前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年7月24日 5時20分

■栄電子 <7567>  412円 (+80円、+24.1%) ストップ高

栄電子 <7567> [JQ]がストップ高。独立系の電子デバイス商社で半導体製造装置向けを中心としたスイッチング電源やコネクターに強みを持つ。ここ米国株市場主導で半導体関連株に見直し機運が台頭し、22日は製造装置世界トップのアプライドマテリアルズが大幅高に買われる人気となった。東京市場でも東京エレクトロン <8035> を筆頭に製造装置メーカーが買われており、この流れが同社株にも波及する格好となった。

■和井田 <6158>  1,349円 (+84円、+6.6%)

和井田製作所 <6158> [JQ]が急動意、株価を1300円台に乗せ25日移動平均線を上に抜けてきた。メモリー市況の回復観測を背景に米国株主導で半導体製造装置関連株に買いが広がっている。そのなか同社はナノ・ミクロン単位に特化した高い技術を売り物にウエハー平面研削盤などで高い商品競争力を誇っており、関連有力株として頭角を現してきた。時価総額100億円弱で足の速さが際立つだけに投資資金の流入が徐々に勢いを増している。

■エルテス <3967>  1,931円 (+112円、+6.2%)

エルテス <3967> [東証M]が急反発。第1四半期決算発表を受け、今月12日に急騰、その後は目先筋の利益確定売りと一段の上値を見込む資金が交錯し中段でもみ合っているが、足もとは買い優勢に傾いている。ネット上の風評被害や炎上対策などリスク回避ソリューションを手掛け高水準の需要を捉えているほか、情報漏洩をはじめ内部脅威検知などのリスク検知に特化した技術に定評がある。19年3-5月期の営業利益は前年同期の約3倍に急拡大し通期計画ラインにほぼ到達している。

■ハウスドゥ <3457>  1,600円 (+84円、+5.5%)

ハウスドゥ <3457> が急反発。22日の取引終了後、埼玉県草加市を中心に不動産売買仲介及び賃貸仲介、建設業などを展開する小山建設グループの全株式を取得し、子会社化すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。小山建設グループは、約6000戸の管理戸数や優良な顧客層などを有していることから、事業拡大に貢献すると判断したという。取得価額は27億5000万円で、8月9日に取得の予定。なお、集計中の19年6月期業績への影響はないとしている。

■曙ブレーキ工業 <7238>  170円 (+8円、+4.9%)

曙ブレーキ工業 <7238> が4連騰。同社は22日取引終了後、取引先の金融機関に対し、総額560億円の債権放棄を含む金融支援を依頼したことを発表。同社は事業再生ADRを利用した経営再建を進めているが、この要請が株価にはプラスの思惑として働き、投資資金の流入が加速した。同社は金融機関に対し、再建計画案として事業再生ファンドのジャパン・インダストリアル・ソリューションズ(JIS)を支援企業に選び、同ファンドへの第三者割当増資で200億円を調達する計画なども開示している。

■SBG <9984>  5,450円 (+211円、+4.0%)

ソフトバンクグループ <9984> が3日続伸、5300円近辺を横に走る75日移動平均線を上抜いた。同社にとって懸案である傘下の米国携帯通信大手スプリントとTモバイルUSの合併計画に関し、当局の承認が近いとの観測が株価を刺激する形となっている。両社の合併が実現すれば、競争力強化のほか次世代高速通信規格「5G」に絡む基地局投資などでも有利となるだけにマーケットの注目度も高い。売買代金は東証1部上場銘柄でトップ(ETF除く)となっている。

■東エレク <8035>  17,795円 (+525円、+3.0%)

東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> など半導体製造装置関連やSUMCO <3436> 、信越化学工業 <4063> など半導体シリコンウエハーを手掛ける銘柄に買いが流入した。22日の米国株市場ではゴールドマン・サックスのリポートを受け半導体メモリー市況の回復期待が高まり関連株の株価を押し上げた。投資判断引き上げの対象となったアプライドマテリアルズは6%を超える上昇をみせるなど物色人気を博しており、そのほか関連銘柄に幅広く買いが広がった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も2%近い上昇をみせており、この地合いが東京市場にも波及している。

■バルクHD <2467>  547円 (+16円、+3.0%)

バルクホールディングス <2467> [名証C]が反発。22日の取引終了後、米子会社ストラテジック・サイバー・ホールディングス(SCH)が、運営する「CYBERGYM NYC」(米国)において、米大手損害保険会社と協業してサイバーセキュリティー保険一体型トレーニングの提供を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。SCHは、イスラエルのサイバージム社と連携し、サイバーセキュリティー専用トレーニング施設「CYBERGYM NYC」や「CYBERGYM TOKYO」(東京都港区)を運営している。今回のサービス開始により、CYBERGYM NYCのターゲット顧客である重要インフラ企業は、保険会社による費用補助が受けられることからサイバートレーニングを受講しやすくなる一方、保険会社にとっても、サイバートレーニングを通じて被保険者の対処能力が強化されることから、トレーニング費用の補助額を大幅に上回るサイバー攻撃に起因する損害補償額の低減が期待できるとしている。

■日本郵船 <9101>  1,842円 (+50円、+2.8%)

日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> など大手海運株が大きく上値を指向している。業種別騰落率でも海運は33業種中で断トツ。この背景にあるのは、6月中旬以降、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数の上げ足が際立っていること。同指数は6月14日から今月22日まで27営業日で下落した日はわずかに1日のみ。26勝1敗という状況にある。水準も直近は2191まで上昇、これは2013年12月以来の水準で、同指数と株価連動性の高い海運株に投資資金の流入が加速している。

■村田製 <6981>  4,800円 (+116円、+2.5%)

村田製作所 <6981> 、太陽誘電 <6976> など電子部品株が高い。日本時間の23日午前、米メディアを通じ、トランプ米大統領が中国通信機器最大手のファーウェイへの販売許可に同意したと伝わったことで、スマートフォン向けセラミックコンデンサーなどを生産する電子部品メーカーにとって需要回復につながるとの思惑が投資マネーの流入を促している。前日には、ファーウェイが北朝鮮の通信網構築に関与していたとの一部メディア報道を受け、トランプ大統領が調査する意向を示した矢先だけに、ポジティブサプライズとなって空売り筋の買い戻しを誘発する格好となっている。この流れは半導体関連セクター全般にも追い風材料として株高を後押ししている。

■トラスコ中山 <9830>  2,263円 (+48円、+2.2%)

トラスコ中山 <9830> が反発。23日、同社が20年1月に稼働を予定している新たなプロツールの調達サービスである「MROストッカー」と、SAPジャパン(東京都千代田区)のヒト・モノ・サービスの調達業務を支援するクラウドソリューション「SAP Ariba」を連携させることで合意したと発表しており、これが好材料視された。この連携により、MROストッカーからピックアップされた資材の情報と利用実績が、SAP Ariba側に送られ、注文から納品までの一連の作業のデジタル化を実現。SAP Aribaを利用するユーザーは、MROストッカーでの購買・調達情報を自社の購買システムや会計システムで一元管理することができるようになり、蓄積されたデータから最適化された在庫を提案し、需要を予測できるようになるとしている。

■バリューデザイン <3960>  2,144円 (+46円、+2.2%)

バリューデザイン <3960> [東証M]が3日続伸。23日午後0時30分ごろ、経済産業省が19年10月から20年6月まで実施する、消費税率引上げに伴う需要平準化対策「キャッシュレス・消費者還元事業」へ参加し、同事業において還元対象となる加盟店の募集業務を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社は、同事業に「コンソーシアム代表申請事業者」として登録されており、ハウス電子マネー管理システム「バリューカードASPサービス」を導入中、または今後導入する店舗・企業を対象に、同事業への登録申請・各種補助申請などを代行する業務を行う。これにより、各加盟店は申請により、自社での事業者登録やポイント付与実績報告など、各種業務の負担を軽減しつつ、ハウス電子マネーの導入(端末購入)補助や、ハウス電子マネー決済に対して行った消費者還元(ポイント付与)、各種申請の代行業務手数料などへの補助を受けることが可能になるとしている。

※23日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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