話題株ピックアップ【昼刊】:スルガ銀、富士通ゼ、太陽誘電

注目
2019年10月28日 11時39分

■スルガ銀行 <8358>  495円  +47 円 (+10.5%)  11:30現在  東証1部 上昇率4位

スルガ銀行<8358>が商い急増のなか大きく株価水準を切り上げている。25日取引終了後、創業家がファミリー企業を通じて保有する同行の株式を、家電量販店大手のノジマ<7419>が取得することを発表、これを受けて再建への期待感から個人投資家の短期資金などを交えた投資資金流入を誘っている。今回の株式買い増しに伴い、ノジマの議決権比率は4.99%から18.52%に急上昇し、同社の筆頭株主となる。

■富士通ゼネラル <6755>  1,914円  +113 円 (+6.3%)  11:30現在

富士通ゼネラル<6755>が急反発し、年初来高値を更新した。同社は25日取引終了後に、20年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは従来の175億円から185億円(前期比26.8%増)に引き上げた。足もとで空調機及び情報通信システムの販売が好調なことに加え、コストダウン効果などもあり、第2四半期累計(4~9月)の連結営業利益が62億3800万円(前年同期比34.5%増)と従来予想の50億円を上回って着地したことを反映した。

■太陽誘電 <6976>  3,010円  +100 円 (+3.4%)  11:30現在

太陽誘電<6976>、TDK<6762>など米アップルの有力サプライヤーである電子部品株に買いが流入している。アップルの株価はiPhoneの販売好調に伴う生産台数の上方修正などを評価される形で騰勢を強めており、前週末も1.2%高に買われ上場来高値を更新。時価総額世界トップの座を揺るぎないものとしているが、今週は同社の好決算発表への思惑も募るところ。そうしたなか、同社の有力サプライヤーである日本の電子部品メーカーにも海外機関投資家の買いが入る形で上値指向が強い。

■日本車輌製造 <7102>  2,684円  +68 円 (+2.6%)  11:30現在

日本車輌製造<7102>が4日続伸している。前週末25日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を870億円から910億円(前期比0.2%減)へ、営業利益を27億円から38億円(同55.3%減)へ、最終利益を25億円から37億円(同59.8%減)へ上方修正したことが好感されている。上期において主力の鉄道車両事業が国内・海外ともに伸長したのをはじめ、輸送用機器・鉄構事業や建設機械事業などが好調に推移したことが要因。また、各事業の利益率が向上していることも寄与する。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算は、売上高460億3700万円(前年同期比31.4%増)、営業利益35億1100万円(同4.4%増)、最終利益31億9100万円(同13.5%減)だった。

■CYBERDYNE <7779>  694円  +17 円 (+2.5%)  11:30現在

CYBERDYNE<7779>が続伸している。午前10時30分ごろ、台湾の大手医療機器専門商社グループであるCHCヘルスケア・グループ(承業生医企業集団)と提携し、台湾でHALの運用を開始すると発表しており、これが好感されている。CHCヘルスケア・グループは台湾及びその周辺地域で20社の子会社を有するホールディングカンパニー。今回の提携では、今年11月からHAL腰タイプ介護・自立支援用4台がグループ傘下の病院である怡仁綜合医院で運用を開始するほか、医療用HAL下肢タイプ及び単関節タイプについては、同グループと連携してTFDA(台湾衛生福利部食品薬物管理署)の医療機器承認手続きを進める予定。また、承認後はグループ子会社の久和医療儀器を通じて、台湾の他の医療機関へのHAL導入を進めるとしている。

■東京エレクトロン <8035>  22,390円  +510 円 (+2.3%)  11:30現在

東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置関連が買われている。東エレクは新高値、スクリーンも昨年9月以来の8000円大台乗せを果たした。米中貿易協議の進展期待が再び高まっており、米国株市場では半導体関連をはじめハイテク関連株に物色の矛先が向いている。インテルが好決算を受けて前週末に8%を超える急伸をみせ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も2%強の上昇で続伸しており、東京市場でも関連株に強い追い風となっている。

■ワールド <3612>  2,491円  +50 円 (+2.1%)  11:30現在

ワールド<3612>が続伸している。前週末25日の取引終了後、ブランドバッグに特化したサブスクリプション型レンタルサービスを展開するラクサス・テクノロジーズ(広島市中区)株式の62.5%を取得し子会社化すると発表しており、これが好材料視されている。ワールドは近年、M&A戦略を加速させており、過去の出資企業などとのシナジーが期待されている。取得価額は約43億4200万円で、今後はリアルやネットを通じてラクサスのサービスを案内するほか、ラクサスの成長のために100億円規模の資金支援も計画している。

■田辺三菱製薬 <4508>  1,293円  +21 円 (+1.7%)  11:30現在

田辺三菱製薬<4508>が続伸している。前週末25日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が1870億円から1880億円(前年同期比10.4%減)へ、営業利益が50億円から125億円(同63.8%減)へ、純利益が40億円から80億円(同68.0%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。国内医療用医薬品でクローン病などの治療剤ステラーラをはじめとする重点品が堅調に推移したことに加えて、研究開発費及び販管費の一部が下期にずれ込むことが要因としている。

■エムスリー <2413>  2,675円  +30 円 (+1.1%)  11:30現在

エムスリー<2413>は続伸。同社が25日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)の連結業績は売上収益が615億4500万円(前年同期比15.5%増)、営業利益が165億4900万円(同19.3%増)と2ケタの増収増益と好調。会社計画の中間期業績予想(600億円、150億円)も上回った。主力のメディカルプラットフォーム事業が好調なほか、海外事業も急成長している。この決算内容に対して、市場からは「ポジティブ」との見方が出ている。20年3月通期の連結営業利益は350億円(前期比13.6%増)で据え置かれたが、市場には360億円前後への増額修正観測が出ている。

■昭和電工 <4004>  3,070円  +25 円 (+0.8%)  11:30現在

昭和電工<4004>は4日続伸している。きょう付けの化学工業日報で「電子機器向けの発光や受光素子、センサーなどに使われる赤外LEDチップの開発を加速させる」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、5Gの商用化や自動車を巡る「CASE」の技術潮流で高まる高性能化のニーズに対応し、商機を広げるのが狙いという。また、生体情報をモニタリングする生体センサーなどの新たな分野も開拓するとしており、業績への貢献が期待されている。

■フジテック <6406>  1,539円  +9 円 (+0.6%)  11:30現在

フジテック<6406>はしっかり。前週末25日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が830億円から850億円(前年同期比9.7%増)へ、営業利益が47億円から62億円(同49.7%増)へ、純利益が36億円から45億円(同14.4%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。中国における新設工事の増加と採算性の向上が売上高・利益を押し上げたとしている。

■三菱UFJ <8306>  568.2円  +3.3 円 (+0.6%)  11:30現在

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が値刻みこそ小幅ながら6日続伸と上値指向を続けている。米国では長期金利の再び切り返す動きにあり、米10年債利回りは前週末終値ベースで1.794%まで上昇、これを背景にゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカなど大手銀行株が軒並み値を上げており、東京市場でも米国事業を手掛けるメガバンクなどに運用環境改善に対する期待から買いが先行しやすい地合いにある。

■日本光電 <6849>  3,215円  -35 円 (-1.1%)  11:30現在

日本光電<6849>は反落している。前週末25日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、売上高が845億円から897億円(前年同期比13.5%増)へ、営業利益が45億円から70億円(同64.3%増)へ、純利益が27億円から39億円(同0.4%減)へ上振れて着地したようだと発表したが、目先の材料出尽くし感からこの日は売りが優勢となっている。消費税増税前の駆け込み需要や、大学や官公立病院市場における新築移転に伴う大口商談の受注などにより、国内市場が好調に推移したことが牽引。また、販管費の一部が第3四半期以降にずれ込む見通しとなったこともプラスに働いた。

■大伸化学 <4629>  1,513円  +300 円 (+24.7%) ストップ高買い気配   11:30現在

大伸化学 <4629> [JQ]がストップ高買い気配。25日大引け後、20年3月期上期(4-9月)の経常利益(非連結)を従来予想の4.4億円→8.6億円に97.3%上方修正したことが買い材料視された。効率的な原材料購入を進めたことに加え、一部の主要原料価格が下落したことも追い風になった。上期業績の好調に伴い、通期の同利益も従来予想の10.5億円→14.7億円に40.8%上方修正。増益率が3.8%増→46.0%増に拡大する見通しとなった。前日終値ベースの予想PERが8.0倍→5.5倍に低下し、割安感が一段と強まったことも手掛かり材料となった。

■日本電子材料 <6855>  727円  +100 円 (+16.0%) ストップ高   11:30現在 日本電子材料 <6855> がストップ高。25日大引け後、20年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の1.7億円→4.2億円に2.5倍上方修正。減益率が78.2%減→46.2%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。半導体検査用プローブカードの本格的な需要回復は遅れているものの、利益率の高い製品の販売が想定より伸びたことが収益を押し上げた。修正した上期予想の通期計画に対する進捗率は91.8%に達しており、通期も上方修正が期待される。

■長大 <9624>  1,131円  +150 円 (+15.3%) ストップ高   11:30現在

長大 <9624> がストップ高。25日大引け後、19年9月期の連結経常利益を従来予想の22億円→28.7億円に30.5%上方修正。増益率が28.2%増→67.2%増に拡大し、従来の5期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。業務効率化による原価低減が奏功し、採算が改善したことが寄与。次期中期計画に向けた人員増強を中心とする組織体制強化の一部が翌期にずれ込み、人件費と経費が想定を下回ったことも上振れの要因となった。なお、前期業績の上方修正は8月に続き、3回目となる。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の40円→53円(前の期は36円)に大幅増額修正したことも評価材料となった。

●ストップ高銘柄

中村超硬 <6166>  1,310円  +300 円 (+29.7%) ストップ高買い気配   11:30現在

中央化学 <7895>  614円  +100 円 (+19.5%) ストップ高   11:30現在

霞ヶ関キャピタル <3498>  6,930円  +1,000 円 (+16.9%) ストップ高   11:30現在

など、6銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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