前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

注目
2019年10月4日 5時20分

■Vコマース <2491>  1,498円 (-151円、-9.2%)

東証1部の下落率3位。バリューコマース <2491> が続急落。SMBC日興証券が2日付で投資判断「2」を継続しつつ、目標株価を2950円から2000円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券によると、ヤフーショッピング取扱高成長率に対してSTORE’s R∞の売上高の伸び率が上回ることや、Zホールディングスグループとの新たな協業に関するニュースフローが挙げられるが、どちらも今期においては期待できないと指摘。19年12月期の連結営業利益を51億5000万円から48億1000万円へ、20年12月期を60億2000万円から52億7000万円へ、それぞれ従来比で6.6%、12.5%下方修正した。

■ファストリ <9983>  61,280円 (-2,480円、-3.9%)

ファーストリテイリング <9983> が大幅反落。全体相場の下落で同社株にも売りが先行した。また、2日取引終了後に発表された9月の国内ユニクロ事業の既存店およびEコマースの売上高速報は、前年同月比4.2%減と2ヵ月ぶりに前年実績を下回った。9月は気温が高く推移したことから、既存店売上高は減収となった。

■国際石開帝石 <1605>  939.5円 (-36.1円、-3.7%)

国際石油開発帝石 <1605> 、石油資源開発 <1662> など資源開発関連やJXTGホールディングス <5020> など石油株が総じて軟調。ADP全米雇用リポートを受け2日の米株市場は波乱含みの下げとなったが、原油市況も世界景気減速に対する思惑から下げ基調を強め、WTI原油先物価格は7日続落、98セント安と大幅な下げで52ドル64セントまで水準を切り下げた。これを背景に米株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が売り込まれ全体指数の下げを助長した。この流れが東京市場にも波及している。

■双葉電 <6986>  1,291円 (-47円、-3.5%)

双葉電子工業 <6986> が大幅続落。2日大引け後、20年3月期第2四半期に投資有価証券評価損として2億3300万円を計上すると発表しており、これを嫌気する売りが向かった。保有する投資有価証券のうち、時価が著しく下落している上場株式について、減損処理による投資有価証券評価損を計上する。なお、20年3月期の連結業績予想については現在精査中とし、修正が必要になった場合は速やかに公表するとしている。

■TSIHD <3608>  585円 (-20円、-3.3%)

婦人服大手のTSIホールディングス <3608> が大幅反落。2日取引終了後に20年2月期第2四半期(3-8月)業績を発表。売上高は818億4700万円(前年同期比8.8%増)、営業損益は1億6400万円の赤字(前年同期1億8600万円の赤字)、最終損益は10億5300万円の黒字(同3億6200万円の赤字)と高変化を見せた。EC事業を引き続き強化する一方、販管費抑制策が奏功し収益を牽引した。しかし、最終利益段階で予想していた23億円の黒字には届かなかったことで嫌気される形で売りが先行した。

■トヨタ <7203>  6,982円 (-177円、-2.5%)

トヨタ自動車 <7203> や日産自動車 <7201> など自動車株が安い。2日のニューヨーク市場で、米景気減速懸念が強まるなかNYダウが大幅続落。リスク回避姿勢が強まり為替市場では円高が進行していることも嫌気された。9月の米自動車販売はトヨタ、日産ともに前年同月比で2ケタ減となったことも警戒されている。

■SBG <9984>  4,115円 (-85円、-2.0%)

ソフトバンクグループ <9984> が続落。9月中旬を境に4700円近辺のもみ合いを下放れており、3日は4000円トビ台まで水準を切り下げ大台割れを意識する展開。売買代金は全上場銘柄を通じてトップ(ETFは除く)となっている。本体及びソフトバンク・ビジョン・ファンドで100億ドル以上を投資するシェアオフィス大手ウィーカンパニーの経営問題が引き続き同社株の売り材料となっている。ウィーカンパニーは上場申請の取り下げで資金繰りが懸念されており、これをSBGが支援する形となった場合の資金負担の思惑も株価にネガティブに働いている。株式需給面では東証信用倍率が11倍強と大幅に買い長で、4000円台を大きく割り込んだ場合は個人投資家の投げを誘発する可能性も指摘されている。

■サカイ引越 <9039>  6,200円 (-100円、-1.6%)

サカイ引越センター <9039> が反落。同社は2日前引け後に月次売上高を発表。9月の売上高は前年同月比5.7%増の64億3300万円と好調、今上期(4-9月)は月次ですべて前年実績を上回った。ただ、株価は9月に入ってから水準を切り上げていたこともあって、目先は利益を確定する動きも出ているようだ。

■三菱UFJ <8306>  541.9円 (-8.1円、-1.5%)

三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> などメガバンクが売りに押される展開。ここ、米景気の減速懸念を背景に米長期金利が連日低下している。2日に米10年債利回りは終値ベースで1.60%台を下回り、1.597%まで低下。米株市場ではJPモルガンやゴールドマン・サックスなどの大手金融株が軒並み安となった。東京市場でも、米国事業における運用環境の悪化を嫌気する形でメガバンクは目先筋の売りを誘発している。

※3日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.