前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2019年12月3日 5時30分

■堀場製 <6856>  7,350円 (+160円、+2.2%)

堀場製作所 <6856> が4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が11月29日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を8600円から9400円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、景気減速の影響を織り込み、19年12月期の営業利益予想を257億円から220億円へ、20年12月期を同295億円から282億円へ引き下げたが、半導体事業は19年12月期第4四半期(10-12月)に前四半期比で明確に増収に転じ、成長局面に回帰するというエクイティストーリーは維持。従来よりSPE市場の出荷底打ちのタイミングは19年末とみており、同社の半導体事業が本格的な増収に転じるタイミングは第4四半期との見方も変更しない。想定通り19年12月期第4四半期に半導体の売り上げが増収に転ずれば、株価にはポジティブに作用するとしている。

■アマダHD <6113>  1,247円 (+27円、+2.2%)

アマダホールディングス <6113> が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が11月29日付で、投資判断「オーバーウエイト」を継続し、目標株価を1800円から2000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、ファイバーレーザの成長による業績拡大と、積極的な株主還元が期待できるとの見方を継続。20年3月期は、日欧の設備投資減速感から需要低迷をより強く想定するが、原価率改善や経費削減をより強く織り込み、営業利益予想を415億円から461億円へ上方修正し、21年3月期も同443億円から458億円へ引き上げている。株価バリュエーションに割安感があり、再評価余地は大きいとしている。

■任天堂 <7974>  43,240円 (+890円、+2.1%)

任天堂 <7974> が東証1部上場企業の中で断トツの売買代金をこなし、一時1000円を超える上昇。11月20日につけた4万3300円の年初来高値を奪回した。米国の感謝祭明けから本格化した年末商戦が好調で、ニンテンドースイッチを展開する同社株にも追い風が強まっている。一方、中国でもスイッチやマリオカートなど同社の有力ゲームソフトの販売が決まったことで、収益成長に対する期待感が株高を後押しする形となっている。

■日経レバ <1570>  22,160円 (+450円、+2.1%)

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が一時500円近い上昇をみせ、前週26日につけた年初来高値2万2310円更新を射程圏に捉えている。売買代金は全市場を通じて群を抜いている。日経平均株価にリンクさせたETFで値動きが日経平均の2倍に基本設定されていることから、全体相場のボラティリティが高まる局面では個人投資家を中心とした短期資金の流入が加速する傾向がある。2日は、前週末の米国株市場でNYダウなど主要指数が反落したにも関わらず、全体相場はやや意外高ともいえる展開で上値指向を強めており、日経レバは空売り筋の買い戻しなども誘発する形で上げ足を強めた。

■学研HD <9470>  7,490円 (+140円、+1.9%)

学研ホールディングス <9470> が続伸。11月29日、同社が20年3月31日現在の株主を対象に1→4の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の4分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■みらかHD <4544>  2,751円 (+45円、+1.7%)

みらかホールディングス <4544> が反発。11月29日の取引終了後、子会社エスアールエル(SRL)が聖路加財団(東京都中央区)と、聖路加医学生物学研究所(SLMBL)に関する合弁契約を締結したと発表しており、これが好感された。SLMBLは、自己免疫疾患やがん領域で、精密医療を実現する最先端の臨床検査事業及び検体検査に関する研究支援事業を展開している。今回の契約締結により、SLMBLは今後、両社の共同体制で運営されることになり、出資比率はSRL80%、聖路加財団が20%となる。

■ファストリ <9983>  67,800円 (+1,110円、+1.7%)

ファーストリテイリング <9983> が1000円を超える上昇で上値追いを鮮明化させている。2日は、全体相場がリスクオンに傾くなか、先物が主導する形で日経平均は裁定買いが流入し浮揚力が働いた。これを背景に値がさで日経平均寄与度の特に高い同社株は、インデックス的な買いが株高を後押しした。前場段階で日経平均寄与度ランキングでトップに位置しており、日経平均を39円程度押し上げた。

■ファナック <6954>  21,240円 (+335円、+1.6%)

ファナック <6954> 、ダイフク <6383> などFA関連株が頑強な値動き。前週末の米国株市場では、香港人権法案にトランプ米大統領が署名したことを受け、米中摩擦問題が再び意識され、NYダウなど主要株価指数が下落、キャタピラーなど中国関連株も軟調な動きを強いられた。しかし、一方で中国の足もとの景況感は改善傾向にあり、中国国家統計局が30日に発表した11月の製造業PMIは約7ヵ月ぶりに好不況の分かれ目である50を上回った。これを受け、中国向け売上比率の高い設備投資セクターは買いに厚みが加わった。

■日本ライフL <7575>  1,544円 (+21円、+1.4%)

日本ライフライン <7575> が3日ぶりに反発。11月29日の取引終了後、自社製品である肝がん治療用ラジオ波焼灼システム「arfa(アルファ)」の正式販売を今月から開始したと発表しており、これが好材料視された。同製品は、19年10月に特定包括区分での保険適用を受けた、同分野唯一の国産製品。現在、肝がんの低侵襲な治療法としてラジオ波焼灼療法が確立されているが、「arfa」は、電極手元のハンドルが、徹底した軽量化と手になじむエルゴノミックな形状の採用により、目的部位への正確な穿刺と焼灼時における高い安定性に寄与。また、一般的な製品では温度センサが電極管内部のみであるのに対して、同製品は先端部にも独自の温度センサを有することにより、焼灼中の組織温度をリアルタイムに把握することが可能となっているのが特徴という。

■ソニー <6758>  6,998円 (+94円、+1.4%)

ソニー <6758> が続伸で連日の年初来高値更新と気を吐いている。スマートフォン向け画像センサーが好調で収益を牽引しており、11月下旬に入ってからも証券会社は概ね強気の投資判断を示すところが多く、直近はJPモルガンが投資判断と目標株価を引き上げている。また、感謝祭明け後に年末商戦が本格化している米国では出足好調が伝わっており、東京市場でもゲーム関連株に追い風が吹く状況にある。同社の「プレイステーション4」は次世代機を控え売り上げ減速傾向にあるとはいえ、目先クリスマス商戦を意識し株価を刺激する格好となっている。

■トヨタ自動車 <7203>  7,738円 (+100円、+1.3%)

トヨタ自動車 <7203> が反発、東証1部売買代金上位で株価は前週末の下げを帳消しにする形で戻りに転じた。足もと外国為替市場で1ドル=109円70銭前後まで円安方向に振れており、これを背景に輸出株の中でも特に為替感応度の高い同社株には支援材料となった。同社の20年3月期想定為替レートは1ドル=107円と厳しめにみており、実勢との比較では円安メリットが発生する。目先、中国景気減速への警戒感が和らいでいることもポジティブ材料となった。

※2日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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