前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年10月9日 5時30分

■ジーンテクノ <4584>  764円 (+26円、+3.5%)

ジーンテクノサイエンス <4584> [東証M]が3連騰と上昇基調を強めている。バイオ後続品に重心を置く北大発のバイオベンチャーで再生医療分野にも展開する。7日取引終了後、住商ファーマインターナショナルと、子会社セルテクノロジーが製造する歯髄間葉系幹細胞の分譲に関する契約を締結したことを発表、これを手掛かり材料に投資資金が流入する格好となった。

■アクロディア <3823>  222円 (+7円、+3.3%)

アクロディア <3823> [東証2]が大幅4日続伸。KDDI <9433> が7日の取引終了後、KDDI総合研究所及びアクロディアと、センサー内蔵型ボールを活用したアスリート育成支援システムを開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同システムは、スポーツ行動認識人工知能(AI)を活用し、スマートフォンで撮影した競技者の映像から65ヵ所の骨格点を抽出して競技者の動きを捉え、フォームや身体の使い方を認識し分析するというもの。加えて、アクロディアが開発したセンサー内蔵型ボールを使い、ボールの速度や回転数、回転軸などのデータと競技者の動きを組み合わせ、競技者の動きがボールに与える影響などを分析し、フォームの改善点などをアドバイスすることが可能となる。これに伴いアクロディアは、「TECHNICAL PITCH」に続くアスリーテック対応デバイスとして、センサー内蔵型サッカーボールを開発したという。なお、同システムは10月15日から18日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催される「CEATEC2019」のKDDIブースに展示される。

■アエリア <3758>  1,215円 (+38円、+3.2%)

アエリア <3758> [JQ]が大幅反発。パソコン向けオンラインゲームを展開するが、イケメン役者育成ゲーム「A3!」が絶好調で収益を押し上げている。19年12月期営業利益は当初22億円を見込んでいたが、これを32億円(前期比71%増)予想に大幅に増額修正している。上期進捗率を考慮すると更なる上振れも視野に入る。高成長のゲーム関連株でPER14倍台は割安感が強いという見方も出ている。

■ノムラシス <3940>  630円 (+19円、+3.1%)

ノムラシステムコーポレーション <3940> が大幅反発。独SAPのERPソフトに特化する形でシステムを導入するほか、人工知能(AI)によって業務を自動化するRPA分野での受注開拓に積極的。8月中旬以降、今月初旬まで約1ヵ月半でRPAの導入開発やライセンス契約で7つも案件を獲得している。時価総額100億円以下で値動きが軽く、需給相場の様相を呈している。

■セリア <2782>  2,862円 (+78円、+2.8%)

セリア <2782> [JQ]が3日続伸。7日の取引終了後に発表した9月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比2.2%増となり、6ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。客数が同1.7%増となったほか、客単価も同0.5%増となった。消費税増税前の駆け込み需要などが牽引したようだ。

■Fブラザーズ <3454>  1,156円 (+22円、+1.9%)

ファーストブラザーズ <3454> が反発。同社は商業施設の収益力再生に強みをもつ不動産ファンド運用事業を展開している。7日取引終了後に、19年11月期第3四半期(18年12月-19年8月)の連結営業利益が前年同期比59.7%減の12億6000万円になったと発表。ただ、6-8月期に限れば、同11倍の8億4400万円と大幅な伸びを示しており、これを評価する買いが流入した。4月に東北エリアにおいて多数の優良物件を保有する東日本不動産を取得したことにより、賃貸収益が大幅に増加した。なお、通期業績見通しは従来予想を据え置いた。

■4℃ホールデ <8008>  2,688円 (+44円、+1.7%)

ヨンドシーホールディングス <8008> が反発。7日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3-8月)連結決算が、売上高219億2500万円(前年同期比0.8%減)、営業利益21億9500万円(同10.1%増)、純利益14億8400万円(同18.3%減)となり、営業利益が2ケタ増益となったことが好感された。主力のジュエリー事業で不採算店舗の圧縮に取り組んだことから売上高は微減となったが、店舗収益力が回復し増益を確保した。またアパレル事業のアスティグループで企画提案力と生産背景を生かした主力得意先との取り組み強化が奏功し、収益力が向上したことも寄与した。なお、今期から持ち分法投資利益がなくなったことで、最終利益は減益となった。20年2月期通期業績予想は、売上高473億円(前期比0.4%増)、営業利益51億円(同2.3%増)、純利益34億円(同39.3%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、発行済み株数の17.05%にあたる自社株500万株を10月15日付で消却すると発表しており、これも好材料視されたようだ。消却後の発行済み株数は2433万1356株となる予定だ。

■シンフォニア <6507>  1,223円 (+19円、+1.6%)

シンフォニア テクノロジー <6507> が続伸。8日付の日刊工業新聞で「微粉体定量供給装置事業に参入する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、計量器(はかり)を使用せず、供給時間により微粉体を正確に供給する装置を開発し今後、自動車や電池産業、医療機器産業などに提案するという。3年後に1億円の事業に育てるとしており、業績への貢献が期待されている。

■日本郵政 <6178>  996円 (+15円、+1.5%)

日本郵政 <6178> が続伸。同社は7日、米保険大手アフラック社の発行済み株式数の5%を超える株式(3712万5850株)を取得したと発表した。日本郵政とアフラックは昨年12月に戦略提携を発表しており、がん保険の販売協力を深め収益源を強化することを明らかにしている。

■トヨタ <7203>  7,087円 (+101円、+1.5%)

トヨタ自動車 <7203> が反発。10月に入ってから米中摩擦問題への警戒感や為替の円高進行などを背景に株価は大きく調整を強いられたが、7000円近辺で売り物をこなし、目先底入れの動きをみせている。ドル・円相場は足もとドルが買い戻され円安方向に切り返しており、これを受けて輸出採算悪化への懸念が後退、つれて同社株への買い戻しを誘っている。同社の今期想定為替レートは1ドル=106円で、実勢は円安メリットが生じる状況にある。

■東エレク <8035>  21,130円 (+285円、+1.4%)

東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> など半導体製造装置関連や半導体ウエハーを手掛けるSUMCO <3436> などが買い優勢の展開。半導体市況に底入れ期待が出ている。また、半導体微細化の流れが強まるなかEUV(極端紫外線)関連の新たな需要が立ち上がっており、同関連株を刺激する展開となっている。足もと外国為替市場で円安方向に振れていることも買いを誘った。

■シュッピン <3179>  1,057円 (+12円、+1.2%)

シュッピン <3179> が続伸。7日の取引終了後に発表した9月度の月次情報で売上高が前年同月比18.2%増となり、2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。うちEC売上高が同21.0%増となったほか、Web会員数も前月比4499人増の43万1807人に拡大した。9月発売の大型新製品を含めカメラ新品売り上げが順調に推移したほか、9月下旬からは消費税増税前の駆け込み需要も貢献した。

■アンジェス <4563>  676円 (+7円、+1.1%)

アンジェス <4563> [東証M]が反発。7日の取引終了後、HGF遺伝子治療用製品「ベペルミノゲン ぺルプラスミド(コラテジェン)」について、日本国内における慢性動脈閉塞症の安静時疼痛を有する患者を対象にした第3相臨床試験を開始すると発表しており、開発の進捗に対する期待感から買われた。同試験は投与後半年にわたり経過を観察し、安静時の疼痛の改善を確認する。試験期間は約2年間で、集積患者数は約40例を予定。また、海外開発も米国での新試験の計画を進めているとしている。なお、同品は19年3月26日に、慢性動脈閉塞症の潰瘍の改善を効能効果又は性能として条件期限付き承認を受け、19年9月10日から田辺三菱製薬 <4508> が販売している。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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