前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年10月16日 5時30分

■リーバイス <9836>  1,394円 (+300円、+27.4%) ストップ高

リーバイ・ストラウス ジャパン <9836> [JQ]がストップ高。11日、同社に対して親会社のリーバイ・ストラウス・アンド・カンパニーがTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が11日終値を43.5%上回る1株1570円とあって、15日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は10月15日から12月3日まで。TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通し。

■霞ヶ関C <3498>  3,965円 (+700円、+21.4%) ストップ高

霞ヶ関キャピタル <3498> [東証M]がストップ高。太陽光発電などの自然エネルギーや不動産コンサルティング事業を展開するが、ファンド向け中心に売却案件が好調な進捗をみせ、今期業績は大幅な伸びが見込まれている。前週末11日取引終了後に発表した20年8月期業績予想は営業利益段階で前期比2.1倍の14億9000万円を見込んでおり、これを手掛かり材料に投資資金が集中した。

■アンファク <7035>  2,731円 (+482円、+21.4%) 一時ストップ高

and factory <7035> [東証M]が続急騰。同社は10月11日大引け後に決算を発表。19年8月期の経常利益(非連結)は前の期比34.4%増の4.8億円に拡大し、20年8月期も前期比15.7%増の5.6億円に伸びを見込み、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。5期連続増収、増益になる。同時に発表した「集英社と業務提携」、「スマサポと業務提携」、「マンガアプリ開発でアムタスと提携」、「小学館、集英社、白泉社と資本業務提携」も買い材料。

■シンメンテ <6086>  1,771円 (+300円、+20.4%) ストップ高

外食や小売りの店舗メンテナンスを手掛けるシンメンテホールディングス <6086> [東証M]がストップ高。同社は11日取引終了後に、20年2月期第2四半期累計(3-8月)の連結決算を発表。営業利益は4億9000万円(前年同期比35.0%増)となり、通期計画7億3800万円に対する進捗率は66.4%となった。売上高は77億4900万円(同3.7%増)で着地。売上高の大半を占める「緊急メンテナンスサービス」が伸びたほか、「予防メンテナンスサービス」も好調だった。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■メディア工房 <3815>  506円 (+80円、+18.8%) ストップ高

メディア工房 <3815> [東証M]がストップ高。同社はスマートフォン向けなどに占いを中心とするコンテンツを配信、足もとの業績は利益改善傾向にある。同社が前週末11日取引終了後に発表した20年8月期業績予想は営業利益段階で前期比3.6倍の1億3000万円を見込んでおり、これをポジティブ視する形で短期資金を誘導した。株価は8月下旬以降400円台前半でもみ合いを続けており、株式需給面では売り物がこなれていた。

■upr <7065>  6,810円 (+1,000円、+17.2%) ストップ高

ユーピーアール <7065> [東証2]がストップ高。15日午後2時ごろに11月30日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表しており、これが好感された。投資単位あたりの金額を引き下げ、株式の流動性を高めるとともに、投資家層の拡大を図ることを目的としているという。また、同時に発表した20年8月期連結業績予想で、売上高125億円(前期比7.1%増)、営業利益9億7500万円(同28.8%増)、純利益7億7500万円(同35.2%増)と大幅増益を見込み、年間配当を前期比実質増配となる10円(前期40円)を予定していることも好材料視された。

■三桜工 <6584>  881円 (+65円、+8.0%)

三櫻工業 <6584> が一時14%高の930円まで買われる人気となった。株価は15日で11連騰、この間に53%も上昇し典型的な需給相場の様相を呈している。増収効果とコスト削減に伴う利益率改善効果が同時に発現、20年3月期上期の営業利益を従来予想の12億円から28億円に大幅増額修正し、通期見通しの26億円(前期比26%増)予想を既に上回っている。好業績だけでなく、新型発電素子や全固体電池など次世代技術開発にも積極的に取り組んでいることで、これも手掛かり材料に投資資金の攻勢が加速している。

■ニッケ <3201>  1,077円 (+77円、+7.7%)

日本毛織 <3201> が急反発し年初来高値を更新した。前週末11日の取引終了後、19年11月期の連結業績予想について、営業利益を90億円から95億円(前期比13.5%増)に上方修正したことが好感された。衣料繊維事業の下振れが見込まれる一方、産業機材事業や人とみらい開発事業は増収が見込まれるため売上高は1200億円(同8.6%増)の従来予想を据え置いたものの、FAが好調な産業機材事業及び新規グループ会社の業績が寄与している生活流通事業が増益となり、人とみらい開発事業の販売用不動産の売却益が貢献することから、営業利益を上方修正したという。なお、構造改革費用を計上するため、純利益も63億円(同19.4%増)の従来見通しを据え置いている。なお、第3四半期累計(18年12月-19年8月)決算は、売上高903億6500万円(前年同期比14.1%増)、営業利益75億5800万円(同39.1%増)、純利益53億1200万円(同38.4%増)だった。

■クリレスHD <3387>  1,941円 (+122円、+6.7%)

クリエイト・レストランツ・ホールディングス <3387> が3日ぶりに急反発、上場来高値を更新した。11日大引け後に発表した20年2月期上期(3-8月)の連結税引き前利益が前年同期比52.5%増の43億円に拡大して着地したことが買い材料視された。ジョー・スマイルやクルークダイニングなどの買収効果が収益を押し上げた。併せて、通期の同利益を従来予想の63億円→70億円に11.1%上方修正。増益率が70.8%増→89.8%増に拡大する見通しとなった。新たに連結化した、いっちょう、北米レストラン運営会社の業績上積みが上振れの要因となる。

■久光薬 <4530>  5,100円 (+315円、+6.6%)

久光製薬 <4530> が大幅高で3日続伸。15日の寄り前に、同社の経皮吸収型統合失調症治療剤「SECUADO」(一般名アセナピンマレイン酸塩)が、米国で新薬の承認を取得したと発表しており、これが好感された。同剤は、同社のTDDS(経皮薬物送達システム)技術を用いて開発された全身性経皮吸収型製剤。米国での統合失調症治療における初めての経皮吸収型製剤となることから、注目されている。

■ディップ <2379>  2,654円 (+154円、+6.2%)

ディップ <2379> が急反発。11日大引け後に発表した20年2月期上期(3-8月)の経常利益(非連結)が前年同期連結比18.3%増の72.5億円に伸びて着地したことが買い材料視された。アルバイト求人情報サイト「バイトル」が好調だったことが寄与。郊外や地方の売上拡大が奏功した。広告宣伝費の効率化を進めたことも増益の要因となった。併せて、非開示だった通期の同利益は前期連結比5.0%増の132億円(レンジ中央値)に伸び、7期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の50円→53円(前期は50円)に増額修正したことも好感された。

■ブシロード <7803>  3,735円 (+215円、+6.1%)

ブシロード <7803> [東証M]が4日ぶりに急反発。15日、KLab <3656> などと共同開発したスマートフォン向けアプリ「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」(スクスタ)のユーザー数が300万人を突破したと発表しており、これが好感された。スクスタは、「最強で最高のアイドルゲーム」をコンセプトにμ’s(ミューズ)やAqours(アクア)、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のメンバーが登場する次世代リズムアクションゲーム。9月26日に正式サービスを開始以降、4週間弱での300万人突破となった。

■タムラ <6768>  618円 (+32円、+5.5%)

タムラ製作所 <6768> が大幅5日続伸。前週末11日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を868億円から810億円(前期比6.9%減)へ、営業利益を43億円から34億円(同26.1%減)へ、純利益を30億円から22億円(同65.6%減)へ下方修正したが、想定内との見方が強く売り材料視する動きは限定的。米中貿易摩擦などを背景として中国経済やエレクトロニクス市場が減速傾向で推移していることを受けて、産業機械関連をはじめとする同社に関わる重要市場で需要の減少や計画先送りなどが長期化していることが要因としている。

■JINSHD <3046>  6,440円 (+250円、+4.0%)

ジンズホールディングス <3046> が4日ぶり大幅反発。一時8%高となり、年初来高値を更新した。同社は11日取引終了後に、20年8月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを83億円(前期比11.3%増)としていることや、期末一括配当計画を55円(前期実績比5円増配)としていることが好感されたようだ。売上高は681億円(同10.0%増)を見込む。国内アイウエア事業は引き続き郊外ロードサイドへの出店を加速し、市場規模の大きいシニア層の獲得に向けた取り組みを進める計画。海外アイウエア事業は中国で既存店の着実な増収を推し進めるほか、台湾や香港では店舗出店、米国では収益性の改善を進めるとしている。

■日経レバ <1570>  19,760円 (+730円、+3.8%)

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が3日続伸。700円を超える上昇で1万9700円台まで一気に下値を切り上げた。商いも盛り上がっており、2位のソフトバンクグループ <9984> の2倍以上の売買代金をこなし、全上場銘柄を通じて断トツとなっている。日経平均にリンクさせたETFで価格変動率が2倍の値動きに基本設定されており、全体相場がリスクオンに傾くなか、個人投資家を中心に短期売買の対象として注目が高まっている。

■島忠 <8184>  2,900円 (+97円、+3.5%)

島忠 <8184> が7日続伸。11日大引け後に発表した19年8月期の経常利益(非連結)は前の期比13.3%減の91.4億円だったものの、続く20年8月期は前期比20.5%増の110億円に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期は粗利益改善や販管費抑制といったコスト構造改革などを進め、6期ぶりの経常増益を目指す。併せて、今期の年間配当は前期比20円増の100円に増配する方針としたことも評価材料となった。また、発行済み株式数の11%にあたる528万株の自社株を消却すると発表。株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■第一生命HD <8750>  1,718.5円 (+53.5円、+3.2%)

第一生命ホールディングス <8750> 、T&Dホールディングス <8795> など生保株が上値追い加速、いずれも上向きの25日移動平均線を上放れる格好となった。米長期金利が上昇傾向にあるが、10年債利回りだけではなく、超長期債の30年債利回りも水準を切り上げており、11日終値ベースで2.196%まで上昇、9月19日以来約1ヵ月ぶりの2.2%台を目前に捉えている。資産の長期運用を行う生命保険会社にとって、米国事業における有用環境の改善が株価にポジティブな思惑を与えている。

■ファナック <6954>  20,025円 (+560円、+2.9%)

ファナック <6954> が続伸、今月2日以来約2週間ぶりに2万円大台を回復した。NC装置の世界トップメーカーで産業用ロボットでも高い実績を持ち、中国向け売上比率が高い。注目された米中閣僚級の貿易協議は、中国が米国の農産品輸入を拡大することで暫定合意、15日の対中関税引き上げが見送られたことで、目先中国経済への悪影響懸念が後退した。これが同社株をはじめFA関連株には追い風となっている。

■ラクス <3923>  1,546円 (+42円、+2.8%)

ラクス <3923> [東証M]が4日ぶりに反発。11日に発表した9月度の月次売上高で、全社ベース売上高が前年同月比34.5%増と高成長を維持していることが買い安心感につながったようだ。成長牽引役である「楽楽精算」が同55.7%増となり、引き続き5割を超える高い伸びとなったことが寄与した。

■SBG <9984>  4,258円 (+102円、+2.5%)

ソフトバンクグループ <9984> が商いを伴い反発。全体相場がリスク選好に傾くなかで、その象徴株として上値を指向している。売買代金は東証1部上場企業の中で断トツ。市場では「米メディアを通じて、ソフトバンクGが米シェアオフィス大手のウィーワーク(ウィーカンパニー)に数十億ドルの追加出資を検討していることが伝わった。IPO延期で出資は既定路線だったが、同時にソフトバンクGがウィーワークの経営主導権を握る可能性も取りざたされ、そうなれば赤字経営脱却に向けたテコ入れ効果が見込まれるという思惑が働き空売り筋の買い戻しを誘ったようだ」(国内ネット証券ストラテジスト)としている。

■郵船 <9101>  1,900円 (+35円、+1.9%)

日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> など大手をはじめ海運セクターに投資マネーが集中、業種別騰落率では4.5%を超える上昇をみせ、東証1部33業種中でも群を抜いて買われている。米中貿易協議は中国が米国の農産品輸入を拡大することで暫定合意に至り、15日から予定されていた対中関税引き上げは延期される形となった。これを受けて中国景気減速への懸念が後退、中国の物流需要が大きく反映される海運市況にプラスの思惑を与えている。なお、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数も10月4日を境に戻り歩調が鮮明だ。

■キヤノンMJ <8060>  2,293円 (+38円、+1.7%)

キヤノンマーケティングジャパン <8060> が3日ぶりに反発。15日、みずほ信託銀行(東京都中央区)と共同で、信託銀行と代理店との連携基盤で業務を効率化する信託商品販売管理システムを開発したと発表しており、これが好材料視されている。なお、キヤノンMJではこのノウハウと技術を活用し、金融機関と代理店との情報共有基盤の開発案件を獲得し、金融機関向けソリューション事業を強化するとしている。

■三菱UFJ <8306>  543.2円 (+7.9円、+1.5%)

三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> や三井住友フィナンシャルグループ <8316> 、みずほフィナンシャルグループ <8411> といったメガバンクが高い。先週末11日のニューヨーク債券市場で米10年債利回りは前の日に比べ0.559%高の1.730%に上昇。米中が貿易協議で農産品や為替などで部分合意したことから、リスク回避姿勢が後退し、債券は売られ金利は上昇した。この金利上昇受け、銀行株には利ザヤ拡大期待からの買いが流入した。また、今晩のニューヨーク市場ではシティグループやJPモルガン・チェースなど大手銀行の決算が予定されていることも注目されている。

■東エレク <8035>  21,805円 (+300円、+1.4%)

東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> など半導体製造装置関連株に買いが集まった。前週末11日の米国株市場では米中協議で部分合意に至ったことを好感し、半導体関連株が総じて買いを集め、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.3%高と値を飛ばし切り返し急となっている。週明けはその反動もあってわずかにマイナス圏で引けたものの、半導体関連見直しの動きが続いた。東京市場でも東エレク、アドバンテともに前週末に続き新値街道を走る展開。

■東宝 <9602>  4,665円 (+60円、+1.3%)

東宝 <9602> が3日ぶりに反発。前週末11日の取引終了後、20年2月期の連結業績予想について、売上高を2500億円から2540億円(前期比3.1%増)へ、営業利益を450億円から500億円(同11.2%増)へ、純利益を315億円から345億円(同14.2%増)へ上方修正したことが好感されている。自社製作の「天気の子」「名探偵コナン 紺青の拳」「キングダム」をはじめとして、「映画ドラえもん のび太の月面探査記」「名探偵ピカチュウ」などの配給が好調だったほか、「アラジン」「トイ・ストーリー4」などの上映が堅調に推移。これらにより、上期の映画営業事業・映画興行事業を中心に映画事業全体が好調に推移したことが要因としている。なお、同社が今期業績予想を上方修正するのは、第1四半期決算時に次いで2度目となる。同時に発表した第2四半期累計(3-8月)決算は、売上高1440億5800万円(前年同期比8.3%増)、営業利益335億3900万円(同32.8%増)、純利益228億8500万円(同35.8%増)だった。

※15日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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