前週末5日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年7月8日 5時30分

■ソネットMN <6185>  943円 (+150円、+18.9%) ストップ高

東証1部の上昇率3位。ソネット・メディア・ネットワークス <6185> がストップ高。同社は4日、ジェイアール東日本企画(東京都渋谷区)と連携し、デジタルチケットプラットフォーム「wallabee」の提供を開始すると発表。これが材料視されたようだ。「wallabee」は、従来の紙製チケットの販売・利用の流れをデジタル化してスマートフォンに集約することで、チケットサービスを提供する交通機関や商業施設・イベント主催者などの事業者と、チケットを購入する顧客の利便性を高めたデジタルチケットプラットフォーム。第1弾として19日から金沢市で実証実験を開始する。

■ヤマシタHD <9265>  1,458円 (+213円、+17.1%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率5位。ヤマシタヘルスケアホールディングス <9265> が一時ストップ高の急騰。4日大引け後、19年5月期の連結経常利益を従来予想の3.6億円→6.2億円に70.9%上方修正。従来の18.9%減益予想から一転して38.5%増益見通しとなったことが買い材料視された。主力とする医療機器販売事業の全分野で売上高が計画を上回ったことが寄与。放射線関連機器や手術関連機器、サージカル備品、内視鏡処置用医療材料、消耗品などが伸びた。物流の効率化やコスト削減を進めたことも上振れに貢献した。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の24円→40円(前の期は26円)に大幅増額修正したことも評価材料となった。

■日華化学 <4463>  921円 (+86円、+10.3%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率7位。日華化学 <4463> が急反騰。5日付の化学工業日報で、「産業技術総合研究所は、次世代スマート化学プロセスと期待されるフェムトリアクター化学プロセスの実用化にめどをつけた」と報じられている。日華化学は、産総研と共同でフェムトリアクターを活用して銀や金などの金属を生成し、分散させる技術を研究していることから、思惑的な買いが入ったようだ。

■力の源ホールディングス <3561>  871円 (+63円、+7.8%)

東証1部の上昇率10位。博多ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングス <3561> が5日続伸、年初来高値を更新した。同社は5日、6月度の業績動向速報(国内店舗)を公表。既存店売上高は前年同月比5.4%増となり、5月度の伸び率(同1.1%増)から拡大したことが好感されたようだ。6月度は既存店の客数は前年同月比3.2%増(5月度は0.9%増)だったほか、客単価が同2.1%増(5月度は0.2%増)となったことが寄与した。なお、全店ベースの売上高は同12.5%増(5月度は9.8%増)となっている。

■マニー <7730>  7,680円 (+530円、+7.4%)

マニー <7730> が急反発し、上場来高値を更新した。4日大引け後に発表した19年8月期第3四半期累計(18年9月-19年5月)の連結経常利益が前年同期比15.3%増の44.6億円に伸びて着地したことが買い材料視された。国内外で利益率の高い眼科ナイフの販売が好調だったことが寄与。ベトナム新工場の増産体制構築による原価率の改善や独子会社の売却に伴う販管費の減少なども大幅増益に貢献した。併せて、8月31日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表しており、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いも向かった。

■キユーピー <2809>  2,608円 (+173円、+7.1%)

キユーピー <2809> が大幅5日続伸。同社は4日引け後に、損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント社(SNAM)が設定する「SNAMサステナビリティ・インデックス」の構成銘柄に、初めて採用されたと発表した。これに伴いESG(環境・社会・ガバナンス)に絡む運用資金による買い需要が発生するとの期待から買いが入った様子だ。SNAMが独自に設定するSNAMサステナビリティ・インデックスはESGに優れた約300銘柄が毎年選定されている。

■乃村工芸社 <9716>  1,546円 (+93円、+6.4%)

乃村工藝社 <9716> が続急伸。4日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算が、売上高314億8900万円(前年同期比42.3%増)、営業利益25億8800万円(同4.8倍)、純利益17億900万円(同6.3倍)と大幅増益となったことが好感された。主力のディスプレイ事業で、専門店市場や複合商業施設市場、広報・販売促進市場、余暇施設市場、オフィスなどその他市場の各分野で売り上げが増加した。特に、前年に比べて大型案件が増加したことで余暇施設市場やその他市場が大きく伸長し、売上原価の増加などを吸収した。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高1300億円(前期比3.3%増)、営業利益93億円(同1.6%増)、純利益63億円(同6.6%減)の従来見通しを据え置いている。

■新日本製薬 <4931>  1,800円 (+102円、+6.0%)

新日本製薬 <4931> [東証M]が5日続伸。同社は健康食品や医薬品の商品開発を行っており、特に美白化粧品の「PERFECT ONE(パーフェクトワン)」を手掛けていることで知られている。先月27日に東証マザーズに新規上場した。初値は公開価格の1470円を13%上回る1664円となり、上場初日には1744円まで買われた。上場2日目に値を下げた後は、値を戻し、5日は一時1900円台まで上昇し上場初日の高値を更新している。パーフェクトワンなどの化粧品分野はインバウンド需要も見込め成長期待が強い。先月19日に上場したSansan <4443> [東証M]が新値圏で堅調な値動きとなるなか、同じ直近IPO株である同社株に見直し買いが入った様子だ。

■メドレックス <4586>  568円 (+32円、+6.0%)

メドレックス <4586> [東証M]が続急伸。同社は創薬ベンチャーで経皮吸収型の薬品技術に強みを持っている。4日取引終了後、帯状疱疹後の神経疼痛治療薬「MRX-5LBT」の貼付力評価試験を実施。先行指標品である「Lidoderm」と比べて優れた貼付力を持つことを確認したと発表、これを材料視する形で投資資金が流入した。

■ラウンドワン <4680>  1,588円 (+88円、+5.9%)

ラウンドワン <4680> が大幅高で5日続伸。4日の取引終了後に発表した6月度の売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比8.8%増と、7ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。1月以降に順次値上げを実施した効果に加えて、前年に比べて土日祝日数が1日多かったことが寄与した。なかでも、アミューズメントが全体的に好調に推移し、同11.4%増となったことが貢献した。

■ブックオフG <9278>  1,208円 (+50円、+4.3%)

ブックオフグループホールディングス <9278> が4日続伸し年初来高値を更新。4日の取引終了後に発表した6月度の月次売上状況で、国内直営既存店売上高が前年同月比5.4%増となり、16ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。6月は書籍、ソフトメディア、アパレル、スポーツ用品、貴金属・時計・ブランドバッグなどが前年を上回ったという。なお、全店売上高は同6.3%増だった。

■セブン&アイ <3382>  3,852円 (+134円、+3.6%)

セブン&アイ・ホールディングス <3382> が大幅続伸。同社が4日取引終了後に発表した19年3-5月期決算は最終利益が前年同期比21.5%増の520億9600万円と2割強の増益を達成した。プライベートブランド(PB)商品の開発・販売が好調で収益に寄与したほか、海外でのコンビニ事業が全体収益の押し上げに貢献した。不採算店舗の閉鎖などの合理化も利益率向上をもたらしている。これを好感する形で買いが優勢となった。一方、スマートフォンの決済サービス「セブンペイ」で不正アクセスによる被害が発生し、3日にクレジットカードなどでチャージする機能を停止したのに続き、4日には現金でチャージする機能も一時停止すると発表したが、株価への影響は限定的となっている。

■宝印刷 <7921>  1,739円 (+57円、+3.4%)

宝印刷 <7921> が5日続伸。同社は有価証券報告書などの作成を主力とするディスクロージャー事業大手。4日大引け後に発表された20年5月期の業績は、売上高が前期比4.6%増の191億円、営業利益が同6.7%増の19億円の増収増益となり、2期連続で最高益を更新する見込み。コーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)の導入などに伴い、上場企業のIR意識が高まるなか情報開示の充実に則した各種サービスやディスクロージャー書類の翻訳や決算・開示にかかわる支援などのコンサルティングの受注増加が続く見通しだ。また、今期の年間配当は前期比4円増の54円に増配することを発表し、株主還元を強化することも好感された。

■イオンモール <8905>  1,766円 (+53円、+3.1%)

イオンモール <8905> は大幅高で5日続伸。4日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算が、売上高806億9000万円(前年同期比5.1%増)、営業利益151億3700万円(同19.6%増)、純利益79億9100万円(同1.2%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。中国・ASEANでドミナント出店の進展に伴うブランディングメリットの享受が進んだことが業績を牽引。また、国内で既存3モールの増床と8モールのリニューアルを実施したことも寄与した。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高3260億円(前期比4.2%増)、営業利益620億円(同17.0%増)、純利益337億円(同0.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■東エレク <8035>  16,780円 (+470円、+2.9%)

東京エレクトロン <8035> 、ディスコ <6146> 、SCREENホールディングス <7735> など半導体製造装置関連株が総じて堅調。6月下旬を境に半導体関連株は米国株市場に追随する形で買い戻しが活発化、戻り足をみせる状況にある。目先は韓国サムスン電子が5日に発表した19年4-6月期決算で営業利益が前年同期56%減と低調だったが、これを受けても反応薄、株式需給的に足もとは売り物が枯れた状態にあることが確認され、空売り筋がショートカバーを急いでいる。

■はてな <3930>  4,215円 (+115円、+2.8%)

はてな <3930> [東証M]が続伸。5日午後0時30分ごろ、ライトノベルの出版レーベル「オーバーラップ文庫」などを展開するオーバーラップ(東京都品川区)が提供するWEBコミック誌「コミックガルド」に、はてなが開発したマンガビューワ「GigaViewer」が採用されたと発表しており、これが好感された。「コミックガルド」が5日付でリニューアルしたのに伴い、はてながビューワの導入と独自機能開発、トップページを含むサイト全体のデザインを担当したという。「GigaViewer」の採用はこれで6社目となる。また、ビューワに掲載する広告の運用と販売にも取り組み、サービスのマネタイズを支援するとしている。

■リンガーハット <8200>  2,387円 (+48円、+2.1%)

リンガーハット <8200> が5日続伸。5日午後2時30分ごろに発表した6月度の月次情報で、純既存店売上高が前年同月比1.2%増と9ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。「リンガーハット」が同1.5%増と6ヵ月ぶりにプラスとなったことが寄与。「濱かつ」も同0.3%増と9ヵ月ぶりにプラスに転じた。

■三菱総研 <3636>  3,515円 (+55円、+1.6%)

三菱総合研究所 <3636> が続伸。5日午後1時30分ごろ、電力の流通情報サービスなどを展開する米ジェンスケープ社(ケンタッキー州)と、卸電力取引向け情報サービスの開発と販売に関して業務提携契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。ジェンスケープ社は、日本でも16年から発電所の稼働状況のデータをリアルタイムで配信するサービス「PowerRT」を提供している。今回の提携により三菱総研は、PowerRTの販売及びPowerRTを活用した卸電力市場の価格指標などを配信するオンライン情報サービス「MPX」の付加価値向上に取り組むとともに、両サービスを融合した短期取引向けの新サービスの提供を開始するとしている。

※5日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.