20日の米国市場ダイジェスト:NYダウ173ドル安、金利低下を嫌気

市況
2019年8月21日 7時46分

■NY株式:NYダウ173ドル安、金利低下を嫌気

米国株式相場は下落。ダウ平均は173.35ドル安の25962.44、ナスダックは54.25ポイント安の7948.56で取引を終了した。米長期金利が再び低下し、売りが先行。イタリアのコンテ首相が辞任を表明し、同国の政局混乱への懸念から欧州株がほぼ全面安となり、米国株も終日軟調推移となった。しかし、明日発表されるFOMC議事録や、23日のパウエルFRB議長の講演を見極めたいとの思惑から下値も限られた。セクター別では小売を除いて全面安となり、特に銀行や保険の下落が目立った。

米10年債利回りが、再び1.6%を下回る水準まで低下し、シティ・グループ(C)、バンクオブアメリカ(BAC)、JPモルガン(JPM)など金融各社が軒並み下落。百貨店のコールズ(KSS)は、既存店売上高が予想を下振れ軟調推移。動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)は、携帯端末のアップル(AAPL)が動画配信サービスの「Apple TV+」を11月までに開始し、60億ドルを投資する事が明らかとなり売られた。一方で、ホームセンターのホーム・デポ(HD)は、決算内容が好感され下期の業績改善を予想する見方から堅調推移。代替肉食品メーカーであるビヨンド・ミート(BYND)は、JPモルガンによる投資判断引き上げを受け上昇した。

大手行が自己資金での投機を制限する「ボルカー・ルール」の規制が一部緩和された。改定案は20年1月1日付で発効されるが、ゴールドマン・サックス(GS)など金融大手の業績に好影響を与えそうだ。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:イタリア首相辞任表明でユーロ買い強まる

20日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円16銭まで下落したのち、106円46銭まで上昇したが、取引終了時点にかけて伸び悩み、106円23銭で引けた。米国債利回りの低下にともなうドル売りが再開した。

ユーロ・ドルは、1.1066ドルに下落後、1.1107ドルまで反発し、1.1101ドルで引けた。イタリアのコンテ首相が辞任を表明したことから、政局不安にユーロ売りが一時優勢となった。しかしながら、首相辞任によって新連立政権、総選挙の可能性が広がり、欧州連合(EU)と財政を巡る議論が再開される可能性は低下したとの見方からイタリア国債相場は上昇し、ユーロを買い戻す動きが広がった。ユーロ・円は、117円58銭まで下落後、118円04銭まで戻した。ポンド・ドルは、1.2080ドルから1.2179ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9808フランから0.9775フランまで下落した。

■NY原油:伸び悩みで56.13ドル、米国株安などが嫌気される

NY原油先物10月限は伸び悩み(NYMEX原油10月限終値:56.13 ↓0.01)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日比-0.01ドルの56.13ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは55.16ドル-56.60ドル。米中対立の早期解消への期待はやや低下したこと、米国株安を嫌気して原油先物は伸び悩んだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 26.72ドル -0.55ドル(-2.02%)

モルガン・スタンレー(MS) 39.90ドル -0.47ドル(-1.16%)

ゴールドマン・サックス(GS)199.98ドル -2.22ドル(-1.10%)

インテル(INTC) 46.60ドル -0.63ドル(-1.33%)

アップル(AAPL) 210.36ドル +0.01ドル(+0.00%)

アルファベット(GOOG) 1182.69ドル -15.76ドル(-1.32%)

フェイスブック(FB) 183.81ドル -2.36ドル(-1.27%)

キャタピラー(CAT) 116.67ドル -0.69ドル(-0.59%)

アルコア(AA) 18.31ドル +0.08ドル(+0.44%)

ウォルマート(WMT) 112.05ドル -1.76ドル(-1.55%)

スプリント(S) 6.80ドル -0.16ドル(-2.30%)

《SF》

提供:フィスコ

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