6日の米国市場ダイジェスト:NYダウ0.07ドル高、利益確定の動きが相場の重し
■NY株式:NYダウ0.07ドル高、利益確定の動きが相場の重し
米国株式相場は下落。ダウ平均は0.07ドル安の27492.56、ナスダックは24.05ポイント安の8410.63で取引を終了した。主要株価指数の連日の最高値更新を受けて、利益確定の動きから売りが先行。事務用機器業界での買収観測が報じられた一方で、米中首脳会談の開催時期が12月となる見込みであると報じられ、貿易摩擦解消への期待がやや後退したほか、原油安が嫌気され上値の重い展開となった。セクター別では、家庭用品・パーソナル用品や保険が上昇する一方でエネルギーや半導体・半導体製造装置が下落した。
複写機のゼロックス(XRX)は、PCメーカーのHP(HPQ)の買収を検討していることが報じられ上昇。医療保険のヒューマナ(HUM)や薬剤給付管理会社のCVSヘルス(CVS)は、決算内容が好感され堅調推移。一方で、原油相場の下落で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け30%に迫る急落。配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズ(UBER)は、ロックアップ期間終了で売りが相次ぎ、上場来最安値となった。
半導体のクアルコム(QCOM)は、マーケット終了後に7-9月期決算を発表し、売上高、1株利益ともに予想を上振れた。時間外取引で上昇して推移している。
Horiko Capital Management LLC
■NY為替:米中通商合意の署名時期は12月以降となる可能性も
6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円14銭から108円82銭まで下落し、108円98銭で引けた。この日発表された米国の7-9月期非農業部門労働生産性速報値は予想外に2015年来のマイナスに落ち込んだほか、米中部分貿易合意の調印が遅れるとの報道で、景気への楽観的見方が後退。米債利回りの低下でドル売りが優勢となった。
ユーロ・ドルは、1.1092ドルから1.1065ドルまで下落し、1.1066ドルで引けた。ユーロ・円は、120円90銭から120円48銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.2897ドルから1.2844ドルまで下落した。12月の英総選挙を控えて、ジョンソン首相が率いる与党保守党の支持率低下などがポンド売りにつながった。ドル・スイスは、0.9936フランから0.9916フランまで下落した。
■NY原油:反落で56.35ドル、原油在庫の大幅増加などが嫌気される
NY原油先物12月限は反落(NYMEX原油12月限終値:56.35 ↓0.88)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比-0.88ドルの1バレル=56.35ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは56.11ドル-57.85ドル。米エネルギー情報局(EIA)が公表した週間在庫統計で原油在庫が大幅に増加していたことが判明し、需給関係の緩みを嫌ったポジション調整的な売りが優勢となった。また、「米中の第1段階の通商合意の署名が12月にずれ込む可能性がある」と報じられたことも売り材料となったようだ。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 32.79ドル -0.03ドル(-0.09%)
モルガン・スタンレー(MS) 48.56ドル -0.19ドル(-0.39%)
ゴールドマン・サックス(GS)218.42ドル -0.22ドル(-0.10%)
インテル(INTC) 57.60ドル +0.37ドル(+0.64%)
アップル(AAPL) 257.24ドル +0.11ドル(+0.04%)
アルファベット(GOOG) 1291.80ドル -0.23ドル(-0.02%)
フェイスブック(FB) 191.55ドル -2.77ドル(-1.43%)
キャタピラー(CAT) 145.49ドル -0.88ドル(-0.60%)
アルコア(AA) 21.90ドル -0.69ドル(-3.05%)
ウォルマート(WMT) 119.50ドル +0.64ドル(+0.54%)
スプリント(S) 6.15ドル +0.01ドル(+0.16%)
《SF》
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