前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年10月2日 5時20分

■パイプドHD <3919>  1,728円 (+300円、+21.0%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。パイプドHD <3919> がストップ高。同社は顧客情報管理ソフトをクラウドで提供している。企業のクラウドサービス利用割合が増勢にあり、足もとの業績は絶好調、20年2月期上期(3-8月)の営業利益が前年同期比3.1倍の5億4500万円と大幅な伸びを示しており、これを好感する買いを呼び込んだ。

■燦キャピタル <2134>  59円 (+10円、+20.4%)

燦キャピタルマネージメント <2134> [JQ]が急騰。同社は9月30日、世界的なアーティストのコンサート運営・マネージメントを手掛けるiMeエンターテインメント・グループ・アジア(香港)とファイナンス・パートナシップに関する覚書を締結したと発表。これが材料視されたようだ。同社はこれまで培ってきた金融ノウハウを最大限に活用することで、iMe社が開催・運営する個別のライブエンターテインメント・プロジェクトへの共同投資を行い、一層の収益性向上に寄与するファイナンスパートナーとしての役割を担うとしている。

■東海ソフト <4430>  2,178円 (+369円、+20.4%) 一時ストップ高

東海ソフト <4430> [東証2]が一時ストップ高。9月30日、同社が10月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に発表した20年5月期第1四半期(6-8月)の営業利益(非連結)は1.1億円となった。

■ノムラシス <3940>  634円 (+100円、+18.7%) ストップ高

東証1部の上昇率2位。ノムラシステムコーポレーション <3940> が4日続急騰、戻り足に弾みがついてきた。独SAPのERPソフトに特化したシステム導入コンサルティングを手掛け、RPA分野に力を入れている。9月9日に国内大手広告代理店のグループ企業からRPA開発案件を受注、19日には濾過フィルター技術を主軸とする国内大手メーカーからRPAライセンス契約を受注したことを発表した。更に直近では27日に人材紹介サービス企業からRPAライセンス契約を受注したことを開示、矢継ぎ早に実績を伸ばしており、これが株価を刺激する格好となった。

■オリバー <7959>  2,730円 (+426円、+18.5%)

オリバー <7959> [名証2]が4日続急騰。名証2部へ上場する同社は30日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、10月7日付で東証1部市場へ上場することになったと発表した。名証でも同日に1部市場に指定され、東証との重複となる。東証1部上場に伴うTOPIX組み入れへの期待が膨らんだ。同社は、愛知県岡崎市に本社を置く業務用インテリアの大手。

■ストライク <6196>  3,395円 (+486円、+16.7%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率3位。ストライク <6196> が3日続急騰で連日の年初来高値更新。30日取引終了後に20年8月期業績予想を発表した。売上高が前期比23.6%増の62億7500万円、営業利益が同18.6%増の22億3700万円、最終利益が同24.2%増の16億6700万円と収益ともに過去最高となる見込みだ。同社はインターネットを活用したマッチングシステムを強みとするM&A仲介業務を展開し、これまで5期連続の増収増益を達成しているが、今期は更に中小企業・中堅企業への営業強化を通じた成約率向上、7月から開始したM&Aオンラインの3つの新サービスの収益化を見込むことで業容拡大を目指す。

■アダストリア <2685>  2,765円 (+336円、+13.8%)

東証1部の上昇率5位。アダストリア <2685> が急反騰。9月30日大引け後に発表した20年2月期上期(3-8月)の連結経常利益が前年同期比12倍の69億8700万円に急拡大して着地したことが買い材料視された。前期不振だった「グローバルワーク」など基幹ブランドの販売回復で増収を確保したことが寄与。値引き販売の抑制で採算が改善したことに加え、EC関連販促費用の抑制や前年同期に計上したのれんの償却がなくなったことで利益が急改善した。繁忙期である下期を前に通期計画の100億円に対する進捗率は69.9%に達しており、業績上振れを期待する買いなどが向かった。

■ジオスター <5282>  346円 (+38円、+12.3%)

ジオスター <5282> [東証2]が4連騰で底値離脱の動き。今秋に消費増税を受けた景気対策として補正予算編成が期待されるなか、国土強靱化の国策テーマを背景とした公共投資拡大への思惑が高まっている。同社はトンネルの内壁材であるセグメントでトップシェアを有し、共同溝向け土木製品でも強みを持ち、国土強靱化の有力関連株として頭角を現してきた。有配企業にも関わらずPBR0.5倍と解散価値の半値水準に放置されており、水準訂正期待が高まっている。

■ギガプライズ <3830>  3,325円 (+275円、+9.0%)

ギガプライズ <3830> [名証C]が8連騰で、年初来高値を更新。同社は1日、ミサワホーム <1722> と集合住宅向けISPサービス「ベルリード・ネット」の供給を目的とした契約を結んだと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。「ベルリード・ネット」は、ギガプライズが提供する集合住宅向けインターネット接続サービスで、24時間365日のサポート体制を提供している。

■日本プロセス <9651>  840円 (+66円、+8.5%)

日本プロセス <9651> [JQ]が3日続急伸。同社は独立系のシステム開発会社で業績は好調に推移している。30日取引終了後に発表した19年6-8月期決算は営業利益が前年同期比40%増の1億7200万円と高変化を示した。更に、発行済み株式数(自社株を除く)の2.0%にあたる20万株、2億円を上限に自社株買いを実施することも発表(買い付け期間は10月1日から12月30日まで)しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。 

■ビリングシス <3623>  1,656円 (+127円、+8.3%)

1日から消費税が8%から10%に引き上げられた。消費増税に際し、政府は景気失速懸念を払拭するため、「軽減税率」の導入と合わせ「ポイント還元制度」を支援することで、世界に後れを取っていると言われるキャッシュレス社会の推進を目指している。キャッシュレス決済に絡む銘柄については、これまでも注目を集めてきたが、消費増税がスタートした1日の関連銘柄の株価はまちまち。目立った動きでは、決済業務支援を行うビリングシステム <3623> [東証M]が、一時前日比163円高の1692円まで買われた。また、関連銘柄の中核として注目を集めてきたGMOペイメントゲートウェイ <3769> は小幅反発。9月17日につけた直近安値6330円から切り返し7300円付近でもみ合った。システム開発会社でコンビニ収納代行業務も展開する電算システム <3630> も小幅反発となった。無人レジ関連では東芝テック <6588> は堅調、スマレジ <4431> [東証M]は続落だった。消費増税となった1日、関連銘柄に大幅な値動きを見せるものは少なく、今後の状況をみたいという様子見気分も漂っている。

■しまむら <8227>  9,160円 (+600円、+7.0%)

東証1部の上昇率9位。しまむら <8227> が4日ぶり急反発。同社は9月30日大引け後に20年2月期上期(3-8月)の連結業績を発表。営業利益が前年同期比0.3%増の143億5500万円と増益を確保したことが好感された。また、決算発表を受けて、SMBC日興証券が9月30日付でしまむらの目標株価を7300円から8000円に引き上げたことも評価材料となった。リポートでは、直近3ヵ月の第2四半期(6-8月)は売り上げが低調だったものの、粗利率改善などで23%営業増益と日本経済新聞の観測内容を上振れしたことを評価。大幅増益は仕入抑制が背景とし、一巡後に向けて売上抜本策を望むと指摘している。

■フェリシモ <3396>  1,060円 (+69円、+7.0%)

カタログ通販大手のフェリシモ <3396> が3日ぶり急反発。同社は9月30日大引け後に業績修正を発表。20年2月期上期(3-8月)の連結経常損益を従来予想の2億4500万円の赤字から1億7900万円の黒字に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなったことが買い材料視された。新規事業の分野で外部サイトでのファッションアイテムの販売が低調だったものの、梱包仕様の変更や予定出荷数の減少により、出荷関連コストが計画を大きく下回ったことが寄与。上期に予定していた広告時期を変更したことなども利益上振れの要因となった。なお、通期の経常利益は従来予想の1億9500万円を据え置いた。

※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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