2,658円  +58 円 (+2.2%)  本日終値

コマツ<6301>や日立建機<6305>、ファナック<6954>、資生堂<4911>、JUKI<6440>など中国関連株が高い。29日に開催された米中首脳会談では貿易協議の再開で合意し、米国による中国製品への追加関税は先送りされることとなった。米企業による中国の通信機器大手、ファーウェイへの部品販売も認める方針とした。これを受け、市場では中国景気の回復や、対中貿易の活発化が期待されており、中国関連株には見直し買いが流入している。

■DCMホールディングス <3050>  1,076円  +18 円 (+1.7%)  本日終値

DCMホールディングス<3050>が反発。6月28日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高1158億5400万円(前年同期比1.6%減)、営業利益68億1200万円(同9.5%増)、純利益46億5600万円(同14.7%増)と営業増益で着地したことが好感された。需要期である春先の気温が低く、園芸・植物などが低調となったことで売上高は減収となったものの、10月に予定されている消費税増税を睨んだ需要で、エクステリア・リフォームなどの高単価商品が好調に推移したほか、DCMブランド商品が好調に推移し、利益押し上げに貢献した。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高4495億円(前期比0.8%増)、営業利益230億円(同9.5%増)、純利益140億円(同14.3%増)の従来見通しを据え置いている。

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