前週末4日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年10月7日 5時30分

■日エンター <4829>  287円 (+59円、+25.9%)

東証1部の上昇率トップ。日本エンタープライズ <4829> が急反騰、年初来高値を更新した。同社は3日、トヨタ自動車 <7203> などが出資するMONET Technologies(モネ・テクノロジーズ)が設立した、モビリティイノベーションの実現に向けた企業間の連携を推進する「MONETコンソーシアム」に参画したと発表。今後の展開などが期待されているようだ。同社は参画目的として、渋滞情報など交通情報を提供するほか、自動運転の実証実験を行う自社グループが、業界・業種を問わず多くの事業者と連携することで、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)に関連した新たな価値創造や事業領域の拡大を目指すためとしている。また同日には、トラディション日本(東京都港区)との報酬を巡る訴訟について、和解が成立したことも明らかにしている。

■レイ <4317>  641円 (+100円、+18.5%) ストップ高

レイ <4317> [JQ]がストップ高。3日大引け後、20年2月期上期(3-8月)の連結経常利益を従来予想の1.5億円→5.4億円に3.6倍上方修正したことが買い材料視された。映像機器レンタル部門の受注が改善したほか、第3四半期に売上計上を予定していた案件の一部前倒しも収益を押し上げた。適正利益の確保やコスト管理の徹底、経費削減に注力したことも上振れに貢献した。併せて、通期の同利益を従来予想の6.5億円→9.5億円に46.2%上方修正。従来の26.3%%減益予想から一転して7.7%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

■アマガサ <3070>  523円 (+80円、+18.1%) ストップ高

アマガサ <3070> [JQG]が連日ストップ高に買われ、年初来高値を更新した。2日の取引終了後、クルーズ <2138> [JQ]子会社のCROOZ LOGISTICSと、倉庫内物流業務のうち一部を業務委託する契約を締結したと発表。引き続きこれを好材料視した買いが入った。今回締結した契約は、アマガサが進める物流の外部委託による在庫一元管理とチャネル連携にかかる施策の一環として実施するもので、オムニチャネル化や販売ロスの抑制、顧客満足度の向上、売上高の増加を図るのが狙い。なお、同件が業績に与える影響は現在精査中としている。

■霞ヶ関C <3498>  3,280円 (+500円、+18.0%) ストップ高

霞ヶ関キャピタル <3498> [東証M]がストップ高。3日大引け後、19年8月期の連結経常利益を従来予想の5.1億円→6.3億円に24.2%上方修正。増益率が49.7%増→86.0%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。太陽光発電案件を開発段階で売却した影響で売上高は計画を大幅に下回ったものの、開発原価が減少し、営業利益は上振れ着地した。不動産を保有しない開発コンサルティングスキームを構築したことで、不動産開発に伴う資金調達が不要となり、金利負担が大幅に減少したことも利益を押し上げた。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の30円→40円(前の期は無配)に増額修正したことも好感された。

■レオクラン <7681>  4,820円 (+700円、+17.0%) ストップ高

レオクラン <7681> [東証2]が連日のストップ高。同社は医療器機の専門商社で2日に東証2部市場に新規上場(IPO)している。初値は公開価格(2700円)を8.1%上回る2920円だった。1日に新規上場したパワーソリューションズ <4450> [東証M]の初値は公開価格に比べ2.6倍と急騰したことに比べ、レオクランには出遅れ感があるとの見方から買いが集まっている。4日で上場3日目を迎えた同社の株価は足もとでは公開価格に比べ80%近く上昇したが、値動きの軽い直近IPO銘柄として一段の上値追い期待も出ている。

■サイバネット <4312>  735円 (+65円、+9.7%)

東証1部の上昇率2位。サイバネットシステム <4312> が大幅高で3日続伸。3日の取引終了後、企業のイノベーション活動を早期に定着させるための企業内ナレッジサイト「Goldfireポータル」の販売を開始したと発表しており、これが好材料視された。「Goldfireポータル」は、英IHSマークイット社が開発した、持続的なイノベーションの実現を支援する仕組みを提供するソリューション「IHS Goldfire」の販売・サポートで培ってきたノウハウをもとに、サイバネットが自社開発したナレッジサイト。「IHS Goldfire」活用に必要なナレッジや操作方法が豊富に盛り込まれており、効果的な技術調査方法を入手しやすくなることでアイデア発想を促し、日常的にイノベーションを起こす環境を提供するとしている。

■マルカ <7594>  2,160円 (+144円、+7.1%)

東証1部の上昇率5位。マルカ <7594> が3日ぶりに急反発。同社は3日取引終了後に、16万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.85%)、4億円を上限とする自社株取得枠を設定したと発表。株主への利益還元と資本効率の向上、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためで、取得期間は4日から来年5月31日までとなっている。同時に19年11月期第3四半期累計(18年12月-19年8月)の連結決算も発表し、売上高は500億8000万円(前年同期比7.6%増)、営業利益は19億5200万円(同12.2%増)で着地した。主力の産業機械部門は自動車関連業界向けに工作機械の販売が好調だったほか、建設機械部門も堅調だった。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■リオン <6823>  2,501円 (+163円、+7.0%)

東証1部の上昇率6位。リオン <6823> が5日ぶり急反発。東海東京調査センターが3日、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を2900円から3150円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同センターでは、第1四半期(4-6月)決算を受けて、主力の補聴器や医用検査機器が予想以上に好調と評価。20年3月期の営業利益を前年比14.7%増の31億円と、会社計画の28億円を上回ると予想している。また、21年3月期営業利益は同15.2%増、22年3月期は同17.6%増と高成長持続を見込んでいる。

■NTTDイン <3850>  3,445円 (+215円、+6.7%)

エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート <3850> [東証2]が4日ぶりに急反発。3日の取引終了後、独シグナビオ社とプロセスマイニングツールのパートナー契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。今回のパートナー契約締結は、業務プロセスのデジタル化による働き方改革の実現を顧客に展開することが目的。NTTDインでは、プロセスマイニングによる業務プロセスの見える化と分析ツールの大手ベンダーであるシグナビオ社の「Signavio Process Manager(SPM)」を利用したDXアプローチメソッド「IM-Quick Win」を構築。この普及により、3年で20件のBPM(ビジネスプロセス・マネジメント)プロジェクトの受注を計画しているという。

■ジオスター <5282>  383円 (+20円、+5.5%)

ジオスター <5282> [東証2]が商いを伴い7連騰と異彩の上げ足。3日は全体相場が波乱展開で値を下げるなか逆行高をみせたが、4日も投資資金の攻勢が続いている。株価は2017年3月以降の2年半にわたる長期下落トレンドから脱却した格好となっている。今月もしくは11月に補正予算の編成が期待されるが、国土強靱化をテーマに公共投資拡大への思惑が強まっている。同社はトンネルの内壁材であるセグメントでトップシェアを有するほか、共同溝向け土木製品でも高い競争力を持ち、同関連最右翼として人気化している。PBRは依然として0.6倍と割安感が強い。

■アイリッジ <3917>  875円 (+45円、+5.4%)

アイリッジ <3917> [東証M]が急反発。同社は4日、フィンテック事業を展開している子会社のフィノバレーが、みずほフィナンシャルグループ <8411> などが主催した「J-Coin Pay ビジネスコンテスト2019」で最優秀賞を受賞したと発表。今後「J-Coin Pay」を活用した新たなサービスの実現に向けて、「みずほ」などとの具体的な協業実現に向けて検討を進めるとしており、これが材料視されたようだ。「J-Coin Pay」は、「送る」「送ってもらう」「支払う」というお金に関するさまざまな行為がスマホ上で完結できるほか、金融機関の預金口座の入出金(“アプリにチャージ/口座に戻す”機能)についてもスマホ上のアプリを使い「いつでも・どこでも・無料」でできる、QRコードを活用したスマホ決済サービス。一方、フィノバレーは、地域やコミュニティーを活性化するためのデジタル地域通貨の企画・開発・運用を多数支援しているほか、金融機関や行政との連携についても独自の実績を積み重ねている。

■アイスタイル <3660>  749円 (+33円、+4.6%)

アイスタイル <3660> が6日ぶりに大幅反発。4日付の日本経済新聞朝刊で「子会社で化粧品のセレクトショップ『アットコスメストア』を運営するコスメネクスト(東京都港区)は、年内に東京・原宿に開く旗艦店に動画配信スタジオやイベントホールを設ける」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、ギャップジャパン(東京都渋谷区)が5月に閉めた、JR原宿駅前の大型店の跡地に設置するという。動画配信やインフルエンサーとの交流など多様な体験ができる店舗にする予定で、オンラインと実店舗などの情報共有にも力を入れ、旗艦店での顧客の体験をオンラインや別店舗で生かせる仕組み作りを進めるとしている。

■日本ハム <2282>  4,505円 (+165円、+3.8%)

日本ハム <2282> が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は3日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエイト」へ引き上げた。目標株価は4400円から5000円に見直した。加工事業と豪州事業の業績好調継続に加えて、全社利益の約8割を構成する食肉事業のボトムアウトにより21年3月期は2ケタ増益を予想している。食肉事業は「天災などによるサプライチェーン被災からの復旧」「国産鶏肉価格の需給好転による価格上昇」で業績浮上を予想。アフリカ豚コレラの影響では、中国国内での豚肉在庫過多一巡が20年年初から想定され、世界の食肉需給タイト化につながるとみている。20年3月期の連結営業利益は会社予想と同水準の400億円を見込み、21年3月期の同利益は今期推定比12.5%増の450億円を予想している。

■平和不 <8803>  2,623円 (+74円、+2.9%)

平和不動産 <8803> が5日続伸。3日の取引終了後、日本資産運用基盤グループ(東京都中央区)と新興・外資系金融事業者の支援で業務提携を行うことで基本合意したと発表しており、これが好感された。今回の提携は、新たに金融事業に参入する新興金融事業者や、海外から日本に進出する資産運用会社などに対して、オフィス提供から金融商品取引業登録のサポート、コンプライアンス業務をはじめとするミドルバックオフィス業務の外部受託サービスの提供など、事業の立ち上げや運営を総合的かつ効率的にサポートするのが狙い。両社では今回のパートナーシップを通じて、金融ビジネスエコシステムの更なる活性化に注力するとしている。

■エムスリー <2413>  2,617円 (+62円、+2.4%)

エムスリー <2413> が3日ぶり反発。同社は4日、塩野義製薬 <4507> と疾患課題解決を目的とした合弁会社「ストリーム・アイ」を設立したと発表。出資比率は、塩野義薬が51%、エムスリーが49%。合弁会社では、両社が持つ強みを持ち寄り、デジタル技術を活用した情報提供と、既存のリアルな活動を通した情報提供を融合した新しい情報提供モデルの確立を目指すとしている。

■アンファク <7035>  2,177円 (+49円、+2.3%)

and factory <7035> [東証M]が7日ぶりに反発。4日、IoT体験型宿泊施設であるスマートホステル「&AND HOSTEL」の9号店「&AND HOSTEL KURAMAE WEST」を5日に開業すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。「&AND HOSTEL KURAMAE WEST」は、地元との共存を意識した空間づくりなどが特徴で、定員は58人。同社では、今後も訪日ニーズが見込まれるエリアへの出店を加速させていく方針としている。

■ベストワン <6577>  2,833円 (+61円、+2.2%)

ベストワンドットコム <6577> [東証M]が3日ぶり反発。前引け後に昭文社 <9475> と提携し、アクティビティ・オプショナルツアーの予約サイト「MAPPLEアクティビティ」に、クルーズ旅行プランの掲載を開始したと発表しており、これが好感された。「MAPPLEアクティビティ」は旅ナカ(現地)でより旅を楽しむためのオプショナルツアー予約・販売代行サービスで、全て日本語での案内で、予約から決済・バウチャー発行までオンラインで対応しているのが特徴。今回の商品提供により、ベストワンではより多くの旅行者にクルーズ商品の認知を広げるとしている。

■村田製 <6981>  5,443円 (+99円、+1.9%)

村田製作所 <6981> やアルプスアルパイン <6770> などが高い。4日午後の日本経済新聞電子版で、「米アップルが9月に発売したスマートフォン(スマホ)『iPhone』の新型3機種の生産台数を上方修正したことが分かった」と報じられたことを受けて、アップルへ部品を供給する銘柄に思惑が働いたようだ。

■三井不 <8801>  2,676円 (+35.5円、+1.3%)

三井不動産 <8801> や三菱地所 <8802> が高い。東京建物 <8804> が値を上げ平和不動産 <8803> は新高値に買われた。3日の米株式市場では、今月下旬の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げ観測が浮上。金利低下機運の高まりとともに不動産株に見直し買いが入っている。シカゴ金利先物市場の動きから算出する「フェドウオッチ」によると今月の0.25%利下げの可能性は90%近い水準に上昇している。一時、後退した米利下げ観測が再度、強まるとともに不動産株の下値を拾う動きが強まっている。

■ナガイレーベン <7447>  2,286円 (+30円、+1.3%)

ナガイレーベン <7447> が3日ぶりに反発。3日の取引終了後に発表した20年8月期連結業績予想で、売上高174億円(前期比3.7%増)、営業利益51億6700万円(同5.1%増)、純利益36億500万円(同4.6%増)と増収増益を見込んでいることが好感されている。ヘルスケアウェアで前期からずれ込んだ更新物件などを確実に受注に結び付けるほか、患者ウェアの新規取引による増収を図り過去最高の売上高達成を目指す方針。また、引き続き海外への生産シフトの推進及びインドネシア中部ジャワに移管した新規海外生産拠点の生産性向上などで、増益転換を見込む。なお、19年8月期決算は、売上高167億8500万円(前の期比2.1%減)、営業利益49億1800万円(同6.6%減)、純利益34億4500万円(同6.3%減)だった。

■川重 <7012>  2,358円 (+27円、+1.2%)

川崎重工業 <7012> が6日ぶりに反発。4日午後、宇宙ごみ(スペースデブリ)除去衛星運用のための地上局を岐阜工場に設置したと発表しており、これが好感されている。地上局は、20年度に打ち上げ予定の宇宙ごみ除去実証衛星を用いた実証試験のコマンドの送信やデータの受信などの運用のほか、今後参入を目指す衛星データ利活用ビジネスで、同社製以外のさまざまな衛星と連携したデータの送受信や、衛星データの解析・提供などの機能を担うことを目的に設置。実証試験では、自社開発の実証衛星を打ち上げ、その衛星に備え付けた画像センサーで対象を捉える技術や対象に実証衛星が自力で接近する技術、実証衛星本体からアームを伸展して対象を把持する技術について試験を行う予定で、同社では25年に宇宙ごみ除去事業の開始を目指すとしている。

■産業ファンド <3249>  158,500円 (+1,700円、+1.1%)

産業ファンド投資法人 <3249> [東証R]が3日続伸。米追加利下げ観測が浮上するなか、高利回りのREITを物色する流れが再燃した。産業ファンド投資法人 <3249> [東証R]や森ヒルズリート投資法人 <3234> [東証R]、大江戸温泉リート投資法人 <3472> [東証R]などが軒並み年初来高値に買われている。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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