16日の米国市場ダイジェスト:NYダウ142ドル安、中東情勢悪化を嫌気

市況
2019年9月17日 8時20分

■NY株式:NYダウ142ドル安、中東情勢悪化を嫌気

米国株式相場は下落。ダウ平均は142.70ドル安の27076.82、ナスダックは23.17ポイント安の8153.54で取引を終了した。サウジアラビアの石油施設が攻撃を受け、イランの関与が疑われるなど中東情勢を巡る地政学リスクへの懸念から売りが先行。原油相場が急騰しており、世界経済への先行き不透明感が広がった。一方で、明日から開催されるFOMC(連邦公開市場委員会)の結果を見極めたいとの思惑もあり、下値は限られた。セクター別では、エネルギーや不動産が上昇する一方で自動車・自動車部品や家庭用品・パーソナル用品が下落した。

自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)は、雇用や賃金、福利厚生を巡って約5万人の従業員がストライキに踏みきり下落。ネット小売のアマゾン(AMZN)は、収益性の高い商品を優先して表示するために検索システムに変更を加えていたことが明らかとなり、米議会がハイテク業界を対象に進めている独占禁止法違反の調査で不利になるとの見方から売られた。急激な原油相場の上昇で、航空大手のアメリカン航空(AAL)やユナイテッド・コンチネンタル(UAL)など航空関連銘柄が業績懸念から軟調推移。一方で、エクソン・モービル(XOM)やシェブロン(CVX)などエネルギー関連会社は軒並み上昇した。

アップルの新型iPhoneの予約開始後3日間の予約状況について、複数アナリストが昨年の新製品発表時よりも好調であるとの認識を示している。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:中東情勢悪化で有事のドル買い

16日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円78銭から108円17銭まで上昇して108円15銭で引けた。サウジ石油施設が攻撃されたことを受けて中東の地政学的リスクが上昇したほか、米国による対イラン軍事行動の可能性などを警戒した有事のドル買いが優勢となったほか、米中次官級協議が今週開催されることが明らかになると、米中貿易協議進展への期待もドル買い材料となった。ユーロ・ドルは、1.1036ドルから1.0994ドルまで下落して1.1003ドルで引けた。域内の金利先安感に伴うユーロ売りが優勢となった。

ユーロ・円は、119円03銭から118円69銭まで下落。中国の低調な経済指標が原油高に繋がり世界経済に影響を与えるとの懸念にリスク回避の円買いが優勢となった。ポンド・ドルは、1.2468ドルから1.2399ドルまで下落した。英国の合意ない欧州連合(EU)離脱を懸念したポンド売りが再燃した。ドル・スイスは、0.9906フランから0.9940フランまで上昇した。

■NY原油:大幅高で62.90ドル、サウジアラビアの石油施設攻撃で供給不安高まる

NY原油先物10月限は大幅高(NYMEX原油10月限終値:62.90 ↑8.05)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日比+8.05ドルの62.90ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは58.77ドル-63.38ドル。9月14日に発生したサウジアラビアの石油施設攻撃を受けて中東情勢が悪化し、原油先物は急騰した。石油施設が攻撃されたことでサウジアラビアの石油生産能力は半減し、供給不安が台頭している。イランが石油施設への攻撃に関与しているとの見方があることも警戒されているようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 30.13ドル -0.04ドル(-0.13%)

モルガン・スタンレー(MS) 44.75ドル -0.41ドル(-0.91%)

ゴールドマン・サックス(GS)217.22ドル -2.68ドル(-1.22%)

インテル(INTC) 52.20ドル -0.34ドル(-0.65%)

アップル(AAPL) 219.90ドル +1.15ドル(+0.53%)

アルファベット(GOOG) 1231.30ドル -8.26ドル(-0.67%)

フェイスブック(FB) 186.22ドル -0.97ドル(-0.52%)

キャタピラー(CAT) 133.15ドル -0.63ドル(-0.47%)

アルコア(AA) 22.56ドル -0.33ドル(-1.44%)

ウォルマート(WMT) 115.57ドル -1.86ドル(-1.58%)

スプリント(S) 6.84ドル +0.01ドル(+0.15%)

《ST》

提供:フィスコ

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