前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年10月3日 5時30分

■EAJ <6063>  1,315円 (+300円、+29.6%) ストップ高

日本エマージェンシーアシスタンス <6063> [JQ]がストップ高。同社は1日、厚生労働省から「医療機関における外国人対応に資する夜間・休日ワンストップ窓口事業」の実施事業者に選定されたと発表。これが材料視されたようだ。今回受託した業務は、都道府県が独自に対応体制を準備することが難しい平日の夜間と休日の窓口業務を全国規模で担い、都道府県の窓口事業を補完するもの。同社ではこれを機に、その他各機関への外国人患者対応などのサービス事業を更に大きく展開するとしている。

■アトラ <6029>  415円 (+80円、+23.9%) ストップ高

東証1部の上昇率トップ。アトラ <6029> がストップ高。東京証券取引所は1日の取引終了後、同社株を東証1部から同2部へ指定替えする猶予期間から解除すると発表した。9月の時価総額が上場廃止基準に定める所要額(20億円)以上となったため。同社は8月末の時価総額が20億円未満となり、上場廃止猶予期間に入っていた。

■アプリックス <3727>  291円 (+44円、+17.8%)

アプリックス <3727> [東証M]が続急騰。同社は1日取引終了後、子会社スマートモバイルコミュニケーションズが次世代通信技術のクラウドSIMを使用する新サービス「めっちゃWiFi」の提供を開始することを発表、これを材料視する短期資金の買いを呼び込んだ。

■シノプス <4428>  3,030円 (+456円、+17.7%)

シノプス <4428> [東証M]が急反騰。1日大引け後、エイジス <4659> [JQ]と棚卸サービスで業務提携すると発表しており、これを好感する買いが向かった。今回の業務提携を通じ、小売業の棚卸から発注まで全てを自動化するワンストップ自動発注サービス「sinops-BPO」の提供を目指す。両社の強みを組み合わせ、自動発注サービスと店頭作業を一体化した新サービスを開発するほか、人手不足の解消とロス削減の同時実現、ITと人的リソースを組み合わせた定期巡回型の賞味期限チェックによる食品ロスの削減などの効果を狙うとしている。

■パイプドHD <3919>  1,922円 (+194円、+11.2%)

東証1部の上昇率4位。パイプドHD <3919> が続急騰。1日ストップ高に買われたのに続き、2日も急騰し、連日で上場来高値を更新した。9月30日に発表した20年2月期上期(3-8月)の連結経常利益が前年同期比3.2倍の5億5100万円に拡大したことを好感する買いが続いている。上期は業務効率化ニーズの高まるなか、主力のデータ管理プラットフォーム「スパイラル」のアカウント数が増加したほか、インターネット広告の代理販売やアフィリエイトASP一括管理サービスを手掛ける広告事業の業績も大きく伸びた。20年2月期は前期までの先行投資の収穫期として、経常利益は前期比3.1倍の11億9000万円と3期ぶりの最高益を見込む。上期業績がほぼ計画通りの着地となったことで、通期の最高益達成への期待感が高まっている。

■サニーサイド <2180>  1,004円 (+97円、+10.7%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率5位。サニーサイドアップ <2180> が続急騰、一時ストップ高まで買われた。同社は2日、米レッドハバスと国内外での総合的マーケティング・ソリューションの提供について業務提携することで合意したと発表。これが株価を刺激したようだ。レッドハバスは、世界最大級のグローバル・コミュニケーション・グループであるハバスグループのPR・コミュニケーション部門を担当している企業。サニーサイドは業務提携により、レッドハバスのネットワークを通じ、米国や欧州、アジア太平洋圏の企業が日本市場に進出する際に、優先的に案件を獲得することが可能になるとしている。

■神戸物産 <3038>  5,850円 (+550円、+10.4%)

東証1部の上昇率6位。神戸物産 <3038> が大幅高で5500円近辺を横に走る75日移動平均線を突き抜けてきた。低価格路線を武器にした「業務スーパー」を展開、積極的な店舗戦略で業績は拡大基調を続けている。世界40ヵ国からの輸入ルートを持ち、プライベートブランド商品の比率が高い。また、食品加工工場の拠点数は国内トップクラス。19年10月期営業利益は前期比5%増の165億円を見込むが、第3四半期時点の進捗率から上振れる可能性が意識されているもよう。

■エーアイテイー <9381>  1,066円 (+97円、+10.0%) 一時ストップ高

東証1部の上昇率7位。エーアイテイー <9381> が続急騰、一時ストップ高。1日取引終了後、20年2月期第2四半期(3-8月)の連結利益予想の増額修正を発表したことが好感された。営業収益は234億円から224億5000万円(前年同期比72.7%増)に修正したものの営業利益は5億9000万円から7億6000万円(同6.6%増)、純利益は4億4000万円から6億2000万円(同17.6%増)に見直した。同社は関西地盤の国際貨物輸送企業。国内消費の伸びの弱さとアパレルを中心に国際貨物の荷動きが鈍かったことから営業収益は予想を下回ったが、利益面では輸送での仕入れコストが上昇基調にあるなか、販売価格の転嫁などに努めた。また、販売費および一般管理費の減少を進めたことも寄与した。20年2月通期業績は従来予想を据え置いたが、修正する必要が生じた場合は速やかに開示するとしている。

■ブシロード <7803>  3,495円 (+305円、+9.6%)

ブシロード <7803> [東証M]が続急伸。同社が1日、劇場版アニメーション「Bang Dream! FILM LIVE」の興行収入が9月29日に2億円を突破したと発表したことが買い材料視された。「Bang Dream!(バンドリ)」はキャラクターとライブがリンクする次世代ガールズバンドプロジェクトで、アニメ、ゲーム、リアルライブなどのメディアミックスを展開している。キャラクターのライブシーンを中心に制作された劇場版は9月13日から全国56館で公開され、鑑賞したファンによるリピーター需要も期待されている。また、スマートフォン向けゲーム「バンドリ ガールズバンドパーティ!」は提供開始から3年目の10月現在、国内ユーザー数が1000万人を突破するなど、バンドリは自社IPの柱に育っている。

■トビラシステムズ <4441>  6,690円 (+530円、+8.6%)

トビラシステムズ <4441> [東証M]が続急伸。9月30日に8月度「迷惑情報フィルタサービス」月間利用者が342万9446人と前月比で6.1%増となったと発表したことが引き続き材料視された。月間利用者数は、同社の製品・サービスを利用しているユーザーのうち、電話番号リストの自動更新またはアプリの起動などにより、月に1回以上、同社サーバへのアクセスを行ったユーザー数。2017年11月以来、月間利用者数は21ヵ月連続で前月を上回って伸び続けており、収益拡大を期待する買いが向かった。

■トランザス <6696>  910円 (+68円、+8.1%)

トランザス <6696> [東証M]が大幅に4日続伸。2日午前、凸版印刷 <7911> と共同でホテル向けインフォメーションサービスの提供を開始すると発表しており、これを好材料視する買いが向かった。ホテルの客室テレビにスティック型端末を挿入するだけで、施設インフォメーションや周辺観光情報、クーポンなどの提供を可能にするサービスの販売を始める。凸版印刷の「旅道プラットフォーム」とトランザスのホテル向けコンテンツ配信システム「NGH」を連携して開発した。人手不足が深刻化するホテル業界の需要取り込みが期待される。

■ストライク <6196>  3,595円 (+200円、+5.9%)

ストライク <6196> 、M&Aキャピタルパートナーズ <6080> などM&A関連株に投資資金が流入。自民党税制調査会がM&Aに対する減税を検討すると伝わったことが物色人気を後押ししている。ストライクは1日に好決算発表を受け一時ストップ高に買われる人気となったが、2日も目先筋の利益確定売りをこなし連日の新高値。M&Aキャピも4日続伸で2日は一時7000円大台を回復した。

■VIX短先物 <1552>  8,400円 (+420円、+5.3%)

国際のETF VIX短期先物指数 <1552> [東証E]が急反発。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。1日の米VIX指数は1日に比べ2.32(14.29%)ポイント高の18.56に上昇。9月の米ISM製造業景況感指数は47.8と市場予想(50.1)を下回り、約10年ぶりの水準に低下した。米国の景気減速懸念が高まるなか、同日のNYダウは343ドル安と大幅下落した。これを受け、2日の国際VIX短期先物は急伸した。

■サイステップ <3810>  1,066円 (+51円、+5.0%)

サイバーステップ <3810> [東証2]が急反発。商いを膨らませ一時13%高と値を飛ばし、1100円台まで上値を伸ばした。格闘ゲームなどで強みを持つオンラインゲームの大手。クレーンゲームアプリ「トレバ」が好人気で収益押し上げ期待を担っている。20年5月期営業利益は前期比2.7倍の5億円を見込み、21年5月期も利益成長は継続する可能性が高い。ここゲーム関連株に人気化するものが相次いでおり、内容の良い同社株にも出遅れ感から物色の矛先が向いている。

■フェニックスB <6190>  997円 (+42円、+4.4%)

フェニックスバイオ <6190> [東証M]が大幅続伸となっている。同社は1日、日立ハイテクノロジーズ <8036> が製造する薬物動態分析技術(D-PREX)用細胞間接着制御試薬キットの販売を開始すると発表。D-PREX試薬の販売は、自社の新鮮ヒト肝細胞「PXB-cells」の販売相乗効果及び販路拡大が主な目的。PXB-cellsにD-PREX試薬を組み合わせて分析することにより、肝細胞の細胞間接着を維持することができ、肝臓の組織により近い状態で、評価したい医薬品の細胞への取り込み・排泄、代謝を同時に評価できる。

■マーケットE <3135>  2,857円 (+89円、+3.2%)

マーケットエンタープライズ <3135> [東証M]が大幅反発。1日大引け後、農業総合研究所 <3541> と農業生産者支援のための業務提携を締結したと発表したことが買い材料視された。今回の提携によって、両社は農業の課題の一つである、農業生産者が安定的かつ持続的に農業を続けられるための環境の構築に一層貢献していくという。業務提携の第1弾として、農総研の登録生産者約8500人に向けた、中古農機具の買い取りサービスを開始する。農機具の買い取り販売は同社の注力分野であり、事業拡大につながるとの期待感もあるとみられる。

■メニコン <7780>  3,925円 (+85円、+2.2%)

メニコン <7780> が続伸。2日午後1時頃、同社がイタリアのコンタクトレンズおよびケア用品の製造販売会社SOLEKO S.p.A.の株式を取得し完全子会社化したと発表したことが買い材料。欧州で第2位の使い捨てコンタクトレンズ市場であるイタリアに販売子会社を保有することで、同社の海外売上の6割を占める欧州で販売ネットワークを強化し、グローバル展開を加速する。なお、同社では2020年3月期の連結業績に与える影響は軽微としている。

■森永乳業 <2264>  4,215円 (+80円、+1.9%)

森永乳業 <2264> 、プリマハム <2281> 、サントリー食品インターナショナル <2587> など食品株に高いものが目立つ。全般相場は世界景気減速への警戒感から下値を探る展開となっているが、輸出株に売り圧力が強い一方、為替や海外市場の影響を受けにくい内需のディフェンシブストックに資金がシフトされている。消費税引き上げは収益面でネガティブ材料ながら、事前に織り込みが進んでおり、株価指標面で割安な銘柄も多いことで下値抵抗力の強さを発揮している。

■資生堂 <4911>  8,724円 (+135円、+1.6%)

資生堂 <4911> が全般軟調相場のなか買い優勢の展開。主力輸出株に売りがかさむなか、ディフェンシブストックの切り口で投資資金が向かっている。中国の景気減速がいわれるなかも高級化粧品の需要は衰えず、19年4-6月期営業利益は300億円強と前年同期比2割以上の伸びを示している。中間期時点では小幅減益ながら、対通期進捗率は57%に達している。株式需給面では売り長で信用倍率は0.17倍、日証金では逆日歩がついており、これが株価に浮揚力を与えている。

■OLC <4661>  16,480円 (+165円、+1.0%)

オリエンタルランド <4661> が3日ぶりに反発。1日大引け後、東京ディズニーランド及び東京ディズニーシーの19年度上半期(4-9月)入園者数(速報)を発表。入園者数は前年同期比1.4%増の1573万5000人となり、過去最高を記録したことが好感された。上半期入場者数の過去最高更新は18年度に続いて2年連続となる。東京ディズニーシーにオープンした新アトラクション「ソアリン:ファンタスティック・フライト」が好評だったことに加え、2パークで開催した春のスペシャルイベント「ディズニー・イースター」など、季節感あふれるスペシャルイベントも人気を集めた。

■東応化 <4186>  4,165円 (+40円、+1.0%)

東京応化工業 <4186> が全般地合い悪に抗して続伸、連日の年初来高値更新と気を吐いている。人工知能(AI)やIoTの普及加速を背景に半導体の微細化ニーズは引き続き旺盛で、最近は世代露光技術として注目されるEUV(極端紫外線)が注目を集めている。そうしたなか、半導体フォトレジストのトップメーカである同社はEUV向けレジストなど最先端商品で需要を捉えており、来期以降の業績回復を先取りする形で投資マネーが流入している。

※2日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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