前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年10月17日 5時30分

■ステラケミ <4109>  2,830円 (+136円、+5.1%)

ステラ ケミファ <4109> が4日続急伸。15日の取引終了後、子会社ステラファーマが、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)用のホウ素薬剤(一般名:ボロファラン)の製造販売承認申請を行ったと発表したことが好感された。BNCTは、ホウ素を含む専用の薬液を点滴することで、がん細胞にホウ素を集め、その後、患部に体外から中性子線を照射しがん細胞をピンポイントで破壊するという治療法。今回の申請は、頭頸部がん(切除不能な局所再発頭頸部癌及び切除不能な進行頭頸部非扁平上皮癌)患者を対象とした国内第2相試験の結果に基づいて行われ、世界に先駆けて日本で初めて承認申請を行うものだという。なお、同件により20年3月期業績への影響はないとしている。

■ブロンコB <3091>  2,558円 (+121円、+5.0%)

ブロンコビリー <3091> が3日続急伸。15日の取引終了後に発表した第3四半期累計(1-9月)単独決算は、売上高170億4100万円(前年同期比0.1%減)、営業利益18億9000万円(同10.2%減)、純利益12億1200万円(同15.3%減)と減収減益となったものの、7-9月期では4.9%営業増益となっており、これを好感した買いが入った。5月にメニューの改定を行った効果に加えて、新製品やサラダバーの改定などの情報がテレビやWEBメディアへの露出につながり、集客効果に結びついたことが寄与。また、今期に入り3店舗を出店した効果や、前期出店した新店も寄与した。なお、19年12月期通期業績予想は、売上高235億円(前期比4.8%増)、営業利益24億3000万円(同6.4%減)、純利益16億2000万円(同9.4%減)の従来見通しを据え置いている。

■イーレックス <9517>  1,361円 (+59円、+4.5%)

イーレックス <9517> が4日ぶり急反発。バイオマス発電など再生エネルギー関連事業を手掛ける同社の20年3月期の連結営業利益は前期比64.2%増の77億2000万円と最高益が予想されるなど、好業績が再評価されている。また、日本への大型台風の相次ぐ来襲も地球温暖化が要因とみる声は多く、環境に優しい再生エネ関連株を再評価する動きも出ている様子だ。

■フジミインコ <5384>  2,704円 (+111円、+4.3%)

フジミインコーポレーテッド <5384> が大幅に3日続伸し、年初来高値を更新した。15日大引け後、20年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の20.5億円→29億円に41.5%上方修正。減益率が32.9%減→5.1%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。主力の半導体ウエハー用研磨剤で最先端向け製品の販売が想定より伸びたことが寄与。なお、通期の経常利益は従来予想の48億円(前期は56.3億円)を据え置いた。

■ファストリ <9983>  68,000円 (+2,550円、+3.9%)

ファーストリテイリング <9983> が4連騰、上げ幅も連日2000円を超える上昇でマーケットの注目を集めた。売買代金も高水準、16日は東証1部上場企業のなかでソフトバンクグループ <9984> を押さえ1位となっている。東京市場には日経平均先物への買いが海外ファンドから高水準に流入しており、これを絡めたインデックス買いが同社株の上げ足を加速させている。また、市場では株式需給面だけではなく、ファンダメンタル面を評価した実需買いを指摘する声もある。「先の貿易協議を経て米中摩擦が緩和されたことや、中国政府の景気対策などへの思惑から中国景気減速への懸念も後退、同社株に対しグローバルでみた成長株として改めて認識が高まっている」(国内ネット証券ストラテジスト)という声が出ていた。

■ドトル日レス <3087>  2,190円 (+66円、+3.1%)

ドトール・日レスホールディングス <3087> が大幅続伸。15日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3-8月)連結が、売上高669億800万円(前年同期比1.1%増)、営業利益62億4700万円(同7.1%増)、純利益38億7400万円(同3.3%増)となったことが好感された。今年4月に主力のドトールコーヒーショップで一部商品の値上げを行った効果に加えて、新メニュー開発やブランド価値向上を目指した店舗改装などを積極的に展開したことが寄与した。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高1333億1500万円(前期比3.2%増)、営業利益107億2100万円(同5.7%増)、純利益65億300万円(同9.9%増)の従来見通しを据え置いている。また、従来中間・期末各16円の年32円を予定していた配当予想について、中間期末各17円の年34円にするとあわせて発表しており、これも好材料視された。

■荏原 <6361>  2,983円 (+80円、+2.8%)

荏原製作所 <6361> が反発。15日、同社が発行済み株式数の6.76%にあたる690万株の自社株を消却すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。消却予定日は10月31日。

■レーザーテック <6920>  8,000円 (+200円、+2.6%)

EUV関連株が軒並み高。レーザーテック <6920> が初の8000円乗せを達成したほか、ホロン <7748> [JQ]、東洋合成工業 <4970> [JQ]、HOYA <7741> も買われた。半導体の微細化に向けたEUV(極端紫外線)露光技術の流れが強まるなか、今後同関連の設備投資需要が高まるとの期待が膨らんでいる。特に16日夜はEUV露光装置で世界シェアを独占しているオランダのASML社が決算発表を行う予定であったため、その結果が注目された。

■アシックス <7936>  1,818円 (+45円、+2.5%)

アシックス <7936> が反発。SMBC日興証券が15日付で、目標株価2100円を継続しつつ、投資評価を「2」から「1」へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、18年にスタートした抜本的な経営改革の効果で、19年12月期には5年ぶりに営業利益は増益へ転じ、20年12月期から21年12月期にかけて業績はV字回復を果たすと予想。19年12月期第2四半期決算以降に株価は約6割上昇し、経営改革への期待値は市場でも高まりつつあるとしているが、それでも目標株価までは依然として20%程度のアップサイドが残っており、今後、改革効果の順調な進捗が確認されることで、市場での評価はさらに高まる可能性もあるとしている。

■日経レバ <1570>  20,230円 (+470円、+2.4%)

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が4連騰、昨年12月初旬以来約10ヵ月ぶりに2万円大台に乗せた。売買代金は全市場を通じて群を抜いている。同銘柄は日経平均に連動するETFで変動率は2倍に基本設定されており、全体相場のボラティリティが高まる場面では、個人投資家を中心に短期筋の売買が活発化する傾向がある。前日の米株高を受けて全体相場はリスク選好ムードが強まっており、年初来高値を更新した日経平均に歩調を合わせ上値追いが加速している。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.