リックソフト---IPO企業~社長の横顔~

材料
2019年7月26日 10時15分

「日本企業のモノづくりが海外で勝つために、ツールの力でサポートしていきたいです」と語るのは、リックソフト<4429>の大貫 浩(おおぬき ひろし)社長。ソフトウェア開発のプロジェクト管理ツールで事実上のスタンダードとも言えるAtlassian製品を2009年から販売し、年々成長を続けている。アジアパシフィック地域で販売実績No.1を誇る。

大貫社長は、学生時代からソフトウェア開発に関わってきた。そして大手電機メーカー勤務を経てフリーランスとなりソフトウェア開発のかたわら、海外ソフトウェアの翻訳をボランティアで手掛けるうちに、インターネットで世界中に多くの仲間たちができた。技術力も高い仲間たちの中で知ったのが、ソフトウェア開発プロジェクトの管理ツールであるAtlassian製品だった。

「Atlassian製品は画期的なツールでした。このような優れたツールに投資し、生産性を高めるという考え方が海外にはあった」

当時の日本は、表計算ソフトでスケジュール表を作成し、プロジェクト管理をしている時代。仕様変更に伴う作業の手戻りやスケジュール更新、情報の共有等は進んでいなかった。ソフトウェアのプロジェクト開発を管理する画期的なツールは必ずエンジニアの仕事の効率を高め、開発プロセスを根本から変え、世の中を便利にすると確信した。ダメでもともとの気持ちで、メールでAtlassian本社にコンタクトした。担当者からすぐに返事が来た。

「来週東京に行くから会わないか」

次の週、大貫社長は、ホテルのロビーでAtlassian社のパートナー担当ディレクターとテーブルに差し向いに座っていた。30分で話は決まった。日本で初めての販売パートナーになった瞬間である。

「これで日本企業のモノづくりをもっと強くすることができる。ツールに投資することで、製品開発はもっとスピーディーに効率的に進められるようになる。エンジニアの働き方も根本的に変わる」

もともと、自分でツールを開発したかった。ツールを作る喜びを覚えた学生時代から、ツールへのこだわりがある。

現在、クライアントは大企業を中心に400社を超える。そのうち、100社以上が一部上場企業である。

「将来は自社開発のソフトを、世界中の人に使ってもらうのが夢ですね」と、大貫社長は笑顔で語っていた。

《SF》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.