前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年9月5日 5時30分

■良品計画 <7453>  1,883円 (+68円、+3.8%)

良品計画 <7453> が大幅続伸。3日の取引終了後に発表した8月度の月次概況で、直営既存店売上高が前年同月比12.0%増となり、2ケタ増で4ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。衣服・雑貨では、月前半は梅雨明け以降の気温上昇により、Tシャツ、ポロシャツ、ショートパンツ、帽子など盛夏商品の売り上げが大幅に上昇し、月後半も晩夏商品のシャツやワンピースが人気となった。また、生活雑貨では堅調に推移するキッチン用品、掃除用品、ステーショナリーのファイルボックスに加えて、タオル、ケットが大きく伸長。更に食品も月を通して好調に推移したという。

■協和キリン <4151>  2,001円 (+70円、+3.6%)

協和キリン <4151> が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が3日付で投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を2700円から2800円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、小児・成人X染色体遺伝性低リン血症治療薬Crysvita(一般名「ブロスマブ」)の4-6月の米国患者数が順調に伸びていることとや、米国ノウリアスト(パーキンソン病治療薬)も承認されたことから、本格的な株価見直しのタイミングが近づいていると指摘。また、ノウリアストを業績予想に織り込み、19年12月期営業利益予想を588億8400万円から591億700万円へ、20年12月期を同542億円から581億円へ、21年12月期を同718億円から770億円へそれぞれ上方修正している。更に7-9月決算で、8月から販売開始しているネスプAGの動向と、ネスプ(腎性貧血治療薬)への影響が見えてくれば、ネスプ特許切れの20年12月期業績への影響も見えてくるだろうともしている。

■ディップ <2379>  2,480円 (+86円、+3.6%)

ディップ <2379> が続伸し年初来高値を更新。3日の取引終了後、同社が提供するFAST RPAパッケージ「コボット」が、2200社以上の派遣会社が導入しているユニテックシステム(東京都台東区)の派遣会社向け基幹システム「スタッフナビゲーター」と連携したと発表しており、これが好感された。今回の連携により、「スタッフナビゲーター」を利用する派遣会社は、「コボット」を現場に導入するだけで、「応募対応」「時間外対応」「派遣管理」にかかる繁雑な業務を自動化することができるようになるという。また今後は、ユニテック社が提供する基幹業務システム「キャスティングナビ」にも対応する予定としている。

■任天堂 <7974>  41,580円 (+1,050円、+2.6%)

任天堂 <7974> が売買代金断トツで4日続伸。全体相場とは軌道を異にした上値指向にある。「ニンテンドースイッチ」が同社のドル箱商品として収益を押し上げているが、サイズを8割程度におさえた携帯用ゲーム機「ニンテンドースイッチライト」が今月20日から発売される。既に8月30日から予約受付を開始しているが、クリスマス商戦に向けて市場の期待が大きい。9月中旬に「東京ゲームショウ2019」を控え、ゲーム関連株全般に物色の流れが向きやすくなっていることも、同社株へ短期資金が誘導される背景にある。

■中外薬 <4519>  7,680円 (+180円、+2.4%)

中外製薬 <4519> が3日ぶり反発。7300円台で収れんする13週・26週移動平均線をサポートラインに次第に下値を切り上げている。スイスのロシュ傘下の製薬大手でがん領域に強い。がん免疫薬「テセントリク」と血友病治療薬「ヘムライブラ」が大きく収益に寄与している。特に自社開発新薬のヘムライブラについては市場開拓が進み、ロイヤルティー収入も増勢となっている。業績は17年12月期以降営業大幅増益が続いているが、19年12月期も最高益の大幅更新が有力視されている。

■メイコー <6787>  1,526円 (+34円、+2.3%)

メイコー <6787> [JQ]が4日続伸。3日の取引終了後、ベトナムのEMS会社である十和田ベトナムの株式のうち60.0%を取得し、子会社化すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。十和田ベトナムは、電機通信機器の設計・製造・販売などを手掛ける十和田グループのベトナム現地法人で、電子機器の受託生産に関するEMS事業が主力。今回の子会社化により、メイコーは基板設計・生産から組み立ての一貫生産体制や、ハノイ市での量産体制をより強固なものとすることになり、日系だけではなく外資系顧客も含めた受注の拡大を目指すとしている。なお、同件による20年3月期業績への影響は軽微としている。

■住友鉱 <5713>  3,185円 (+70円、+2.3%)

住友金属鉱山 <5713> が4日続伸。足もとで金とニッケル市況が上昇するなか大手非鉄の同社株に再評価機運が出ている。金関連としては金鉱山として有数の品位を持つ菱刈鉱山(鹿児島県伊佐市)を有しているほか、ニッケル では日本で唯一電気ニッケルを生産しフィリピンなどのニッケル鉱山の権益も持っている。景気減速懸念に伴う金利低下などで金価格は13年4月以来、約6年4ヵ月ぶりの水準に上昇。また、ニッケルは主産国のインドネシアが20年1月から鉱石の輸出を禁止することを表明しており価格は2日には14年9月以来、5年ぶりの水準にまで上がっている。この金とニッケル価格上昇は同社の業績の追い風となることが期待されている。

■ゴルドウイン <8111>  15,010円 (+270円、+1.8%)

ゴールドウイン <8111> が続伸。20日にラグビーワールドカップ日本大会が開幕するのを控えて、関連銘柄への関心が高まっており、オフィシャルスポーツアパレルサプライヤーであるカンタベリーオブニュージーランドジャパンを擁する同社も関連銘柄として物色された。カンタベリー社では、日本代表にジャージを提供。また、ラグビージャージをはじめとした公式ライセンス商品の製造・販売を手掛けている。

■チェンジ <3962>  2,125円 (+37円、+1.8%)

チェンジ <3962> が4日続伸。同社は企業や公共団体向けにITソリューションやデジタル人材育成などを展開、人工知能(AI)関連分野にも積極的に踏み込んでいる。3日取引終了後、同社が出資するAI関連サービス会社のAI CROSS <4476> が東証マザーズへの新規上場を承認されたことを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。

■NEXT REIT <1343>  2,243円 (+22円、+1.0%)

東証REIT指数が5日ぶりに反発。一時、2096.62まで上昇し07年8月以来、12年1ヵ月ぶりの高値を更新した。米8月ISM製造業景況感指数は49.1と好不況の境目である50を割り込んだ。米国景気の先行き不安から日本の10年物国債利回りは、4日一時マイナス0.295%と16年7月以来の水準に下落。長期金利の低下で高利回り商品であるREITには買いが流入した。NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信 <1343> [東証E]やMAXIS Jリート上場投信 <1597> [東証E]といったRETIのETF(上場投信)も新高値に買われた。

■パンパシHD <7532>  1,626円 (+16円、+1.0%)

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス <7532> が3日ぶりに反発。4日付けの日本経済新聞朝刊で「2024年6月期に総合スーパー(GMS)事業の営業利益を今期見通しの3.5倍の420億円程度に伸ばす計画だ」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、完全子会社化したユニーのGMS店舗の「MEGAドン・キホーテ UNY」への業態転換を加速し、収益を上積みする。転換店舗は好採算の住居関連商品の売り上げ比率上昇や客数増で、粗利益が転換前に比べて1.5~2倍程度に増える傾向があるとしており、業績へのインパクトの大きさから期待が高まっている。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.